あえて漢字表記にしてみましたが… 半弊社には、そのタイトル名のような切符(プリペイドカード)があり、週末になるととてもよく売れる。最初から日付が刻印されているわけではないので、購入するのは平日でも構わないのだが… やはり使う時になって買う方が安心なのだろう。その切符を最初にバスの精算機(または電車の改札機)に通した時に日付が刻印されて、その日は電車&バス乗り放題になるのである。
私たち運転士は、平日も“土日自然環境保護運動切符”を持ち歩いているが、週末には営業所から余分に預かって出た方がよい(その切符を必要としない乗客が大半を占める路線を除く)。今朝の私も例外ではなく、余分に預かってきた切符も売れて売れて… 気が付けば、残り2枚になっていた。時は午前11時半過ぎ… あと2回だけ某駅まで走れば、今日の私の勤務は終了である(月に1~2回、昼過ぎに帰れる勤務が回ってくる)。
私は「あと2回で残り2枚… 厳しいなぁ…」と思いながら、始発の某住宅地で発車時刻になるのを待っていた。そこへ一人の男性(推定30代)がやってきて、バスの精算機に“土日(中略)切符”を入れたところ… ピィ~ッとエラー音が鳴り、切符が受け付けられなかったのである。その男は「おかしいなぁ…」と言いながら、戻ってきた切符を手にとって首をかしげていた。が、そこで私には原因が分かった。その切符の裏面には【12月8日】と刻印されていたのである。男は「新しい切符があったはずなんだけど…」と言いながら財布の中を覗き込んでいたが、未使用の切符は入っていなかったようで「すいません、土日(中略)切符ください」と言った(自宅を出る時に、使用済切符と未使用切符を間違えて持って来たと思われる)。私は「この貴重な切符を…」と思いながらも、「はい、ありがとうございます」と言いながら販売した。その後、終点の某駅へ向かう途中で二人の女性から「土日…」と言われてしまい、二人目の女性(推定30代前半)には「申し訳ありませんが…」と某駅での購入をお願いした。私は「あの1枚があればなぁ…」と心の中で呟いた。
某駅から某住宅地へ向かう乗客は、先に電車で使った土日(中略)切符を持っているので、手持ちの切符がゼロでも問題なかったのだが… もう一度だけ、某住宅地から某駅まで走らなければならない… 某駅の発車時刻まで10分ほどある… そこで、私は「駅の改札口で土日(中略)切符を10枚ほど買えばいいんだ!」と思った。早速、制服の上着を脱いで、自前のジャンバーを着て、ネクタイが隠れるようにファスナーを首元までしっかり閉めて… 改札口の人を驚かせることなく、無事に切符10枚(6000円)を購入した。時間も正午を過ぎて購入希望者が少なくなり、10枚もあれば十分だと思ったからである。
さて、私の本日最後の某住宅地発… バス乗り場には、10名ほどの乗客が待っていた。そして、先頭で乗ってきた女性(推定50代)が「土日(中略)切符を10枚ください!」と言ったのである。自分の耳を疑った私は、思わず「はぁ!?」と聞き返してしまった。その女性はもう一度「土日… 10枚あります?」と言った。私は「さっき駅で買ったばかりの10枚を、たった一人のために…」と思ってしまったので、「えぇ… あることはありますが… 他にも希望者がいると思うので…」と軽く抵抗してみた。すると女性は「じゃあ、5枚だけください!」と言ってくれた。私は「はい、ありがとうございます。あと5枚は駅で買って下さい」とお願いした。
バスの運転士が持ち歩いているカードは枚数に限りがあるので、まとめ買いは駅などでお願いしたいですねぇ…