夏はどんなに薄着をしても暑いから、何も考えずに冷房を入れれば良いけれど… 冬はガラス張りの温室(車内)で、厚着をした乗客が多ければ暖房はいらない… むしろ冷房を入れた方が良い場合もあります。
車内温度に関する話は、私も過去に何度か書いたかもしれませんが… 基本的には「運転席を適温にしよう」などとは思っていません。車内中央から後部にかけての車内温度を想像して機器を操作しています(あくまでも“想像”で申し訳ないのですが…)。だから、その“ヒント”を得ようと思って車内の様子をうかがったり、終点では忘れ物チェックと同時に車内温度を感じるために車内後部まで行くのです。そして「全員降りた後でこの温度ということは、ちょっと暑かったかもしれないなぁ~」とか「このバスの後部は、思ったほど暑くないなぁ~」とか考えながら、その後の運行の参考にするのです。
例えば、朝一番のバスに厚着した5~6名が「うぅ~、寒い寒い」と言いながら乗車すれば、とりあえず暖房を【強】に入れます。その後のバス停で乗客が増える度に「そろそろいいかなぁ…」と考えながら、途中で暖房を【弱】にして、あるいは【切】にして… その後、さらに乗客が増えれば“送風(換気)”を開始して、それでも「まだ暑いかな?」と思えば“冷房”を入れています。
送風や冷房にした場合、空間に余裕ができやすい車内前部の人たちは、逆に「ちょっと寒い」と思っているかもしれません。私は車内中央から後部にかけての温度を想像しているので… 当然、運転士も車内前部に含まれます。が、フロントガラスにはカーテンもないしフィルムも貼ってないし… 運転席は日差しによって暑くなりやすいのです。だから、その段階で自分がまだ「暑い」と感じながらも、「でも、これ以上は寒くできない」と思った場合、ようやくそこで「上着を脱ぎたい」となるのです。
終点からの折り返し、大半の通勤客とは逆方向へ行く場合も同様です。乗客が僅か数名のまま走り続けることが多いので、暖房を入れるか入れないかで迷うことはあっても、送風や冷房にすることはありません。さすがに寒いと思うので… それでも運転席だけは暑くなるので、やはり「上着を脱ぎたい」となるのです。
自己中心的な判断はしていないつもりです。車内の状況や、様々な機器を考え合わせて、それでも「あとは自分が上着を脱ぐしかない」と結論を出した場合に、「上着を脱ぎたい」と思うのです。自分勝手な理由で上着を脱いでおいて、その後に「寒いから…」と暖房を入れているわけではありません。
しかし、ご存知のようにボケな私のことですから、うっかり温度調整を忘れてしまう(気付いていない)こともあるかもしれません。そのような場合は、本当に申し訳ないのですが「暑いぞぉ~!(寒いぞぉ~!)」と教えていただければと思います。