15日㈬、11時半から京都府議会土地改良議連(近藤永太郎会長)の総会に出席した。
12時半から議員団会議、13時から代表質問が行われた。自民党府議団を代表し、初日の3番目に登壇した。代表質問はKBS京都でのテレビ中継が行われるため、事前に後援会役員の皆さんやげんたろう新聞の配達協力者の方々など400名ほどにハガキでお知らせした。
京都府議会のインターネット録画放送からも、数日後にはご覧いただくことができます。
今回の質問項目は以下の7つ。
❶原油価格や物価の高騰対策について
❷府域の均衡ある発展と南北格差の解消について
❸府内産木材の利用促進について
❹農業と工業を融合させた「農工業」の推進について
❺潜在的待機児童について
❻教育移住のための論理教育の推進について
❼府立高校のWi-Fi環境について
西脇知事、前川教育長に対する質問で、それぞれに対して、おおむね前向きな答弁をいただいた。次にその内容の一部を抜粋しご紹介します。
北部府庁の創設と副知事の北部常駐を!
❷府域の均衡ある発展と南北格差の解消についてとして、下記の質問をした。
私は初当選以来、府域の均衡ある発展と南北格差の解消を訴えており、そのために「北部府庁を創設し、副知事の一人は北部に常駐してほしい」ということを幾度も知事に求めております。
4年前、2018年9月議会の代表質問においても、就任まもない西脇知事に対し、「予算と権限を持った副知事を北部に常駐させてほしい。北部で暮らしてみれば、私がなぜこう言うのか、よく分かっていただけるはずだ」と訴えました。
知事はこの時、「北部地域の振興は、私がリーダーシップを発揮して全庁を動かしていく」と答弁され、副知事任せではなく、自ら足を運んで北部振興に取り組む決意を示されました。
しかし、現実としては、この4年、特に後半2年はコロナもあり、知事が北部に来られる機会はほとんどありませんでした。やはり、私が言うように、北部府庁を創設し、副知事を一人、北部に住まわせていただきたいと思います。知事のお考えを改めてお聞かせください。
【知事答弁】
これまで以上に、積極的に北部に足を運ぶ
北部地域の振興は、これまでから申し上げているとおり、北部の組織体制の充実・強化によるものではなくて、まさに京都府庁のすべての組織が総力を挙げて取り組まなければならない総合行政の最たるものだと考えております。
そのためには、私がリーダーシップを発揮し、全庁を動かして取り組むことこそが重要であると、この認識は今も変わっておりません。
北部地域の振興策の立案には、北部勤務の経験で地域の生活を実感し、北部の方のお気持ちを肌で感じた職員が関わることが重要であることは、まさに議員御指摘のとおりだと思っております。
コロナの感染拡大により、人と人との接触や移動が制限され、私が現場を訪れ、府民の皆様の声を直接聴く機会が限られてはおりましたが、これからはあらゆる機会を捉え、これまで以上に積極的に現場を訪れる中で府民の皆様の声を直接お伺いし、北部地域の振興に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
綾部市を「農工業」の中心地に!
❹農業と工業を融合させた「農工業」の推進について、では
今後、農業のICT化、スマート農業を進めるにはICT化が進んでいる工業系企業と農業との連携が必要だと考えます。
綾部市にある府立農業大学校にはデジタルネイティブの若手人材がおり、綾部駅前には京都府の北部産業創造センターがあります。この両者の連携で、ここを「農工業」の中心地として農業の技術力を進化させることが、京都農業の生き残る道だと考えます。
農業と工業の融合による新たな「農工業」の推進と、その拠点として府立農大や北部産業創造センターの連携を促進すること、また府立農大で新たに創設するコースについては農工業の観点も取り入れるべきだと考えますが、お考えをお聞かせください。
【知事答弁】
農林水産技術センター、北部産業創造センターらを連携させ、拠点化を進める
農業と工業の融合は、生産から加工、流通、消費に至るシステムを高度化し、生産性を飛躍的に向上させるとともに、農林水産物・加工品の高付加価値化を実現するなど、農業の更なる発展に大変重要な取組でございます。
これまでに、生産面では作業負担を軽減するドローンによる農薬散布や自動運転トラクター、更に、熟練者が不足する中で、京野菜や宇治茶の高品質化に資するAI、ICTによる栽培管理の見える化などのスマート農業技術の普及に取り組んでおります。加工、流通面では、昨今の食生活の多様化による急速な「中食」市場の拡大を踏まえ、今後、食品製造や冷凍保存等のフードテックを活用した高品質で機能性の高い新商品・新サービスを開発するため、農業と工業の融合を広めていきたいと考えております。
昨年度設立した「京都食ビジネスプラットフォーム」は、こうした農業と工業との融合を進める場であり、今後は、府内の研究機関や大学、企業との共同研究を加速するための「フードテック研究会」をプラットフォームの中に設置することとしております。
さらに、共同研究等から生まれた技術を現場実装するためには、実用化研究が必要となるため、農林水産技術センターのリエゾン機能を強化し、議員御紹介の北部産業創造センターなどとも連携した体制の整備、拠点化を進めてまいりたいと考えております。
また、スマート農業技術やフードテックを活用できる人材育成も重要なことから、北部産業創造センターなどの技術者を講師に迎え、農業大学校において、高度で専門的な知識、技術を習得する新コースを設置するなど、機能強化を図ってまいりたいと考えております。
今後、フードテックゾーンとして、学研地域に企業立地が進むことから、こうした企業との連携を視野に、府内全域で、工業と融合した新たな農業を展開してまいりたいと考えております。
新任の前川明範教育長には、❻教育移住のための論理教育の推進についてなどを質問した。
全国初!「論理エンジンキッズ」を公立小学校に導入
今春から、「出口の現代文」で有名な出口汪さんの協力を得て、綾部市内の3つの小学校において、出口さんが開発された「論理エンジンキッズ」を使った「論理」の授業が、全国の公立小学校で初めて実施されている。
これは論理力の向上を図り、自らの頭で考えることや調べることができる能力を身につけるものである。
コロナによりテレワークが浸透したが、家族での移住には都会よりも魅力的な教育を地方に創る必要があり、論理教育を綾部市内だけにとどめず、府内全域に広げ、教育移住を推進すべきと考えるが、教育長の考えを伺いたいと思います。
【教育長答弁】
「論理エンジンキッズ」の導入を「特色ある取り組み」と評価
論理教育につきましては、デジタル化やグローバル化の進展など、社会がこれまでになく大きく変化していく中において、そうした変化を前向きにとらえながら、これからの未来を創りあげていく子どもたちが、論理的に思考し、判断し、表現する力を身に付けていくことは極めて重要であります。
四方議員ご紹介の、この春から綾部市の小学校で行われています論理エンジンキッズを活用した取組につきましては、言葉の法則性や文章の論理的関係に着目し、学力の基盤となる論理的思考力の育成につながる特色ある取組であると考えております。
こうした取組がそれぞれの学校の創意工夫のもとで実施されるということは、京都府が目指す教育環境日本一にも資するものと考えております。