沖縄での一人暮らし

延べ8年間、沖縄で一人暮らしをしました。歴史・自然・文化を伝えます。

伊江島に 虹の額縁

2016-09-29 | 伊江島(伊江村)

台風の影響で、上空に強風が吹き、雲の動きが早い。

スコールのような短期間に強い雨、雷、小雨、晴れ間の強い日差しと、天気も落ち着かない。

雨が通り過ぎた直後、現れた太陽を背にして、風下の雨が降っている空を見やると、きれいな虹がかかっている。

朝夕の、太陽の高度が低いときに現れ、スクリーンとなる雨の動きとともに、短時間で消えていく。

見る地点で虹の大きさが異なるのだろう。

大空に大きく描かれる虹も豪快だけど、東シナ海に浮かぶ伊江島を囲むような虹も美しい。

奄美大島、鹿児島を目指して、航海するフェリーも一緒にカメラに収まった。

 

こちらは9月上旬の虹。

雨雲の位置が微妙に異なるので、虹の半円が逆になっていて、面白い。

虹の額縁だね。

今年の台風は、東北に初上陸など、動きが例年と異なる。

沖縄本島には、実は、まだ台風が上陸していない。

しかし、台風18号は、来週前半に直撃する進路らしい。

以前は、3日後までしか進路予想が公表されていなかったので、

沖縄の人は、5日先まで公表する米軍の進路予想を参考にしていたが、

最近は、日本の進路予想も、5日先まで公表されるようになり、

おかげで、事前の準備や予定の変更がしやすくなった。

 


おばあのお見舞い

2016-09-24 | やぎ料理

ひんぷん山羊料理店に、久しぶりに行ってみると、おばあの姿がない。

三週間前に来たときは、88歳の米寿のお祝いを市長から貰ったと、嬉しそうに見せてくれた。

 

いつも入口のドアを開けると、テレビを見ながらお客を待っているおばあが、いらっしゃいと声をかけてくる。

おばあが、いないと、なんだかさみしい。

高齢だから、今日は休んでいるのかな。

 

一人で山羊汁を食べていたオジサンが、会計をするときに、娘さんと何やら話をしている。

「県立病院に入院?…」

驚いて、様子を詳しく尋ねると、二週間前に自宅で転んで、大たい骨を骨折したそうだ。

おばあは、入院や手術は、初めて、らしい。

おばあ、大丈夫だろうか。

骨折して入院すると筋肉が衰えてしまい、完治しても、以前のように歩けなくなる高齢者が多い。

 

翌日、西平の黒糖のドーナッツ棒を持って、お見舞いに行った。

四人部屋で、入口に近いところのベッドに、おばあは寝ていた。

 

私に気付くと、笑顔になり、大きな声を出して喜んだ。

おばあの声は、ひときわ大きく、病室中に響き渡る。

思わず、唇に人差し指を当ててしまう。

「手術して二週間寝たきりだったけど、同室の人たちと、昔の話をしていたよ。」

おばあは、声の音量を下げる様子もなく、元気だ。

 

「筋肉が衰えないようにしないと…」と言いかけると、

おばあは、笑いながら両手を万歳するとともに、布団から出た左脚が、高く上にあげた。

衰えないように、筋肉を鍛えているらしい…。

おばあは、かなり、元気だった。

 

週明けには、リハビリを開始するらしい。

昨日は、山羊の刺身がなかったというと、

「今日はお店にあるよ。さっき注文しといたから。」と、いう。

 

寝たきりの病院のベッドから、お店の材料の仕入れをしているというのか…。

おばあは、驚くほど、想像以上に、元気だった。