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沖縄での一人暮らし

延べ8年間、沖縄で一人暮らしをしました。歴史・自然・文化を伝えます。

美ら海プラザ・オープン(美ら海水族館)

2012-03-25 | 美ら海水族館

「美ら海水族館に新しい施設がオープンしました。」と沖縄の知人から写真つきのメールが届いた。

名前は「美ら海プラザ」。美ら海水族館に足りないと指摘されていた休憩所と博物館が備わった。

世界最大の魚類ジンベエザメが見られる黒潮の海で有名な美ら海水族館は、日本最多の年間約300万人が訪れ、高齢者・家族連れや教育の場としての利用も多いが、休憩施設や海洋生態を学習する施設が不十分で、利用者の要望や専門家の指摘があった。

新しい施設は、美ら海水族館の出口にあった古い水族館が撤去された跡地に、海への視界を遮らないよう半地下方式で建設された。

上の写真は4年前のもの。茶色の建物が使われていない旧水族館で、左側に美ら海水族館が一部写っている。

撤去される前の古い水族館。

上から見るとこんな感じ。屋上が緑の広場になっていて、海が目前に見えるようになり、水族館と海が一体化した。

こちらは、4年前の同じような角度からの写真。古い水族館が視界を遮っていた。

1972年に沖縄が本土復帰して、今年は40年になる。

2002年11月、復帰30年の年に美ら海水族館がオープンして今年は10年。

美ら海水族館は、沖縄観光客約550万人の過半数を支える大事な施設。

これからもたゆまぬ努力を続けて、沖縄の海の素晴らしさや大切さを伝えるとともに、沖縄の振興を担ってほしい。


沖縄からアオサ

2012-03-17 | 沖縄の食べ物・飲み物・泡盛

今年も、沖縄の備瀬崎養殖所の天久さんに、FAXであおさを頼んだ。

職場に32袋。自宅に12袋。

今年の採れ具合は、どうかな~。

そしたら、電話が鳴った。

オジサン、海に出てなかったんだ。

「○○さん、1袋350円だけど、3袋1000円だから、職場の方は33袋にした方がいいよ~。余ったら誰かにあげてね。喜ばれるから。」

「そうだよね。3の倍数じゃなかった。1個間違えた。33袋でお願いします。」

50円安く買えることを教えるために、わざわざ沖縄から電話かけてくれた。

おじさん、電話代かかっちゃたね。

相変わらず元気そう。1年ぶりにおじさんの声が聞けて、沖縄の備瀬の海を思い出した。

「東京は寒そうだね。」

「3月なのに、雪が舞ったり、寒いです。沖縄に行きたいですよ。」

………

二日後、パイナップルの段ボール箱で、アオサが届いた。

開封すると、アオサのいい香りが漂う。

自宅用には、シャコガイの貝殻とチャンバラ貝が入っていた。

オジサンのお手製の箸置き4つ。

加工前のチャンバラ貝を添えているところが、オジサンの気持ちだね。。

ありがと。

もちろん、職場でも喜ばれました。「沖縄行ったんですか~。」「味噌汁にいれて美味しかったです。」

オジサン、元気に仕事してね。ありがとう。


Windmills of the Gods

2012-03-10 | 映画・テレビ・本・英語

Sidney Sheldonシドニイ シェルダンの作品です。
主人公のMary Ashleyは、米国の中央部カンザス州の大学教授。

いわゆる田舎暮らしで、外国に一度も行ったことのない彼女が、祖父がルーマニア出身で東欧やルーマニア問題に詳しかったことから、政治的に対立する東西関係の中で、people-to-people外交の目玉として突然、米国大統領から駐ルーマニア米国大使に抜擢される。

彼女にとって成功へのビックチャンスだったが、地元で働く医者の夫と遠く離れては赴任できないと断ると、数日後、夫は突然交通事故で死亡してしまう。

悲しみの中、大統領に説得され、2人の子供とともに自由な米国の象徴として、大使としてルーマニアへ行くことになる。

ルーマニアの大統領と掛け合って問題を解決するなど、やがて外交手腕を発揮し始めた頃、自分が狙われていることに気付く。

誰が何のために、自分の命を狙うのか。

政治的に利用された主人公。その存在を快く思わない世界的な闇組織が、殺し屋を雇って主人公を抹殺しようとする。

犯人は身近にいるのは間違いない。誰を信じればよいのか、結末までわからないサスペンス。

 タイトルのWindmills of the Godsは、神のかざぐるま。主人公の人生が、神が吹くかざぐるまということでしょうか。


欧米の列強と日本地図

2012-03-05 | 戦跡・沖縄戦・米軍

●1747年 英国のJohn Green ジョン・グリーンによる「新編航海旅行記全集」(表紙の地図)

英国など欧米の列強にとっては、当時は中国に関心が高く、北海道までは描かれていない。

沖縄は、Great Liquers =グレイト 琉球、と表記されている。

日本や朝鮮半島も、ずいぶんアバウトな形だ。

対中国貿易で輸入超過に悩む英国が、植民地インドで栽培したアヘンを中国に売りつけて、貿易均衡を図り、アヘン輸出を禁じられると、アヘン戦争を起こしたのが1840年。

この戦争は、東アジアにおける中国と琉球など属国を結ぶ朝貢貿易体制を崩そうとする意図もあったといわれる。

 

●下図は、1813年、ロシアのAdam John Krusenstern クルーゼン・シュテルンによる「世界周航記」。

ロシアらしく、北から日本に向けて南下し、千島列島、樺太、カムチャッカなどが、初めて詳細に描かれたらしい。

日本の形は、航海測量の限界なのか、スリムな形になっている。

この地図は、「シーボルト事件」と関わりがあるらしい。

●1821年 伊能忠敬、高橋景保らによる「大日本沿海輿地全図」。

伊能忠敬は、56歳にして日本地図を作成しようと自ら行動を起こし16年かけて全国を測量して回った。幕府も地図の正確さを認めて支援を行った。当然、この地図は国家機密となった。

ドイツの医者、植物・博物学者シーボルトは、長崎の出島でオランダ商館の医者として滞在していた。樺太の資料を求めていた高橋景保に「世界周航記」を贈り、その代わりに国家機密である「大日本沿海輿地全図」の縮図をシーボルトに贈った。学者の情報交換が命取りになった。

1828年、シーボルトが出国しようとする際にこの地図が見つかり、高橋が処分を受けたのが「シーボルト事件」。

1853年、黒船で来日したペリー提督は、「大日本沿海輿地全図」の縮図を持っていたといわれる。結果的に敵国に渡ってしまった国家機密の地図だが、ペリーはこれだけの測量技術を持っていた日本の能力に驚いたという。

日本開国の交渉に、この地図はどのように働いたのか、興味深い。