バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

落とし物とボケ運転士

2014年05月16日 23時46分51秒 | バス運転士

朝7時に某住宅地を発車、A駅へ向かって順調に走っていた。通路に立っている人が10名くらいになった頃、乗客の男性が運転席の横までやって来て「これ、落とし物です」と言いながら、私に“お年寄り用フリーパス”を差し出したので、私は「あっ… ありがとうございます」と言いながら受け取った。

が、普通の人よりも神経の数が少なく(それはそうだな!)、おまけに極細(それはどうかな?)の私は「今、運転でいっぱいいっぱいだから、途中で止まった時に車内案内しなきゃ!」と思ったのだが… そこはボケな私のこと、すっかり忘れて走り続けてしまったのであった…(アホ!)

途中のB駅に到着して、大半の乗客が降りて、2人が乗って… そこで、ちょうど発車時刻になったので、私は周囲を見回して“バスに駆け寄って来る人がいないかどうか?”を確認してから扉を閉めて発進… その先の大きな交差点を右折するので、私は一気に右車線へ…

と、思ったのだが… 進路を譲ってくれたマイカーとの位置関係が微妙だったので、私のバスは二車線を塞ぐように斜めに止まってしまった。しかし「どうせ信号が青にならなきゃ動けないんだし… 後続車に迷惑を掛けてないよなぁ~」と、自分に言い聞かせた。

その時、私の視界の左前方から一つの人影が接近してくるのに気が付いた。私は「おいおい… 車道なんか走ってきて… この状況で“乗せてくれ”なんて言わないよなぁ~ “バスが遅れて来ると思っとった”なんて言わないよなぁ~」と思っていた。

すると、その人影… お婆さんが前扉のすぐ外までやって来たので、私は「困ったなぁ~ でも、さすがにココでは乗せられないよなぁ~」と思いながら、左手で合図を送… と、その時! お婆さんが大きな声で「バス券なかったですか?」と叫んだのである。

いくらボケな私でも、すぐに「あっ!」と思い出し… 慌てて前扉を開けて、先程のフリーパスを手渡しながら「はい、これですね。気を付けて下さいよ。危ないから…」などと、顔に似合わず“優しく”言った。

なぜならば… 勝手に“無理なことを言う乗客だ”と思い込んで「ダメ、ダメ」と… まだ態度には出していなかったものの、心の中では既に左手を振っていた自分を否定するように… 優しく… あぁ、恥ずかしい…


今日も元気だ、連続乗務!

2014年05月15日 20時02分48秒 | バス運転士

朝7時20分に営業所を出て、昼食タイムに入る12時過ぎまでの5時間弱で… 一回当たり10分以上の休憩時間の合計が、30分以上にならなかったのである。実は、このコースを担当するのは二回目なのだが、前回と違っていたのは… ある路線の途中で、車線規制によるプチ渋滞があったこと!

運行カードに記載されている“到着から発車までの休憩時間”は6回あり… それぞれ10分、5分、17分、12分、10分、13分である。しかし、まず“発車時刻の2分前にバスを乗り場へ着けること”&“乗降停と待機場所との移動時間”を考慮しただけで、正式な休憩は一回(17分)しかないと言えるのだが…

実際のところ… 二回目の10分休憩の直前だけは“サバ読み運行時間(終点の直前一区間に、余分な時間を取ってある)”があり、そこで何事もなければ15分くらいの休憩(17+15=32分)を取ることが出来たのだが… プチ渋滞で10分も遅れてしまい、ジ・エンドとなってしまった。

某地区巡回バス以外のコースで4時間以上の連続乗務になったのは、これで二度目… 「今回はプチ渋滞があったから仕方ないか!」と思ったけれど、ある先輩運転士さんによると「どんな理由があっても、駄目なものは駄目!」だそうだ。ま、確かに… 疲れることに変わりないからなぁ~

また、高速バスをやっている運転士さんは「渋滞などでバスが遅れて、折り返し地点で30分の休憩が取れない場合は、発車時刻を遅らせても休憩することになっている。だから、バスが1時間以上も遅れて発車時刻を過ぎていた場合でも、それから30分の休憩を取るので、バスの発車は30分以上も遅れることになる」ということだ。

さらに、「その30分間に車内の掃除などをやらなければいけないので、実質的な休憩時間… というか、食事時間さえもなくなってしまう」らしい。そうなると、栄養を点滴しながら運転しなきゃいけないかも… いや、それで食事は解決できるが、疲労は取れない! そうなると… 禁止薬物に依存する運転士が出たりして!? お~い、ニュースになってからじゃ遅いぞぉ~! ハハハ… (まさか… 点呼時に“尿検査”までするようになったりして!? ひぇ~~~)


追伸あれこれ(×3)

2014年05月14日 22時02分19秒 | バス運転士

●原因不明の咳

ちょうど春の健康診断があったので、今回は“健康相談希望”に印を付けてみた。そして、ちょっと前に書いたような話をしたのだが、やはり「乾燥が原因だろう」ということで… 「マスクをしたらどうか」と言われてしまった。

しかし、「あんな意味不明な“マスク使用許可証”をもらうなんて…」と思っている私は、咳の苦しみに耐えることにした。ちなみに、のど飴は「1日2個と決めればいいけれど、食べ過ぎると糖尿になっちゃうからねぇ…」ということだった。

●バスのメールシステム

導入前は“無線で「発車時刻や行き先の確認をしましょう」などと注意喚起していた”のだが… 導入後は、そのような注意喚起メールが送られてくるようになった。最初は物珍しさでメールを見ていたが「またか…」と思って、その内に文頭の一行だけしか読まなくなってしまった。そして、いつの間にか注意喚起メールは送られてこなくなった。個人的には、注意喚起は音声の方が良かったと思う。

●営業所の子供たち

霊の… 否、例の運転士さんは「もう見てないけど、なぜか夜中の2時に目が覚める」と言っていた。実は私も… あの話を書いてから、やはり意識していたせいか… “自宅”で寝ているのに、目が覚めると2時だったということが2~3回あった。

しかも、起きると掛け布団が横にズレていて… 一瞬「まさか…」と思ったけれど、すぐに「いやいや、ちょっと暖かくなったから、寝ている自分が布団をズラしたのだろう」と言い聞かせた。

が、昨日の朝… 起きる直前に、複数の子供の笑い声がかすかに聞こえたような…??? 私は「あぁ、学校へ行く子供たちの声が聞こえてきたに違いない」と思ったのだが… ひょっとして、我が家に座敷童が!? やったぁ~! どんな幸福が訪れるのか、楽しみだなぁ~

そう思いながら帰宅した夜… パソコンのメールをチェックしたら“toto当せんのお知らせ”という見慣れないモノが一通あり… 「えっ!? マジ!?」と驚きながら、サッカーくじ自動購入設定してある某ネットバンクのホームページで確認したところ… 570円(6等)が振り込まれていた。なんとまぁ、ちっぽけな幸福だことぉ~ ハハハ…


下校時間かと思ったら…

2014年05月13日 22時19分26秒 | バス運転士

昨日の午後4時過ぎ… バスは順調に進み、あるバス停に到着した。200mくらい先の交差点の信号が青だったので、私は「すぐに行って右折すると、次の某学校前停で時間調整停車しなければならないなぁ~ そこは片側一車線だから、できれば避けたいなぁ~」と思っていた。

しかし私は「ま、もうすぐ赤になるだろう」と安易に考えて発車して、ゆっくりと前方の交差点に近付いて行ったのだが… 思ったよりも青信号が長く… おまけに赤&右折矢印信号も長く… 右折できてしまったのだった…

が、私はその先にあるバス停を見て「あぁ~ 右折できて良かった!」と思った。そう、バス停に大勢の人が並んでいたからである。そして「そうか、ちょうど下校時間だったかぁ~!」と思ったのだが… すぐに、いつもと違う雰囲気に気が付いた。

バス停に並んでいたのは制服姿ではなく私服姿の女性たちだったので、私は「何かイベントでもあったのかな?」と思ったのだが… さらに接近して行くと… みんな、学生さんにしては老けがぉ… お~っ!? おばさん!!!(こらこら、失礼な!)

そう、並んでいたのは学生さんではなく、お母さん軍団だったのだ(多分…)。その40~50人がICカードか現金で200円を払いながら続々と… 乗車完了するまでに2分以上もかかってしまった。

結局、学生さんは1人も乗らず… 中間テスト? このお母さんたちは… 保護者会? 学校で何か問題でもあったのだろうか…??? えっ!? 保護者会の議題は“失礼な運転士をやっつけよう”じゃないかって? う~む… 利尿剤入りのお菓子には気を付けよ~っと! なんちゃって…


他路線、自路線、前路線

2014年05月12日 11時00分32秒 | バス運転士

先日の午後、某地区巡回バスをやっていた時… あるバス停で待っていた一人のお婆さんが「☆☆駅行きのバスが来ないんだけど… まぁいいわ。某駅まで行って地下鉄で行くで!」と言いながら乗ってきた。

そこから2つ先のバス停で待っていたおじさんは「おい! △△駅行きのバスが来んけど、どうなっとるんだ!」と怒鳴りながら乗ってきたので、私は「すいません、それは他の営業所の路線なので、分からないんですよぉ…」と答えた。

が、そう言いながら「それが自分の営業所の路線だとしても分からないよなぁ… 本当にバスが来ていないのかどうか? 事故なのか、故障なのか、ミスなのか… そうだとして、どのような対応をしているのか… ずっとバスに乗っている運転士には何も分からないよなぁ~」と思った。

そんなことを言っている私でも、お客様の期待に応えられることがある。それは、某JR駅などで“前の営業所で担当していた路線”に関することを聞かれた場合である。と言っても、そこはボケな私のこと… 「え~っと… ○○停には… あそこの乗り場から… 出るバスが… 行くと思… あ、行きますよ」と考えながら答えている。

しかし、かつて“バス路線沿いにある某野球場での試合終了が、運悪く私のバスの時刻と重なってしまい、帰宅マイカー渋滞でバスが大幅に遅れ… 折り返しの某JR駅の発車時刻も大幅に遅れてしまい、乗り場で待っていた若い女性に鬼のような形相で睨まれた”という経験をしていると、「某野球場の前ですか? はい、あの乗り場から出るバスが行きますよ!」と自信を持って答えることができるのだぁ~ ハハハ…