「景気は底堅い回復基調」の実際

昨年8月、政府は景気の踊り場脱出宣言をし総選挙に入り大勝した。地方も中小企業もサラリーマンも次第に良くなるとの談話を政府も経済の専門家と言われる人たちも口をそろえて言った。わたしは昨年末にも下方修正されるだろうとこのブログで述べた。株の世界では東証平均18000円説もあちこちで聞かれたが、「景気がいい」とは多くの庶民の立場で言う言葉だと考えているから、かなり確信を持ってその欺瞞を突いた。(誰かが儲けたのと世の中の景気がいいでは日本語の意味が違う)政府や経済の専門家は今日の時点でも「景気は底堅い回復基調、次第に末端まで行き渡る」と公然と述べ
下降線に入ったとは誰も述べない。しかし意外に早い時期に唐突に、政府や専門家と言われる人も、経済の変調を述べざるをえないだろう。既にアメリカを中心に世界は不景気に転じたと私は考えている。デフレ脱出を願いインフレへ誘導してきた政府は、インフレ対策に、再びバタバタする日が来るだろう。
きょうは6月7日(水曜日)おそらく「景気」のターニングポイントになる日だと思う。マネーゲームのおかげで分った。注意深く責任者や専門家の言葉に耳をを傾けるが、しばらくはその言い訳がましい言葉を聞くことになるだろう。その言い訳が見ものだ。すでに自明であったこと(原油・金利・アメリカ経済)
を新しい変化であるがごときに言うだろう。
追記(責任者や学者の実態把握の資料になると考えて)
①これを書いている頃、小泉首相は「日本の実体経済の動きは底堅く、回復軌道に乗っていると言うことは変わらない」と言う報告を受けたと談話。(報告者が責任担当の大臣ならば、学者大臣の竹中氏になる。)
②翌日(6月8日)の新聞で、政府の経済政策に批判的だった早大教授の榊原英資氏は
 「既に日本の経済は構造的に回復している」と銀行の資産運用の広告に言葉を寄せている。(この人もかつては、財務省の役人、「ミスター円」の異名を取っていた。)
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リスク管理の難しい人間

2月から株で約10万円損した。原因は自分のリスク管理が甘かったの一語につきる。(リスク管理:リスクの規模や原因を把握し、コントロールするの意)
自分なりにリスク管理の方法は決めているが、実際にやるのは難しい。なぜなら欲が絡む。
目を周りに転じると、世の中、政治も経済も教育も文化も上から下まで総じて私同様、リスク管理に無関心あるいは甘くリスク管理が機能していないように見える。
地球の環境破壊は、誰でも知っていることだが、身の回りの出来事にも甘さ以上の無関心さを感じる。専門家の経済や少子化予測の外れはもとより、耐震偽装、粉飾決算、盗作、教育分野では学力低下、不登校、発達障害、それどころでなく連日報道されている村上ファンドや秋田の事件も、一言で言えばリスク管理の発想を欠いた結果の話だ。さらにそれに輪をかけたリスク管理の発想のない報道の洪水。だから後を断たないのは当たり前。例えば秋田の事件だが、誰が考えてもあの主婦の心(行動を起こした心)は壊れている。
それは確かだが、どこでどのように壊れたのか壊されたのか、全くと言っていいほど報道されないし専門家と言われる人たちもその視点を持たない。(いじめ ぐらいの概括的な把握ではとても原因把握とは言えない。)あのような事件をなくそうとすれば、
彼女の心を壊したものや背景を具体的に明らかにしそこから教訓を得るほかにない。
今までも驚くような事件の報道も今回と同じようにうわべばかりが目立つ安い週刊誌並みの扱いだった。専門家も報道機関も全くリスク管理の発想がない。
話は跳ぶが、私の父は小学校もろくに出ていない田舎の所謂(昔の人)だ。
戦後の大変なとき6人の子供を育てた。ひどく貧乏だったが、正直だが頑固者の
親父は決して(つけ)で物を買わなかった。山師も大嫌いで軽蔑していた。つけるとつけが回ってくることをよく知っていたのだろう。息子が金貸しや、私のように株に手を出してるのを死んだ親父はどう見てるか分らないが、今考えると、親父のリスク管理の感覚と実行力はたいしたものだ。
大げさだがあの感覚を持った大統領や総理大臣・新聞社の編集長でもいれば世の中、今より良くなっているだろうと思う。政治家でも子供でもボケ老人でもいい、つけ(リスク)を心配する人と話をしたい。
ハイリスク・ハイリターンというように、遊びでない現実問題は、リスクを前提にハイリターンを考えるべきだ。
世界はワールドカップで賑わっている。それはそれでいいのだが、リスクがあるのかないのか、一度は考えてみたい。
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