いつものように片側2車線道路の左車線を走っていた。青信号の交差点を通過して次のバス停へ… と思ったら、なぜか1台のカブが止まっていた。それも「車線の真ん中に!」とは言わないが、やや左寄りという程度だった。もっと左端に寄ってくれていれば、車の流れもスムーズなのだが… 追い抜く時にチラッと見たら、カブに跨ったおじいさんがタバコに火をつけているようだった。
私のバスが停留所で止まっているうちに、そのカブに抜き返されてしまい、次の交差点の赤信号では、そのカブの直後に止まることになってしまった。信号が青になり、カブもバスも左折して… 歩行者が横断歩道を渡っていたので、両者共に一旦停止して… 歩行者が渡り終わって、続いて渡りそうな人影もなかったのに、カブは動く気配がなく… それどころか、おじいさんは真上を見上げていたのである。私は「まさか… 頭上の信号機の色を見て、赤だから止まっているのか!?」と思って、軽くクラクションを鳴らしてカブの発進を促した。
その後も、車線の左に寄ったり中央に寄ったり、目の前をフラフラトロトロと走られて… 追い抜こうと思っても、すぐにバス停があるので無理はできず… そして、青信号で通過できるはずだった交差点の信号は、無情にも赤に変わり… このようなちょっとしたことの積み重ねで、気が付けば5分以上もバスが遅れているなんて日常茶飯事である。もしも、そんな時に「どうして遅れたんだ!?」と聞かれても、返事に困ってしまう私である。