向田邦子の「スペシャルドラマ傑作選」DVD 10巻を借りて
きて観あさった。昭和の初めから終戦までの、さまざまな
家族のドラマ。各巻、母と三人娘が中心。
役者は、田中裕子、樋口可南子、加藤治子、岸恵子に藤村
志保、森繁まで出ていて、贅沢な配役だが、どうも軽い。
泣ける話でも泣けない。昭和は遠くなったか。
向田邦子は、3,000本ものテレビ、ラジオドラマを書いた
という。絶頂期に乳癌に罹り、癌の転移を恐れながら
“生き急いでいた”ともいう。飛行機嫌いだったが、
退院後は、世界各地を飛び回り、最後は事故を予期して
いたかのように、部屋を整理して旅立った。
父親は保険会社の支社長で、ワンマンな亭主関白だった
ということを知って、改めて見直してみると。
戦争の黒い影が忍び寄る中でも、自由恋愛、不倫、父親の
愛人問題、泥棒や詐欺師の登場など、今と変わらぬ人間
模様の中で、人々は、家族の絆を確かめ合いながら、夢と
希望をもって、はつらつ生きていたことを知る。
現代は、家族のタガもはずれ、無秩序、無規範、何をやっても
許される自由の中で、無気力、引きこもりといった不自由な
閉塞感があるように思える。
(追補)
「あ・うん」の中で、琴の師匠として富成清女さんが実名で
出演していて、突然現代に呼び戻された。いや逆か? 一般の
人は、地歌筝曲は“戦前の遺物”として観ているのだろう。
「地歌筝曲ってなあに?、なんて読むの」という人が大半
なのだから。
きて観あさった。昭和の初めから終戦までの、さまざまな
家族のドラマ。各巻、母と三人娘が中心。
役者は、田中裕子、樋口可南子、加藤治子、岸恵子に藤村
志保、森繁まで出ていて、贅沢な配役だが、どうも軽い。
泣ける話でも泣けない。昭和は遠くなったか。
向田邦子は、3,000本ものテレビ、ラジオドラマを書いた
という。絶頂期に乳癌に罹り、癌の転移を恐れながら
“生き急いでいた”ともいう。飛行機嫌いだったが、
退院後は、世界各地を飛び回り、最後は事故を予期して
いたかのように、部屋を整理して旅立った。
父親は保険会社の支社長で、ワンマンな亭主関白だった
ということを知って、改めて見直してみると。
戦争の黒い影が忍び寄る中でも、自由恋愛、不倫、父親の
愛人問題、泥棒や詐欺師の登場など、今と変わらぬ人間
模様の中で、人々は、家族の絆を確かめ合いながら、夢と
希望をもって、はつらつ生きていたことを知る。
現代は、家族のタガもはずれ、無秩序、無規範、何をやっても
許される自由の中で、無気力、引きこもりといった不自由な
閉塞感があるように思える。
(追補)
「あ・うん」の中で、琴の師匠として富成清女さんが実名で
出演していて、突然現代に呼び戻された。いや逆か? 一般の
人は、地歌筝曲は“戦前の遺物”として観ているのだろう。
「地歌筝曲ってなあに?、なんて読むの」という人が大半
なのだから。