最近、「日本という国をあなたのものにするために」(カレル・ヴァン・ウォルフレン、角川書店、2001年7月発行)という本を読み始めている。
ウォルフレンの本は、大学時代に政治学の教科書になっていた。この本も弟が買ったのか、自分で買ったのか、誰かにもらったのか、よく分からないが前から本棚に並んでいた。
オランダ人のジャーナリストで、日本とオランダを行き来しながら、日本の政治や経済の分析をしているそうだ。
「政治家は必要か?選挙は必要か?」 第1章の冒頭はこのタイトルから始まっている。
ウォルフレンは、市民が市民たるゆえんは、「政治意識を持ち、自分には、他の市民と手をたずさえて、よりよい社会を築いていく力があるのだということを理解していること」だと書いている。
「みなさんは、選挙のときに前進することができる。選挙と選挙のあいだにも前進することができる。
なによりも大切なことは、あなたが選ぶ政治家に、自分はなぜ選ばれたのかを忘れさせないようにすることだ。
日本の選挙は何十年ものあいだ、儀式程度の重要性しかないとみなされてきた。しかし、近年は、日本の選挙もずいぶん重要性が増してきた。
結論を先取りしていうと、日本人にとって、経済状況は悪化しているようだが、政治状況は新しいチャンスを与えてくれている。
しかしそのチャンスは、チャンスと認識されなければ、真のチャンスになりえないのである」