バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

実車が先か、回送が先か…

2014年06月22日 18時32分32秒 | バス運転士
終点に到着して、そこから回送で営業所へ帰ろうとする時… それほどの時間差なく、そこから“営業所前ターミナル行きのバス”が出る場合がある。考えてみれば、そのバスがあるから、自分は回送で帰れるわけで… 当然と言えば当然なのだが、そのバス(実車)と自分のバス(回送)が同じ道を走って行かなければならないので、アレコレと考えてしまうのである。

以前は、「回送の私が前を走っていて、信号の分かれ目になってしまったら、運転士や乗客に申し訳ない」と考えていて、なるべく実車の後ろを走るようにしていた。しかし、自分が逆の立場になった場合を何度も経験してきて、「すぐ後ろから回送のバスに追い掛けられているのは、何となく焦ってしまってよくない」と考えが変わり、回送の時は「なるべく実車よりも先に行って… 引き離すように頑張ろう」と思うようになった。

ある夜、終点の某駅に到着した時、「あと2~3分で営業所前ターミナル行きの発車時刻だから、とりあえず待機場所に移動して、しばらく待ってから帰ろう」と思ったのだが… なぜか、バス乗り場にバスがおらず… 「あれ? ひょっとして… 私のバスが回送で帰ることを分かっている運転士さんが、バスを乗り場へ着けずに待っていてくれるのかな? それじゃ~、急がねば!」と思い直し、慌てて車内点検をして発進… そのまま乗り場を通過して道路へ出ようとしたのだが…

信号待ちのマイカーが“バス以外は停止禁止部分”に止まっていて、私のバスは道路へ出られず… 営業所前ターミナル行きのバスが、乗り場へ着けるために私のバスの直後へ… しばらくして信号が青に変わってマイカーが動き出し、私のバスは道路へ出てすぐに右折待ち… その間に営業所前ターミナル行きのバスが出てきて私の背後に… なかなか対向車が途切れず、2台とも信号の変わり目で右折して… 幸いにも“実車のバスを遅らせることなく”某駅を出られたのだが… ちょっとゴチャゴチャしてしまったので「申し訳なかったなぁ~」と思った。

そこから400~500m先の交差点には、意外と多くのマイカーが信号待ちをしていて… 私は「ゲゲッ… この台数は… 私のバスが青信号ギリギリで左折することになりそうで嫌だなぁ~」と思った。すると、案の定… 私が左折する頃には、歩行者用信号が点滅を開始してしまい… 「周囲には歩行者も自転車も見当たらない… こんな時に一時停止していたら、後ろのバスが赤信号で止まることになってしまうではないか!」ということで(いつもだろ!?)速やかに左折… 続いて直後のバスも左折できたのでホッとした。

営業所で終業点呼などを済ませてから、一緒に某駅を出た営業所前ターミナル行きの時刻を調べたところ… あと数分で到着予定となっていることが分かった。そこで私は、数分後にターミナルへ出て行って、その運転士さんに「さっきは申し訳なかったね」と声を掛けたのだが… 「えっ!? あぁ、ちょうど降車停にバスがいるのが見えたんですけど、(私のバスが)回送で帰るのか待機場所へ入るのか分からなかったんで… とりあえず待っていたんですよ」と言われたのだった。

なんだ、そっかそっか… 私が回送で帰ると分かっていたわけではなかったのか… ならば、最初に考えていたように、待機場所へ入ってしまえば良かったのか… 今後は、そうすることにしよう。そして、まずはトイレへ行って、休憩室でテレビを見て(おいおい!)、宅配ピザを頼んで(こらこら!)、スーパー銭湯へ行って(なになに!?)、缶ビールを飲んで(バカバカ!)、そのまま朝まで寝ちゃったりしてね。ハハハ…(やれるもんならやってみぃ~!)