沖縄での一人暮らし

延べ8年間、沖縄で一人暮らしをしました。歴史・自然・文化を伝えます。

北海道オロロンライン

2024-07-06 | 国内旅行
北海道西北部を日本海に沿ってオロロンラインを北上してきました。
小樽、羽幌、稚内、富良野、札幌の5泊6日で走行距離1180キロ。
 
目的はいろいろありますが、
1)鰊(にしん)番屋 2)サロベツ原野 3)旭山動物園 4)富良野ラベンダー 5)エスコンスタジアム 6)北海道博物館・北海道開拓の村・ウポポイ など。
新札発行でHBC取材、空港直行バス運休など思いがけない出来事もありましたが、よき旅でした。
 
【小樽総合博物館 運河館】
  • 小樽に運河があるのは何故か。
  • 日本銀行小樽支店を始め各銀行が設置され、北海道の金融経済の中心となった理由は何か。
小樽と言えば小樽運河と倉庫。北前船主が建てた倉庫が博物館になっています。
運河館で目を引くのが立派な屏風絵小樽から約100km北の留萌郡小平(おびら)町の花田漁場で行われたニシン漁1903年に描いたもの。翌年開催された米国セントルイス万博に出展された。

屏風絵には、ニシン漁場の仕事の様子が緻密に描かれており、それを紹介する。

定置網に押し寄せるニシンの大群を大タモですくい上げる作業歌が、ソーラン節の起源となった「沖揚げ音頭」
ヤーレン ソーラン ソーラン ソーラン ソーラン
にしん来たかとカモメに訊けば  わたしゃ発つ鳥 波に聞け
チョイヤサエンエンヤーーーァサーァノ ドッコイショ  ハードッコイショドッコイショ
どう考えたって大変疲れる作業。腕や腰を痛めるね。かけ声で重労働をがんばる。

ニシンは一斉に来るので、学校も休みになり、お金にもなったので周辺の人々が手伝った(花田番屋)。

実際の写真を見ると、まあ大変な様子です。絵なので、ここはきれいに描かれています。

カズノコは栄養価も高く貴重ですが、当時は干物にしたようです。

状態が良い大きなニシンは頭や内臓を取り除き、見欠きニシン(ニシンの干物)
一尾ずつ手作業だが、貴重な保存タンパクとして内地に北前船で送られ、大きな収入源となった。

見欠きにはできないニシンは肥料に。ゆでて、油を抜いて、絞って、乾かして。

ニシン粕(煮沸したニシンから魚油を搾り取ったかす)は、肥料として大変重宝され、北陸や西日本に運ばれ、稲、ミカン、菜種、綿花などの肥料になった。

押し寄せるニシンの大群を漁場で待ち受けた大勢の人が加工して小樽へ運んだ。
北陸など北前船の船主達が、海を埋め立てて運河を作り、倉庫を建てた。
倉庫の保管料で稼ぐとともに、北海道への移民者が求める物資を北前船で運び、栄えた。
ニシン漁場の写真 (余市)
下は、群来(くき)と呼ばれ、ニシンの群れが押し寄せているところ。

小樽市鰊御殿(にしんごてん)
断崖の上にある赤い建物。土砂崩れで防止対策しており休館中です。
こんな断崖絶壁です。
貴賓館(旧青山別邸)
青山家は、ニシン漁で巨万の富を築き繁栄した。これは娘のための別荘(国の登録有形文化財)。
日本銀行小樽支店の金融資料館
新札発行の展示を見ていたら、HBC北海道放送「今日ドキッ!」の取材を受け驚いた。
どこから来たか。日銀小樽支店を知った理由。来週から発行される新札についてどうも思うか。デザインについてどうか。偽造防止策についてどうか。
など詳しくインタビューされました。丁寧に答えましたよ。