今から110年前、人気女優の絵を画いたことがきっかけで、華麗でロマンティックな感性がパリ中の話題となり、アール・ヌーヴォーを代表する世界的な作家となった。
全国の美術館を巡回しているが、今は浜松城公園の中にある浜松美術館で開催中。この後は、松江と大阪。東京に比べ、浜松ではゆっくりと静かに見ることが出来る。8月28日(日)まで。
どこかで見たような気がするのは、香水、ビスケット、タバコ、ワインなど商品のラベル、ポスターや箱などのデザインが多いから。作品鑑賞もいいが、売店で売っている携帯ストラップ、手鏡などのお土産も魅力だ。
一枚のポスターがキッカケでポスター画家、装飾デザイン画家として名声を得たが、50歳を過ぎてから、画家として、20点に及ぶ《スラヴ叙事詩》など祖国を描いた。そこにはアール・ヌーヴォー華やかさはない(アルフォンス・ミュシャ1860-1939)。
ミュシャ財団秘蔵 ミュシャ展 ―プラハからパリへ 華麗なるアール・ヌーヴォーの誕生
浜松市美術館/新「浜松市」誕生記念 特別展
上は、夢想。下は、左から四季:春,四季:夏 ,〈ジョブ 1896〉タバコ,(ルフェーヴル=ユティル・ゴーフル:ヴァニラ風味〉の箱,(ルフェーヴル=ユティル・ビスケット:マデラ酒風味〉の箱
アール・ヌーヴォー(Art Nouveau)とは、19世紀末にヨーロッパで花開いた新しい装飾美術の傾向を指す。有機的な自由曲線の組み合わせ、鉄やガラスといった素材が特徴。フランス語でアールは「芸術」、ヌーヴォーは「新しい」という意味。