現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

尺八オークション

2009-05-25 23:26:32 | 虚無僧日記
モスクワのサーシャから鈴花のケータイにメールが
来た。「今、Yahooオークションに出ている〇〇番の
尺八をぜひ競り落として欲しい」という。以下鈴花と
一珍くんが対応してくれた顛末。

モスクワでもYahooオークションは見れるのだが、
外国からの入札は認めていないのがほとんど。
代わりに応札するにしても、いったいいくらまで
出せるのかが問題だ。

件の品は、銀蒔絵が施されたごっつい尺八。いか
にもロシア人好みだ。

1,000円からスタートしたが、案の定、締め切り
間際になってどんどん値が吊り上げられ、4万を
超えた。いくらまでいいのか、一刻一刻モスクワ
とメールでのやりとりが続く。先方は、ロシア語
と日本語の自動翻訳ソフトを使っているらしい。
時差もあって、こちらの朝は、モスクワはまだ
夜中だ。返事がなかなか来ずもどかしい。

結局4万ちょっとで落札したが、さて、立て替え
る金など無い。ロシアからの送金を待つしかない。
送金はどうするのか、レート、チェンジの手数料、
いろいろ勉強になった。人生長生きしていると
いろいろあって面白い。

(追記)ロシアでもキャビアは1缶2万円もする。
尺八4万ということは、キャビア2缶分か。なんか変。


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箏・尺八演奏会 2つ

2009-05-25 22:03:14 | 虚無僧日記
このところ、あちこち演奏会を聞きに回っている。

5/17は西尾市の宮城会「後藤孝子社中」の会。
地元のホープ大河内淳矢君が出演するので聞
きに行った。

700席の会場は満席で、数十名が立ち見。箏の
ブーム再来か??。いや後藤孝子師ご本人も
言っておられたが、「いい時代を生きてこれた」
名残りゆきだ。人縁の厚い地方都市だからだろう。

最後に交響曲『日蓮』。一社中でゲストを招いて
やれるだけでも大したものだ。

5/23は、都山流の精鋭を選りすぐったメンバー
9人による演奏会。こちらは熱田文化小劇場。
300席に200人くらいの入り。まあまあだ。
『子供の為の組曲』他、尺八合奏曲、『ボレロ』
などで楽しめる企画だった。

『日蓮』『子供のための組曲』『ボレロ』など、
私ももう何十年も前に演奏してきた。なつかしい。
だが、聞いていて感動がない。無難な演奏で迫力が
ないのだ。音の立ち上がりか悪い。キレがない。
平板でメロディラインが浮き立ってこないのだ。
安全牌を求める「平成」の世の特徴か。われわれ
過激世代には何かものたりない。

「今の若いもんは」と云う歳になったか。老いたり。


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5/24 小唄稲舟会

2009-05-25 20:27:48 | 虚無僧日記
5/24 「稲舟妙寿師籍45周年記念小唄会」に行ってきた。
箏のKさんから「小唄を習っていて、出演するので」と
チケットをいただいていた。

会場は、市民会館の中ホール。1,100席の7,8割は
埋まっていることにまず驚いた。若い女性も多いのだ。
小唄といえば「お座敷芸」。芸者か粋な旦那衆の世界。
もう廃れゆくばかりと思っていた。そうそう40年前、
「社長の趣味」といえば「3ゴ=ゴルフに碁に小唄」
だったっけ。

詩吟は出演者だけが楽しむ観客不在の世界だ。琵琶も
内容が時代錯誤で、現代人の間に壁がある。小唄は今も
昔も変わらぬ人情の機微を節つけて語る。なにせ一曲
1分半くらいで終わるのがいい。「江戸ブーム」とか。
江戸情緒に浸れる手っ取り早さが人気の秘密か。考え
させられた。


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桶狭間からの40年

2009-05-22 22:23:46 | 虚無僧日記
1560年桶狭間の合戦。尾張の一豪族織田信長が
東海一の守護大名今川義元を敗った。時に信長
26歳、義元42歳。そして徳川家康はまだ松平元康
と名乗り18歳の初陣だった。

この22年後、信長は本能寺で死し、40年後の
1600年が関が原、1605年江戸開府だ。
この40年は激動の時代。古代から引きずっていた
ものがすべて破壊され、中世がわずか40年でぶっ
飛んで近世となった。その変わりようは、私が20歳
の時からの40年よりも大きな変革の時代だったように
思う。


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桶狭間の真相

2009-05-22 21:37:06 | 虚無僧日記
織田信長が今川義元を討った「桶狭間の合戦」は、
諸説あって、義元の終焉の地も、本陣とされる
桶狭間山の位置も正確には特定されていない。
「信長は迂回して、太子カ根の山上から義元の
本陣めがけて駆け下った」とする『迂回奇襲』説は
近年否定され、「義元は桶狭間山を本陣とし、
信長は山上めがけて正攻法で突進した」という説が
有力になってきている。

近年発見された『武功夜話』には、蜂須賀小六や
木下藤吉郎、梁田政綱らが、義元に戦勝祝いの酒
肴を提供し、「義元は勝ち戦に酔って祝宴の最中」と
義元の居場所を信長の元に報告したことが記されて
おり、信長は用意周到な謀略戦で勝つべくして
勝ったという説も浮上してきているが、残念ながら、
『武功夜話』は今の所、一等史料としては認めら
れていない。私は信じる立場だが、これを否定して
いるのは、私の慶応史学科の同期、藤本正行君だ。
ライバル対決!

来年は桶狭間から450年。豊明市、緑区の有松、
鳴海、大高と、各自治体が連携してイベントを行なう
という話もチラホラ出ている。来年が楽しみ。


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5/19 桶狭間の日

2009-05-22 20:04:37 | 虚無僧日記
5月19日は、永禄3年(1560)、織田信長が
今川義元を討った桶狭間の合戦があった日。
一路会会員の高島さんの家の隣地に、中島砦の
石碑がある。ここは、信長の軍勢が集結し、
桶狭間に向かって突進した地。そこで、隣家の
近藤氏が自宅兼倉庫を開放して、毎年自費で
イベントを開催し、琵琶の糸井藍水さんとともに
呼ばれている。

出し物は、毎年決まって、琵琶、尺八、太鼓で
「桶狭間」。それが好評で、口こみで今年は
100人以上ものお客さんが集まった。小中学生の
子供も20名ほど。小学6年生の女の子が「祇園
精舎の鐘の声」と平家物語の一説を学校で習い、
暗記しているとのこと。
子供に迎合してアニメソングなどやらなくても、
琵琶や尺八の本物を聞かせることで充分と、
最近思えるようになってきた。


5/14 スペインからの来客

2009-05-15 20:59:33 | 虚無僧日記
5/14 伊那の竹坐氏がスペイン人を連れて、わが家に
みえた。名前は「ホセ」。尺八歴3年、来日2回目。
3週間の予定で来日し、東京ではネプチューン他に
会い、竹坐氏の家に滞在して製管を習い、そして
伊那から名古屋まで竹坐氏が車で送ってみえたのだ。

主だった尺八家の名前、曲目を知っている。やはり
「道曲」が好きのようで、『手向・産安』などを
結構上手に吹く。日本の尺八家は3万人いても、
道曲をまともに吹ける人は少ない。100人くらいだ
ろうか。外国人でも100人くらい居るような気がする。
世界の人口60億もいれば、ネプチューンのように
尺八をカンタンに吹きこなしてしまう天才もいる
ということか。でも彼らの練習量は半端じゃない。
その違いも大きい。

竹坐氏とは、5/30 飯田での『竹竹(たけだけ)の
会』で共演することになっており、その練習もできて
よかった。


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5/10 母の日

2009-05-12 21:28:54 | 虚無僧日記
5/10 「朝起会」で「母の日」の企画として、事前に
短歌、俳句、川柳、メッセージを募集し、それを
ストーリーに組み立てて、私が即興で吟じた。

「子を思い 命うずめし異国の地、母の願い 今思いいず」
10歳で満州からの引き上げ時、母と妹とも別れ離れに
なったという林弘子さんの作品。いつも明るく穏やかな
林さんに、そんな辛い過去があったとは。涙をこらえて
「異国の丘」を尺八で吹き、吟じる。

「あの世では 歳はとらんか 30の母に 会う娘は
ヨボヨボばあさん」とはNさんの作品。
なるほど、若くして亡くなれば、いつまでも美しくあるのか。

他にも
「母は今の私の年で亡くなりました。さぞ悔しい思いだった
でしょう。母の分も生き抜きます」というメッセージも。

私の父も、3歳で父親を、15歳で母親に死に別れた。
母親は長く結核を患い、隔離されていたから、父は子供の頃
から母親の膝元に近寄ることができなかったようだ。父の
最期の言葉は「お母さんの夢を見た」だった。

私には母が元気でいてくれるだけでも充分幸せなのだ。

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5/ 9 . 10. 11

2009-05-12 20:50:24 | 虚無僧日記
3日連続仕事があって、ブログ書けませんでした。

5/ 9 中区平和の福祉施設で、長縄、加藤両氏を
ひきつれて、尺八三重奏。「シチリアーノ」の他、
「茶摘」等の童謡、「北国の春、奥飛騨慕情」等
演歌で盛り上がる。

5/10 朝起会で「母の日」のイベント
   朝9時~夜6時まで、詩吟「東尾張支部大会」の伴奏。 

5/11 作曲家志望の青年に、尺八のテクニックを教える。

毎朝4時~6時は朝起会で演談。その原稿書きと、楽譜や
教材の準備に追われ、寝る時間なし。夜になると蕁麻疹
(じんましん)が出るようになった。

全盲のバイオリニスト

2009-05-08 14:21:20 | プロとアマ
「全盲のバイオリニスト」で検索すると、松尾牧子、
増田太郎、穴沢雄介、白井祟陽、上田大輝、川畠成道と
何人も出てくる。その中で「和波孝よし」だったか。
以前TVでドキュメンタリーを観た。日本では「もう
君に教えることはない」と師に言われ、イギリスに留学。
その時まではまだかすかに目が見えた。そして帰国しての
リサイタル。前日に完全に目が見えなくなった。もう
リサイタルを中止しようかと思うくらい一晩泣き明かして、
当日を迎えた。舞台に上がった瞬間、すべての悩み迷いが
吹っ切れた。「見えないものはしょうがない」と。その時、
今までの自分とまったく違うパワーが出た。と

光に執着していた気持が吹っ切れ、悟りの境地にはいっての
演奏は格段の輝きを増したのだ。その演奏を私もTVで観た。
感動で涙が止まらなかった。

しかし彼は言う。「“全盲のバイオリニスト”と言われたくは
ない。音楽家に障害の有る無しは関係ない。誰しも様々な
条件を抱えている。そんな背景は聴く人には関係ないのだ」と。
そう「全盲の」ということすら差別なのだ。しかし、全盲である
ことを知らずに聴いたとしても、彼の演奏は人々に感動を
与える。私もそんな演奏を目指したい。


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