沖縄での一人暮らし

延べ8年間、沖縄で一人暮らしをしました。歴史・自然・文化を伝えます。

不思議なスイッチ

2017-12-27 | 沖縄のくらし

窓際に、不思議なスイッチがある。
スイッチを入れても、何の変化もない。
除湿用の換気扇なのかと思ったが、音が聞こえてこない。
不気味だ…。

昔、長野に引っ越した時も、同様に不思議なスイッチがあった。
説明書きはない。スイッチを入れても、何の変化もない。

冬が近づき、日増しに寒くなり、毎晩雪が積もるようになったある朝、台所も洗面所も水が出なくなった。

水道管が凍りついていた…。
立ち上がりの水道管にお湯をかけたが、水は流れて来ない。
昼頃になって、一斉に蛇口から水が出てきた。これが毎日繰り返されたら、毎朝水が使えなくて長野では暮らしていけない。

その話をすると、凍結防止が付いていないかと聞かれた。長野のスイッチは、水道管が凍らないように、温めるヒーターだった。

沖縄のスイッチは、何のためにあるのか?

沖縄では、日中は洗濯物を見かけない。
出かけている最中に、強風が吹いたり、にわか雨が降ったりする上、強烈な紫外線で洗濯物が色落ちするようだ。

それで、夜中に洗濯物を干すことが多いようだ。

沖縄のスイッチは、ベランダの照明だった。人が歩く廊下は当然だが、ベランダに照明がついてるなんて、考えもしなかった。昼間だったので気付かなかった。

ところが変われば、スイッチも変わる。

具志堅用高記念館

2017-12-24 | 石垣・西表・小浜・鳩間島

いつか行ってみたいと思っていましたが、念願叶いました。バスターミナルからタクシーで500円。
一階には、プロボクサーだった具志堅用高が世界チャンピオンになり、13回防衛した栄光、ファンやマスコミの期待や熱気が、新聞記事で伝わってくる。



二階に上がると、リングが用意されており、横にはサンドバッグとグローブがある。

サンドバッグを拳で叩いてみると、ズシリと重い。世界戦のリングに上がるまで、具志堅はどれだけの数、サンドバッグを叩いたのだろうか…。

いつのまにか、モニターが動き出した。


41年前の21歳の具志堅用高の強さに、圧倒される。相手は21勝(15KO)1敗の強打の世界チャンピオン。相手のパンチを見極めて、交わしたところに、強烈な左ストレートやフックを叩き込む。
強打の世界チャンピオンがリングから落ちそうになるほどだ。

世界戦14戦のうち9回をノックアウト勝ち。
全盛期の姿を今やテレビで見ることはほとんどできないが、この記念館では素晴らしいノックアウトシーンを全て見ることが出来る。

石垣島が育んだ英雄の栄光が、ここにある。


ひんぷん山羊料理店 閉店へ(2号店へ)

2017-12-18 | やぎ料理

おばあから、電話がかかって来た。
三枚肉を作った、という。

珍しくお客さんが誰も来なかったので、おばあからいろいろな話を聞いた。


山羊専門店を出す前は、名護の公設市場でレストランをやっていて、いろいろな料理を出していた。

当時の沖縄の人たちは、山羊は会社の職場などで自分たちで料理をしていた。

冷蔵庫も冷凍庫もない時代だったので、すぐに食べないと傷んでしまうものだった。

沖縄は、お正月や小学校入学祝いなどのお祝い事には山羊が欠かせない。

55年前に、初めて山羊料理の専門店を出した。山羊肉の刺身と山羊汁だけ。

ヨモギ入れるのもウチが最初。当時から値段は千円。今も。

山羊肉は臭うので苦手という人がいるのが、不思議だ。
3年前に内地から競輪の選手が大勢、山羊を食べに来た。どれだけ臭いのかと来てみたら、全く臭わないと驚いていた。


調理場は、綺麗に磨いて消毒する。野菜も葉っぱ一枚ずつ洗う。ゴーヤも塩で揉んでから出す。

夏場は特に神経を使っており、55年間保健所から言われたことはない。
店は借地なので古いままで手直しもせずに見かけは悪いが、調理場はピカピカ。

 

 ……そして、重大な話を聞いた。

来年2月か、3月には、閉店するという…。

10年前から地主さんから立ち退きを求められていて、頑張って営業を続けてきたが、閉店するという。店の周囲は大きなマンション建設が進んでいるから、この場所も駐車場か何かに変わるのだろうか。

閉店後は、緑街の2号店で、15時くらいから店を開けて営業を続けるとともに、大きな店も探す。  

 

この店の山羊料理を楽しみに、遠くからやって来る人もいるのだから、閉店の予告は早めに出してくださいね。

55年続いた、味のある古い店が、とうとうなくなってしまうのか。