昨夜、片道15分くらいの路線を往復していた。終点の某駅に到着して降車客扱いを終え、バスを待機場所へ移動させたところへ、一人のおじいさんがやって来た。そして「今、何分かな? 32分のバスを待っとるんだけど…」と言いながら腕時計を差し出したのだが、その針は“40分”を指し示していた。
「そのバスは8分も遅れているのかな? まぁ、少なくとも私のバスではないだろう」と思った私は「(その日の私が担当していない)○○行きのバスですかねぇ…」と言いながらも「まさか!?」と不安になったので、自分の運行カードをチラッと見た。すると“発車時刻=40分”だった…
私は「ゲゲッ… おじいさんが待っているバスも気になるけれど、私のバスも既に発車時刻じゃないか!」と一瞬にして凍り付いてしまった。しかし、すぐに運行カードが“到着したまま”であることに気が付いて「いいよな… ホントにいいよな… 40分に某ターミナルを出て、ここへ来たんだよな…」と、何度も何度も頭の中で繰り返した。
私が一人でドキドキしていたなんて知るはずもないおじいさんが、再び「今、何分かねぇ? 私の時計がおかしいのかねぇ?」と言ったので、私が車内の電波時計で確認したところ“55分”を表示していた… つまり、おじいさんの腕時計が15分遅れていたということで… そう、おじいさんは自分の腕時計が狂っているかもしれないと思って、正確な時間を知りたかっただけなのである。あぁ、ビックリしたなぁ~もぉ~!