現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

どう(銅)でも良かった?

2012-07-31 21:33:07 | プロとアマ
オリンピック第一号の「金」に輝いた柔道の
「松本薫」。新聞各紙 一面トップに大きく
写真が載りました。試合の時の“野獣”のような顔、
試合後の“鬼の目に涙”。そして金メダルを手に
した“女”らしい笑顔。そのどれを一面に載せるか、
各紙 悩んだことでしょう。

一方「銀」の「中矢力」は、中日新聞では 3cmほどの
小さな顔写真のみ。朝日新聞は、顔写真も載せて
いません。

それほど「金」と「銀」の差は大きいという
ことです。なのに なのに、他は「銅」ばかり。

「銀は“金”より“良い”」「銅は“金”と“同じ”と
書く」なんて云って笑っている場合ではないでしょう。
「堂々の“銅”」なんて見出しをつける新聞。
「やった、やった! どうだ!○○やりました。どうだ、
“銅”だ」と絶叫するラジオのアナウンスには、
もうドン引き、どっちらけ。

1936年(昭和11年)ベルリンオリンピックで、
河西アナが「前畑ガンバレ! 前畑ガンバレ!」と
20回以上も絶叫したことは、今でも語り草ですが、
それを超えようとするかの如く、「銅」でも連呼
ばかりしているのは、かえってシラジラしく
聞こえます。

マスコミがどれだけ騒いで、盛り上げようと、
サッパリ盛り上がらないのは 私だけでしょうか。

「青は藍より出でて」(出藍の誉れ)

2012-07-29 21:42:13 | プロとアマ
私の半生は「生命保険セールス」の教育でした。
広報部と教育部兼務で「保険の良さのPR」と
「営業職員の研修」です。名古屋では「指導
担当」として 3千人の新人を指導しましたが、
その中で成功したのは、ほんの数名。実は、
私のマネージャー「鈴花」は、その一人です。

鈴花は、今年ようやく、5万人中の230位になり、
グランプリに入賞しました。グランプリ招待会で、
N生命の会長、社長はじめ、何人かのトップと
顔見知りになり、そのお一人が、一昨日、名古屋
まで、鈴花の活動ぶりを視察にみえたのでした。

また、よその支社の研修や、会長、支社長、営業部長
出席の会議にも招かれ、鈴花の活動ぶりをプレゼンする
ことになったとのこと。これもすごいことです。

サクセス・ストーリーは、感動するものですが、
でもそれは、“その人だからできた”のであって、
他の人には真似できないものです。そこが研修の
難しいところです。

これは尺八にも云えます。「尺八を習いたい」と
入門してきて、尺八のプロにまで育つ人は、何千人
の中の一人でしょう。もっとも、わが一路会からは
「大河内淳矢」君が、プロを目指して巣立っていき、
今東京で頑張っています。もう私よりはるかに上手
てす。尺八も世代が違えば、吹く曲も音楽世界も
異なります。

セールスも尺八も、いくら教えても、大半の生徒は
師と同じレベルにはなれない。では、師を越えた人は
何が違うのか。それを探るのが、私のもっぱらの
関心で、このブログのテーマなのです。

その道の“トップ”と

2012-07-29 21:07:42 | プロとアマ
この3日間、大忙しでした。金曜日は、N生命の
トップ・セールス マネージャーが名古屋にみえ、
鈴花の活動を見たいとのことで、私が一日、車の
運転手として同行させていただきました。5万人
もの営業職員の頂点に立つ人となると、スケールが
違います。夜は「ナゴヤ・キャッスル・ホテル」の
11階レストランで、名古屋城を間近に見ながら、
フルコースのディナーで、トップセールスレディの
活動ぶりを拝聴させていただきました。

土曜日は「詩吟界の女王」Sさんが、わが家に
みえました。「構成吟」のシナリオの制作を
依頼されており、ギリギリで間に合わせ、お渡し
することができました。各賞を総ナメにしている
方ですので、コンクールで優勝するためには、
秘かな、陰の努力があることを、いろいろ話して
くださいました。一音一音の発声、「出し音と
引き音」、「子音の発声」「母音返し」「呼吸と間」
など、尺八と通じるところがあり、感動しました。

日曜日は「一絃琴の真道さん」に招かれて、お弟子
さんたちの研修のお相手をしてきました。一絃琴も
表現方法が、尺八とよく似ています。唄の発声は
詩吟とも通じます。プロの技と素人芸の違いを
ひとつひとつ懇切丁寧に指導、大いに参考になり
ました。

それぞれのトップ。技を極めた者同士だけに通じる
話が、また、良い刺激になりました。


保険の見直しが盛ん

2012-07-29 19:24:01 | 社会問題
かつては、「生命保険は契約したら一生もの」、
「満期まで続けないと損」と思われていましたが、
現実には「生命保険の“寿命”は3~5年」しか
ないのです。

これは 車と同じです。どんどん性能の良い車が出ますし、
デザインも変わりますから、車検の時に たいてい
買い換えるでしょう。10年以上も前の車に乗っている人は
稀です。(私の車は10年前のものですが・・・)
また家族構成も変わりますので、新婚カップルの時、
子供が2人、3人と増えたとき、二人だけの老後では
車種も変わるはずです。

保険も車と全く同じです。家族構成や世帯の収入、支出も
変わりますから、それに応じて保険の見直しが必要です。
子供が独立してしまったら、そんなに大きな保障は
必要なくなります。

また、時代背景もあります。バブルの時は「貯蓄型」が
売れましたが、最近は「生活が苦しいから」と、最低の
保障を安く入りたい、「保険は掛け捨てでいい」と
割り切る人が多くなりました。


ですから「保険はもう売れないでしょう」と言われますが、
逆です。契約の減額は、営業職員にとって成績になりません
ので、やってもらえません。ですから、「解約して、他社に
保障を下げて契約しなおしたい」というニーズは非常に
多いのです。

バブルの時、セールスマンに勧められるままに 契約して、
「月8万円以上も払っている」という方から相談を受けて、
「月3万円で十分でしょう」とアドバイスして、大いに
喜ばれました。、

お客様にとって“得する内容”ならば、必ず、契約に
つながります。いま、鈴花は、毎月10件以上の契約に
追われ、東奔西走、うれしい悲鳴です。

正しい商品が売れるとは限らない

2012-07-29 18:34:42 | 社会問題
「朝日新聞」蓮載の「お金のミカタ」が 結構面白い。
「理にかなった正しい商品が売れるとは限らない」と
いうタイトルで、保険の商品が例に挙げられていました。

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生命保険の「入院給付金」は、かつては8日以上の
入院にしか出ませんでしたが、それが5日になり、
最近では「1泊2日」でも、「日帰り入院?」でも
出る会社があります。そんな短期の費用なら、保険に
頼らずに、手持ちの貯金で賄えるはずです。

むしろ、一週間以上の長い入院だけに保障を限定
すれば、その分保険料も安く済むはずです。短期
入院の支払いは多いので、その分保険料(掛け金)も
多く払うことになります。ところが、顧客は、A社は
「8日以上でしか出ません」。B社は「1日から
出ます」と言われると、B社の方が“得した気分”に
なり、B社を選ぶ。それは、貸した金が、返して
もらうのは あきらめていたのに、返ってきて
うれしくなるのと同じ心理だというのです。
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正にその通りです。

同様に、「何歳になったら○万円」「何年ごとに○万円」、
あるいは、何歳まで健康でいたら「○万円」の“ボーナス
付き”です」と言われると、すごく“お得”のように
思いますが、これも、その分、しっかり保険料を支払って
いるのです。自分で払って積み立てていたお金の何割かが
戻ってくるにすぎません。

というわけで、保険は「掛け捨て」商品が一番安くで
良いはずなのですが、“掛け捨て”というと、顧客は
損した気分になるので 売れないというのです。


広く浅くなんでも好奇心

2012-07-26 11:07:52 | 私の尺八遍歴
「子供の頃にいろいろな経験をすれば、大人になってから
絶対役にたつ。子供にはやりたいことは何でもやらせる。
広く浅くがモットー」と「ハパイヤ鈴木」氏。

私もそう思います。子供の頃から中学までに、ピアノ、
ギター、バイオリン、トランペット、琴、柔道、剣道、
空手、居合、乗馬、絵画、油絵、日本画、書道、詩吟、
登山、水泳、スキー、スケート、卓球、テニスと なんでも
挑戦してみた結果、唯一残ったのが「尺八」でした。

「尺八」は、吹ける人がいないという優越感と、古典から
現代曲、ポピュラー、ポップス、民謡、演歌と、幅広い
ジャンルを ひとつひとつ 挑戦することで、変化があり、
全く飽きないのです。民謡ばっかり 50年も吹いていたら
飽きるでしょう。

以前、「子供の頃に、野山や海、川などの自然の中で
遊んだ経験のある人は、“全く無い”という人より、
出世する。経営者が多い」という調査結果もありました。

感性が磨かれるのでしょう。最近の子供はゲームばかりで
いろいろなことに関心を示さない。だからでしょうか、
感性の無い人が増えたように思います。情緒も感性も無い
リズム偏重のやかましい音楽は、年寄りには好まれない
のは、生まれ育った環境でしょうか。


ジンクス

2012-07-25 02:39:14 | 私の尺八遍歴
「子役は大成しない」。フム「おしん」の子役「小林??」誰でしたっけ。
「名選手名監督にあらず」。そうそう、原さん頑張って。
尺八の名人でも、門弟は多くない。弟子を育てるのは
下手のようです。私はどっち??。どっちつかず??

「オリンピックの旗手になった人は、金メダルを取れない」。
そうらしいです。ロンドンオリンピックで旗手を務めるのは、
レスリング、女子55キロ級の「吉田沙保里」。そのジンクスを
解っていて、あえて挑戦し、「3連覇を狙う」とのこと。
三重県津市出身。名古屋の中京女子大学卒業。東海勢の一人
として地元の声援も盛んです。

さて、その朝日新聞の記事に「慶応の“銀杏(イチョウ)伝説”。
入学後、校内の銀杏並木の葉が散り終えるまでに恋人が
できないと、4年間独りのまま」という“ジンクス”が
あると。そんなの知らなかったですね。でもたしかに、
4年間 ずっと独りでした。


「晴れ男」を自認する私のジンクスは「雨の日は、試験の
結果は不合格になる」です。先日の「詩吟の中部地区大会」は、
「午前中が霧雨。午後から晴れ」でした。

結果は「9位に入賞」。「全国大会出場者は8位まで」との
ことでしたが、同点順位ということで「全国大会出場権」を
得ました。また私より上手い人が「詩文」を間違えて失格に
なったのも幸いしての「合格」でしたから、「天気判断」の
ジンクス通りと云えますかな。

コミュニケーション能力

2012-07-24 19:57:20 | 社会問題
朝日新聞 7/21 の 特集記事は「コミュニケーション能力」。
アンケートで「コミュ能力」が「大いにある」という自信家は
わずか5パーセント。「ある程度ある」が47パーセント。
約半数は「ある」と答えています。これに対し「あまりない」が
38%。「まったくない」が10% ですから、「ある」と
「ない」は、ほぼ半々に分かれます。

「ネットやケータイの普及で、若い人の“コミュ能力”が
落ちている」と回答した人は 6割弱。たしかに、若い人の
“会話能力”には、私も疑問を感じます。

しかし、若い人が、ひっきりなしにメールをやりとり
している姿を見ると、若い人たちの方が、友だちづきあいは
実に積極的ですし、同世代間での「コミュニケーション
能力」は十分あると思います。

逆に、「会社では“コミュ力”が最も重要」と、口にして
きた会社人間のお父様がた、おエラさん方が、リタイヤして、
肩書きがなくなると、地域で、老人会で、老人ホームで、
家庭でも、全くコミュニケーションがとれないブザマさは、
誰もが目にしているのではないでしょうか。

「コミュニケーション」がとれない中高年たちにこそ、
「コミュニケーション」の研修が必要なようです。


「コミュ力」と「コミュ障」

2012-07-24 19:20:52 | 社会問題
「こみゅか」って何かと思ったら「コミュニケーション“力”
(りょく=チカラ)」だそうです。朝日新聞 7/21 の記事に
登場するのは、その名も「児美川(こみかわ)」法政大学教授。
おおまじめに本名のようです。

「児美川」教授がおっしゃるには、「就職試験で 重要視
されるのは“コミュニケーション能力”と 云われるので、
営業マンのようにペラペラしゃべれなきゃいけないのか」と
勘違いする学生もいる。いろんなタイプの人間がいて、
社会はなりたっている。“コミュ力”の高い人間ばかりに
なったら、いつも腹のさぐり合いをやっているようで、
“生き”苦しい世の中になる」と。

同様に、別の記事でも、社会学者の「土井隆義」氏が
「今の世の中、若者が生きづらさを感じている。“絆”や
“つながり”が重視されすぎて、友達が少ないと、自分は
“コミュ障(コミュニケーション障害)”ではないかと 不安に
なる人もいます。過去に創造的な仕事をした人の多くは、
孤独を抱えていて、人と違うから、独創的な仕事ができた」。

さらに「空気を読み、人と合わせる必要はありません」とまで
言い切っておられる。

一理あるかも。私も中学、高校、大学と孤独を抱えていた。
周囲と違うから「尺八」に 没頭できた。尺八なんか吹いて
いるから、周囲から“変人”扱いされ、孤独だったのかも。

それでも会社にはいって、なんとかやっていけた。今
こうして生きている。世の中 なんとかなる。なんとでも
なると申し上げたい。

「いじめ社会で生きる」ことも教えなくっちゃ

2012-07-24 09:08:56 | 社会問題
連日、大津の「いじめ事件」に関連して、マスコミの
報道は ますます加熱しています。ネットでは 加害少年の
実名と顔写真までアップされ、その親と同姓同名の人に
脅迫メールが殺到しているという 新たな“いじめ”問題に
波及して、それがまたマスコミの“おもしろ”ネタに
なっているようです。

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マスコミは、「すでに叩かれている学校と教育委員会を
さらに叩く“いじめ”」と、「いじめ問題の専門家ではない
有名人に、情緒的なコメントを出させて、被害者や加害者の
苦しみを増長させる」。さらに、「いじめ問題」や「教育」の
“専門家”と称する識者が登場して、専門家でなくても
言えるようなことを口にしてお茶を濁す。どれも「いじめ」を
無くすことには、なんの役にも立っていない。
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という文も、それらしき識者の発言です。

「あなたの子供はいじめを受けていますか?。受けた
ことがありますか?」という質問に、58%の人が
「あり」と答えているのは衝撃でした。「わからない」が
20%。「ない」が22%。

「いじめられる子」は、ごく少数の弱者かと思って
いましたら、半数以上の人が、なんらかの“いじめ”を
受けているか、受けた経験があることになります。

社会にでればもっともっと理不尽な“いじめ”があります。
人が2人、3人と寄れば、上下関係ができ、嫉妬心も出て、
大なり小なり“いじめ”は起きるもの。“いじめ”を
どこでも起こるものとして受け止め、それへのゆるぎない
心を養うのも学生時代でしょう。

「いじめの無い“無菌室”」の学校では、かえって
社会に出てから、生きていけるのかが心配です。
社会の“いじめ”の中で生きていける強さを教える
のも学校かなと思います。