現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

金さえあれば?

2017-10-25 22:11:50 | 心の問題

すべては金の世の中か。渡辺淳一も言っていた。「自殺も心中も殺人も大半は、
金の問題だ。金さえあれば大抵の問題は解決できる」と。

なるほど、年間自殺者3万人。小中学生のいじめ自殺を除いて、中高年の自殺は
金か。私も借金500万。でも仏にすがってなんとか生きている。
仏様が、私の周りの人々の心の中に入って、救っていただいていると
いえようか。200万300万で死ぬのは馬鹿ばかしい。

娘が云う「お父さん、借金全部返してから死んでね」と。そう返すまでは死ねない。

一休は、「本当に困った時、この箱をあけなさい」と言い遺して死んだ。そして
村人がにっちもさっちもいかなくなって、その箱をあけたら「平気へいき、なん
とかなるさ」と書いた紙切れ一枚がはいっていたとか。最近の人の作り話だが、
一休さんらしい。

ところで、実践倫理の三代目会長のお話しは「なんとかなるさの楽天主義では                            いけません。“なんとかする”の 強い意志を持つべき。為せば成る」と。

一休の話も、「なんにもしないで なんとかなるさ」ではなく、ギリギリまで努力せよ。                        そうすれば何とかなる」と読み取れる。

                 


「鬼人をも泣かす尺八の音」

2017-10-24 19:51:48 | 虚無僧日記

一休の詩に「尺八吹き来たりて、鬼神を感じせしむ」と
いうのがある。尺八の音には「鬼神」の趣があるという
意か。

ちょっとニュアンスが違うが「鬼の目にも涙」。「尺八は
悪人をも改心させる力がある」と私は信じる。

地下鉄入口横のコンビニの前で 毎日 酒を飲んでいる
おっさんがいる。ちょっと怖いヤっちゃん系。

以前に「どこの組のもんだ!あいさつに来なくちゃいけん
じゃろ」と からんできたことがあった。今日は意外にも、
ちょっと尺八を貸してみろ」と。素直に渡すと、ちゃんと持って
音も出た。

「おれの親父が尺八吹いてた」と、目をうるませる。

毎日、コンビニの前で飲んだくれている“無用の人”にも
仏性を目覚めさせてくれる尺八なのだ。

“こだわり” を解けば、誰とでも親しくなれる。
相手の心に入れば みんないい人たちだ。敵に回せば
面倒だが、味方にすれば心強い。


「楽器の音」か「吹き手の音」か

2017-10-24 19:48:44 | 虚無僧日記


ストラディヴァリと比肩する名声を持った ヴァイオリン製作師の
ベルゴンツィ氏が 来日時に受けたインタビュー。
「あなたの楽器の音色が気に入っているという楽器愛好家が
日本にも大勢いますが、あなたご自身は自分の楽器の音色の
特徴についてどういうご意見をお持ちですか?」
すると、彼は即座にこう答えた。
「あらゆるヴァイオリンには、固有の音色なんてありません。
ヴァイオリンから聞こえてくる音というのは、すべてその
弾き手の音です。別の人が弾けば別の音がします」と。

あるヴァイオリニストが家を売ってストラディヴァリを買った。
「私、ストラディヴァリなら私が弾いてもさぞかしいい音が
してくれるだろうと思って買いました。最初はなるほどと
思うような気がしました。それがしばらくして、ふと気がついて
みると、以前から知っている私の音がしているんですよね。
ひとりの弾き手が長く同じ楽器を弾いていると、その楽器は
その弾き手の音になってしまうという話を聞きましたけれども、
私の場合もそうなんでしょうか。それだったら高いお金を出して
ストラディヴァリを買う必要はなかったんです。前の楽器でも
私の音がしていましたから。でも、ストラディヴァリでも
私の音は変わらなかったんです。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

いや驚きました。「家を売ってストラディヴァリを買った」のは
辻久子さんでしょう。尺八もまったく同じです。
A氏とB氏が尺八を取り換えても、結局はその人の音になります。

尺八にはそれぞれクセがあります。ロの音(筒音)が鳴り響くもの、
甲(カン)がきれいに伸びるもの、立ち上がりが良いもの、
押して鳴るもの。また、5孔と多孔で機能がちがいます。

私は1尺8寸管だけで7本持っており、古管、5孔、7孔、9孔、
それぞれ、曲に応じて使い分けます。私自身の中では、微妙な
こだわりがあるのですが、聴いている方にとっては、どの尺八で
吹こうが、全部同じに聞こえるようです。エンビ管の5,000円の
尺八も200万円の尺八も 録音した音で聞き分けることは
自分でも難しいです。すべて私(一路)の尺八に聞こえるのです。

録音でも、音色と吹き方の違いで 誰が吹いているかはわかりますが、
吹いてる尺八の銘(製管師)まではわかりません。

結局、楽器の個性ではなく、吹き手の個性の方が大きく影響するのです。





良心に期待できず

2017-10-24 08:24:09 | 社会問題

以前、阪急電鉄で「譲り合いの心に期待して、優先席を廃止したが、
年寄りに籍を譲るような人は少ない。それで優先席を復活したとか。
それでも、優先席に若者が堂々と座っている。優先席の表示があっても
「そんなのカンケイナイ」の世の中となったか。
譲り合いの心に期待しての「優先席廃止」は挫折。

最近はもう「ケータイの電源をお切りください」という社内
アナウンスも聞かなくなった。定着したかと思ったら逆。
あっちでもこっちでも。いや全員がスマホを見ている。

先日、優先席で若い女性が座ってスマホを操作していたら、                                     真向いの中年男性が「(「優先席では」の)字が読めんのか!」と                                 一一喝していた。女性はふてくされて立ち去っていった。

以前、見かねて注意した人が「痴漢!」の犯人に仕立てられて
冤罪逮捕された事件もあった。注意するのもこわい世の中。

しかし、本当にスマホを見るのもいけないのだろうか?                                             何が悪いのか私も疑問。声を出すわけでなし、電波が                                      ペースメーカーに影響を及ぼすことは無いとの報告も。


情けが仇「デルス・ウザーラ」

2017-10-23 22:52:17 | 社会問題

突然、黒澤明監督、日露合作映画「デルス・ウザーラ」
を思いだした。シベリアはツンドラの大地、その地図を
作る任務のロシアの将校と、現地案内役の“またぎ”と
の友情を描いたもの?だ。正直退屈する映画だった。

最後は、狩猟生活の“またぎ”が都会に出て、将校の家
に定住することになるが、どうも肌に合わない。再び
「森に帰りたい」というので、将校は最新式の銃をプレ
ゼントする。そして別れたが、まもなく、彼の死体が
発見される。最新式の銃を持っていたばっかりに、襲わ
れて銃を奪われたのだ。「彼にとって、もっとも恐ろ
しかったのは、シベリアの虎ではなく、人間だった」と
いうコメントで終わる。情けが仇になった例だ。後味の
悪い映画だった。


ナイロンとGHQ

2017-10-23 22:50:16 | 社会問題

「ナイロンNAYLON」とは「Now you are laugh old Nippon」
の頭文字をとったものだと聞いたことがある。ホントか嘘かは
知らないが、太平洋戦争で日本から絹が入ってこなくなり、
アメリカのご婦人方はストッキングに困った。そこで開発され
たのがナイロン。「さぁ今や、あなたは笑う、古い日本を」と
いう意味を込めて命名されたとか。

もうひとつ、アメリカの占領下にあった日本で、時の首相吉田
茂がマッカーサーに訊いた。「GHQってどういう意味か?」と、
マッカーサーは怪訝な顔で正式名称を答えると、吉田茂は、
「へぇそうですか、わたしゃまたGo Home Quickly!(早く国へ
帰れ)かと思ってましたよ」と。

この手のジョークを考える日本人の智慧はすごい。この二つの
ジョークを重ね合わせてみると、日本とアメリカの対立構図が
見えてくる。アメリカでは尺八ブームでどんどん新しい尺八家
が誕生しているが、日本の尺八界は決してアメリカ人の尺八家
を受け入れようとしない。

相撲も柔道も尺八も、気がつけば今や外国勢に席捲されている。



宿泊客数奈良最下位?

2017-10-23 22:48:06 | 社会問題

上半期の宿泊客1億4千万人 トップは東京、奈良が最下位(共同通信) -

奈良といえば、修学旅行のメッカだったが、異変が起きているらしい。
名古屋の中学、高校でも修学旅行は、京都・奈良と決まっていたのが、
最近は、東京ディズニーランドとか、高山などバラェティらしい。
ますます歴史離れが心配だが、過去に奈良京都に行った人たちの感想
では、「旅館で枕投げしたことは覚えているが、後はバスの中でも
眠っていたし、何にも覚えていない」とのこと。それなら奈良京都で
なくてもいいか、である。

奈良京都セットだと、大抵京都に泊まるから、奈良はホテルも少ない                                 とのこと。一番有名なのは奈良ホテルだが、古さだけがPR材料。

奈良には過去三回行ったことがある。いずれも昔の木賃宿のような、
部屋に鍵もかからぬひどい所だった。虚無僧の私にはお似合いだが、
これでは一般の人は敬遠するだろう。


コオロギとキリギリス

2017-10-21 21:50:49 | 地球人類の問題

1.あれ松蟲が鳴いてゐる。
ちんちろちんちろ ちんちろりん。
あれ鈴蟲も鳴き出した。
りんりんりんりん りいんりん。
あきの夜長を鳴き通す
あゝおもしろい蟲のこゑ。

2.きりきりきりきり きりぎりす。
がちやがちやがちやがちや くつわ蟲。
あとから馬おひおひついて
ちよんちよんちよんちよん すいつちよん。
秋の夜長を鳴き通す
あゝおもしろい蟲のこゑ。

文部省唱歌の『虫の声』。「きりきりきりきり、
きりぎりす」と自然に言葉が出るが、「きりきり」
と鳴くのは「こおろぎ」とかで、最近は「キリギリス」
のところを「キリキリキリキリ こおろぎや」と歌う
のだそうだが、どうも歌いずらい。

なんでも、その昔は「こおろぎ」と「きりぎりす」は
名前が逆だったとか。昔とはいつのことか。この
文部省唱歌が作られた明治43年までは、「こおろぎ」が
「きりぎりす」だったのか。

コオロギが夜鳴くのに対し、キリギリスは昼間鳴くので、
『きりぎりす鳴くや霜夜の さ筵に 衣片敷き ひとり かも
寝む』の「きりぎりす」は「コオロギ」だという。

芭蕉の「奥の細道」に出てくる「むざんやな 甲(かぶと)の
下の きりぎりす」も「コオロギ」であったとするのが
定説のようである。「甲の下のこほろぎ」では字足らず
だから「きりぎりす」にしたか。「きりぎりす」の方が
よっぽど情景を表わしているから「きりぎりす」でいいと
思うのだが。「岩にしみいる蝉の声」の蝉は「あぶら蝉」
か「ニイニイ蝉」か、「かわず飛び込む」の蛙は「雨蛙か」
など、学者先生はつまらぬ詮議を行って、飯を食っておる。


ところで、万葉集の時代は「こおろぎ」は虫全体を意味
していたとか。また、外国人は「コオロギ」も「キリギリス」
も「すずむし」もみな「昆虫=インセクト insect」で ひと
くくりしてしまうらしい。蝶々は「バタフライ」。紋白蝶も
も揚羽蝶も区別ない。

映画『ラスト・エンペラー』で、ラストシーンに「コオロギ」
が飛び出してくるはずが、なんと緑色の「キリギリス」で
ずっこけた。アメリカ人には「コオロギ」も「キリギリス」も
同じなのだ。しかし、ここは「コオロギ」でなければならな
かった。そう思ったのは私だけか?



生きる“権利”はあるが“資格”がない

2017-10-21 21:33:16 | 地球人類の問題

「きみまろ」のトーク。「みんな、幸せに生きる権利があるの。
ただ、生きる“資格”がないだけ」。
ドキっとする。真理かも。

『日本沈没』のラストは衝撃的だった。誰を助け、誰を助けないか。
ニッポンから脱出するには。外国が受け入れてくれる人とは?

どういう資格があれば 生き残れるのか。

まずは「天皇陛下、総理大臣、各大臣、政治家」という展開には
「ムムムム?」だ。私など、真っ先に切り捨てられる。
悲しいかな、それだけの自分か。

国連発表で、世界の人口は ついに「70億」を超える。
70億を超えると、「水不足、食料不足」が深刻になり、
紛争が起きる。その時、勝ち残れるのは「農業国で、
核を持っている国」。日本のように「自給率40%で
核抜き」の国は「生き残る資格」が無いそうだ。

かつての世界の歴史は、人口爆発の都度、民族の
移動で、戦争が起き、適度に人口を減らしてきた。

太平洋戦争だってそう。幕末、日本の人口は 3,000万人だった。
それが、明治の近代化で、9,000万人に。実に3倍に
膨れ上がった。食料と仕事を求めて、朝鮮、台湾を
を植民地とし、満州帝国を建設して「満蒙開拓団」
の名のもとに、あふれた人口を移住させた。さらに
東南アジアの米を略取しようとした。そのあげく、
300万人の日本人と1,000万人のアジア人の命が
奪われた。

すべては「自然の摂理」「自然淘汰」か。
今、それが深刻な状況にあることを、ネズミどもは
気づかず、海に向かって行進しているのかも。


国際化 

2017-10-21 21:30:02 | 地球人類の問題

お家芸のが お家芸でなくなってきている。時代が
変わったと感慨に浸っているうちに、日本の文化は
外国人に横取りされつつある。

相撲でさえ、今やモンゴル、ロシアと外国勢が優勢。
日本人の 99.9%は 土俵の上での相撲なんかやったことも
ないのではないか。それなのに「国技」とはおこがましい。

私は相撲は「国技」ではないと考えている。かつて文部省も
「国技と認定した事実はない」と発表している。「国技である
相撲は・・」などと、相撲協会が言ってるのは“詐称”なのだ。

柔道や空手も今や、愛好者の数では、オランダ、フランス、
ロシアに負けている。ロシアで見た空手は、もう日本のもの
とは異質なものに変化している。

スポーツだけではない。尺八も今や外国人のプロが50人以上
登場してきた。ついに中国(台湾)にも現れた。日本のとは
音階が若干違うが、音量、音質、テクニックは日本人顔負け。
循環呼吸もなんなくこなす。

中国では、尺八が毎年1000本以上売れているという。

尺八は“日本の楽器”“日本の心”などと言っていられなく
なってきた。世界制覇をめざそう。