サンフランシスコの公立病院に勤務する研修医の物語。
安楽死の殺人罪で起訴された主人公の女医Dr. Paige Taylorの裁判シーンから始まる。
末期がんで苦しむ患者の願いを聞き入れて、苦痛から救うため安楽死を決断した主人公の女医。
百万ドルの遺産が、遺族ではなく女医にという遺書があったことから、患者の金目当ての殺人罪で逮捕されてしまう。
ルームメイトの2人の女医Dr. Hunter、Dr. Taftの生き様や、研修医の過酷さが描かれている。
日本でも研修医の過酷な勤務条件が問題となりましたが、米国では私立病院勤務の医者が高条件なのを考えると、医者も患者も大変な格差社会ですね。
安楽死問題を取り上げて、医者はどうあるべきなのか、シェルダンが問いかけている作品だと思います。
人の心の内面を描いた作品ですけど、筒井康隆の「七瀬ふたたび」を思い出しました。
和訳は「女医」として出版されているようです。