某駅のバス乗り場にお婆さんがやって来て、「このバスは… あのぉ… あそこ… 十字路に行く?」と言った。私は一瞬「十字路って… ほとんど十字路なんですけどぉ~」と思ったけれど、すぐに「バス路線が交差しているという意味なのか!?」と思い直して、「○○停ですか?」と聞いてみた。すると、お婆さんは「あ、そうそう」と言って席に着いた。
約10分後、○○停に到着して何人か降りたのだが… お婆さんは運転席の横までやって来て、前方を眺めながら「あのぉ… ここかねぇ?」と言った。私は「そんなこと私に言われても… 分かるわけないじゃん!」と思ったけれど、「行きたい所の近くに何かありませんか?」と聞いてみた。すると、お婆さんは「え~っと… 十字路…」と言ったので、私は「いやぁ… ほとんど十字路なんですけど…」と苦笑いするしかなかった。
十数秒後… 車内後方から“わざとらしい咳払い”が聞こえ… さすがに私も「困ったなぁ~」と思った時、お婆さんが「△△金庫…」と言ったのである。私は「ん? この辺にあったような…」と思って右側を見ると、そこには△△金庫が…!!! 私が窓の外を指差して「あ、ここにありますよ!」と喜んで言ったのだが、お婆さんは「あ、そう… ここかなぁ…」と呟くだけの鈍い反応… そこで私が「えぇ~っ!? まだ降りてくれないのぉ~!?」と思ったのがお婆さんに伝わったのか、「ここで降りるわ」と言って降りてくれた…。。。もしも、あのままお婆さんが迷い続けていたら… 私はどうしたでしょうねぇ~???