現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

「和食」がユネスコの「世界無形文化遺産」に

2013-12-31 20:59:58 | 虚無僧日記
12月4日、「和食=日本人の伝統的な食文化」が「無形文化遺産」に
登録決定!。「わぁショック!?」

日本料理店や旅館などで出される宴会料理は、みなワンパターンだ。
「刺身・天ぷら・煮物・鍋・煮魚、焼き魚、海苔、味噌汁・
お茶漬け・おにぎり」。

そして、刺身も寿司も、天ぷらも、煮物もお吸い物も、そばも
うどんも どれも「醤油味」で、味は同じ。

宴会が終わると大量に食べ残しが出る。

正月の「おせち料理」も作らなくなったし、買ってきても、
2日目には飽きて、ラーメンやカレー、ハンバークなどを
食べに行く。

ということは、今や、現代の日本人は、意外にも「日本食」を
好いていないということ?

「子供の嫌いな食べ物ベストテン」に、和食は6品目もはいって
いるそうな。

家では“魚離れ”も著しい。「味噌汁」も 作らなくなった。
「出し汁の味」を 子供が知らなくなった。「鰹節出し」は
“生臭い”という。 肉の無い「精進料理」などもってのほか。
寺の坊さんでさえ、毎日「精進料理」を食べているわけではない。

「日常の食」と思っていたものが「世界文化遺産」への登録を
申請したということは、「和食」も“絶滅危惧種”への道を
歩んでいるということか。

一方で、外国では「日本食ブーム」。寿司バーなど外国で
どんどんできている。

ロシアでは、平均寿命が60歳前後だったため、長生きしたい
という切実な希いがあって、国を挙げて、長寿国日本の「食」に
学ぼうとしているとのこと。寿司屋の数は日本に次いで
世界第2位とか。

しかし、今や世界一の「回転寿司チェーン」は英国の会社だ
そうだ。そこの「寿司」は、日本にはない独創的なものばかり。
日本の「寿司」とは似て非なるもの。本家本元の日本の寿司は
人気が無いそうな。

「居合い」も「合気道」も日本から発信して、今や外国で
どんどん姿・カタチを変えている。

「世界文化遺産」には「能、雅楽、人形浄瑠璃、歌舞伎」が
既に登録されている。次は「尺八」だぁぁ!


尺八の黄金時代、再び

2013-12-31 20:32:31 | 虚無僧日記
箏・三絃・尺八そとて太鼓の機関誌『邦楽ジャーナル』は
年々、演奏会案内や広告も減り、ページ数が減り、紙も薄く
なって 先細り。経営もドン底とお察し申し上げます。

ジリ貧の邦楽界だが、『邦楽ジャーナル』1月号に
「尺八の黄金時代を再び!」の記事。

12月13日に杉並公会堂で『狂演~風が舞う夜』という
コンサートが行われたそうな。主催は「竹のみの会」。

つまり「尺八だけの演奏会」。出演したのは38名の
若手尺八奏者。呼びかけた代表の「菅原久仁義」は私と
同世代だが、ほとんどの尺八奏者が20代30代の
若手。女性もいる。

独奏あり、二重奏あり、大合奏あり。演奏された曲も
古典・琴古・都山の各本曲に、現代曲、創作曲あり、
船川利夫の『覚(さとる)』に、外国人の作曲した曲、
そして最後は38人全員で武満徹の『さくら』の大合奏と、
盛りだくさん。

それぞれ演奏は圧巻。若手尺八奏者がこんなにも育って
きたかと驚いた。当日は200席 満席、チケット完売でも、
ギャラはなし。

これだけ若手奏者が育ってきているのに、尺八界でも名が
聞こえてこない。彼等に収入の場が無いのは、我々世代が
市場を拓いてこなかった責任だ。

あとは、彼等自身で、世間への扉を開けてくれることを
期待するのみ。

平成の虚無僧の隠し芸

2013-12-31 12:44:43 | 虚無僧日記
楽天市場で、着物の専門店「壬生の里工房」の広告写真を見て
絶句。女性モデルが刀を右腰に差しているではないか。
絶対にありえない。スタッフもカメラマンも誰も気づかない
のだろうか。もう、ここはニッポンではないと思ってしまう。

Yoi-tubeで見つけた、こちらの映像はすごい。外人の
抜刀術。日本人顔負け。

これに対抗できるのは「平成の侍・町井薫」。
バッティングセンターで 120km/h で飛んで来るボールを
抜刀して真っ二つに斬る。しかも目隠しをして

エアガンから発射されたBB弾も斬る。サヤエンドウもエノキダケも
うすくスライス。神技。あそこまでになるには
どれだけの鍛錬を積んだのだろう。

というわけで、昨日、バッティングセンターに行ってみた。
野球などやったことのない私。右バッターボックスに入って
“左打ち”。バットの握りは刀を持つように右手が上。
すると、親切なおじさんが「手が逆」とわざわざ忠告してくれた。
「いえ、これでいいんです」と 譲らない私。右手だけで
ボールを打つ。時速80km/h のボールなら、結構当たった。
打率8割。ところが 100km/h となると打率は3割。
「町井」のように 6mの 至近距離から 120km/hで飛んでくる
ボールを打つのは至難の技。でも面白い。来年の課題に
しよう。「平成の虚無僧の隠し芸」は 抜刀術でござる。

「プア充」に共感できる?

2013-12-31 04:28:04 | 虚無僧日記
世論が真っ二つに割れる賛否両論の生き方「プア充」に共感できる? できない?(ダイヤモンド・オンライン) - goo ニュース


「プア充」?。はて 何のことかしらん。新造語だ。

「プア充」とは、宗教学者の「島田裕巳」氏が著書
『プア充 ― 高収入は 要らない―』で 提唱した言葉で、
「年収300万円でも 希望にあふれ 豊かで幸せな生活が
送れること。そこそこ働き、企業に縛られず、自分の
生活を生き生きさせていく」考え方。

この「プア充」という言葉に、世間の反応は?
ヤフーの意識調査で、 3,521人(男性80.5%、女性19.5%)に
聞いた結果は

「共感できる」 が 50.4%
「共感できない」が 49.6%と 真っ二つに割れた。

「共感できる」派の意見では、「年収 200万くらいで
子ども3人いるけど、毎日 楽しいよ」(女性)

「共感できない」派の意見では、「そこそこ働くだけで
『生活を いきいきさせる』ことなんてできるのかね?」(男性)、
「世の中そんなに楽に いかへん」(男性)などがあった。

島田氏は、「出産・子育ても 年収 300万円で 十分。
リスクだらけの高収入男性より、”確実な幸せ”を
つかむべし。昔よりもお金をかけずに娯楽を楽しめる方法が
たくさんある。少ないお金のなかでやりくりすることの
大切さ」を説いている。また、教育費については「高校まで
公立なら実質タダ」とし、「学歴主義が今後なくなって
いくのでは」という予測も。

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「リスクだらけの高収入男性より、“確実な幸せ”を」
私もつくづくそう思う。年収が1,000万以上あった頃より、
今の200万の生活の方がよっぽど幸せ。無けりゃ無いで、
他人様の好意に支えられて、十分な幸せをいただいている。


ま、私の場合は、バブル期にさんざん 贅沢をし、良い思いを
させてもらった。今は 贅沢に飽きて、貧乏生活を楽しんでいる。
その意味でも、虚無僧は「もとリッチ(金持ち)の道楽」。

若いうちは“上昇志向”で頑張るべし。やりきった後に
“幸せ”は 来る。

コロッケ「新春公演・しあわせ地蔵」

2013-12-30 09:59:52 | 虚無僧日記
中日劇場「新春特別公演」は、“ものまね”のコロッケ。
座長公演の10回目となる。中日新聞に宣伝を兼ねて
自身の思いが掲載されていた。

「私自身が続けてきたというより、お客さんに育てて
いただいたからこそ。第一部の芝居は『しあわせ地蔵』。
心優しい一太郎が、実は殿様の御落胤だったというセッテイ。
人として忘れてはいけない思いやりや、長年頑張っていれば
報われるとか、親子の情愛を伝えたい」と

そして「『相手が一番、自分は二番』という劇中のセリフを
実生活でも心がけている」と明かす。

「公演でお客さんのノリが悪いと思うのではなく、伝え
きれなかったと考えれば、次につながる。自分が穏やかになり、
芸を精進する気持ちにつながる。相手を立て、自分が引く、
一太郎で、そんなところを気づいてほしい」と。

(私も同感です)

また、第二部のショーでは『ものまね“楽”語』を初披露する。
古典落語を元に、登場人物の声を 田中邦衛や 淡谷のりこ、
志村けん のものまねで語るというもの。コロッケならではの芸。

前回も観たが、ますます磨きをかけたコロッケの舞台、
ぜひ観たいものである。


1月4日(土)~29日(日)栄・中日劇場
【A席】13,000円 【B席】7,000円


(追記)

「綾小路きみまろ」は「私がここまでになれたのは、
 本日、この会場にお集まりいただいた大勢のお客様方の
“前で”、こうしてしゃべっている“私”の力です」と
言って爆笑を得ていた。「きみまろ」のギャグは どぎつい。
コロッケは、同じ苦労人でも、心優しいものがある。

その時その場に生きる

2013-12-29 23:31:28 | 虚無僧日記
12月にはいってもなんの連絡も無く、本当に
あるのか 半信半疑だったロシア公演。まったく
行ってみなければ判らない状況。

日本でも、最近受ける仕事は「いつ、何時に
どこどこへ」という電話だけで、行ってみなければ
わからない仕事が多くなってきた。“お布施
(報酬)”も いただけるのか、いくらいただけるのかも、
終わってみなければ判らない。無償の仕事の方が
多くなってきた。

行ってみると「独居老人の食事会」でボランティア
だったり、「○○の大会」だったり。車椅子
状態の人が150人もいて、マイクなしでは
声も通らず、いや 通っても反応の無い人ばかり
だったり。

その時、その場で、何をどう吹くかの判断を
迫られる。

そんな中、エディさんから 手紙で仕事の依頼。
この方はアメリカ人。いつも きちんと「契約書」を
取り交わす。ギャラの支払い条件、天候や事故などで
演奏ができなかった時の対処まで、契約条項に
盛り込まれている。契約は3回目。
初めての時は、行って驚いた。キリスト教系の
新興団体。ここで虚無僧の話をして良いのか、
戸惑った。意外にも大好評で、三度目の依頼が
きたのだ。


そして今日はもう一件。箏のS先生から電話があり、
「○○寺から奉納演奏を頼まれた」とのこと。
愛知県では、名の知れた有名なお寺であり、そこで
奉納演奏をさせていただけるなら、こんなうれしい
ことはない。

喜んで引き受け、打ち合わせに S先生宅を訪問。
「昼の食事を用意しておきますから」との言葉に
11時に伺ったが・・・・。 お箏の用意も食事の準備も
されていない。「下合わせしましょう」と促して、
箏を出して、私が柱(じ)を立てて、調絃まで
してさしあげて、『六段』を合わせたが、とても
まともには演奏できない。何度が合わせた後で
「ところで今日は、なんのために合奏ですか」と。
私の方が???

御歳84歳で一人暮らし。痴呆が進行していると
気がついた。はたして奉納演奏はあるのだろうか、
あやしくなってきた。当日、お箏を担いで行っても
門前払いかもしれない。それはそれで“良し”と
しよう。これからは こうした方々のお相手も
ボランティア(仕事)になってきそう。

虚無僧は、明にも暗にも対処。その場その時に
誠意をもって生きる修行と心得る。

ロシアで“笑顔”は 不謹慎?

2013-12-29 23:28:53 | 虚無僧日記
「親日ロシア」で検索していたら 「ディナラ・
リピンスカヤ」という人のレポート。

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ロシア人と日本人では「笑顔の意味」が違う。
日本人は、仕事の依頼をするとき、自分の悩みに
ついて話すとき、相手の話を聞くとき にこやかに笑う。

それはロシア人にとっては、とても不思議。不真面目、
不謹慎と見られる。

ロシア人にとって「笑顔」は、遊びのときなど
楽しい愉快な気持ちの表現。だから、悩みの話を
するとき、ロシア人は絶対に笑顔にならない。

自分の家族の悩みについて 笑顔で話すと、家族のことを
笑う(バカにした)、とても心の冷たい人間だと思われる。

仕事の依頼をするときも同じである。ロシア人にとって
笑顔で仕事を頼む人は、頼まれる人を いじめたり、
からかったり、だます魂胆があるとしか見えない。

笑顔で近づいてくる人は「何か企みがある」と思われる
可能性が高い。

仕事中にニコニコ笑っている人は、まじめに仕事を
やっていないと思われてしまう。

ロシアでの笑顔のもうひとつの意味は「私は あなたの
ことが好き」という表現。日本人は、深い友情を
持っていなくても、いつもニコニコしているが、
これは誤解を招く。

日本人はよくロシア人が暗いと言う。ロシア人が
あまり笑顔を見せないからである。

しかし「暗いロシア人」は友達になったら実際には
明るい人間が多く、「あやしげな うすら笑いの
日本人」は、実は 親切で誠意のある人なのだ。

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このことは、私もロシアに行ってみて体感した。
道行く人や 地下鉄駅ですれ違う人は、みな
おっかない顔をして 足早に去っていく。

開演前に入り口で 来客を笑顔で迎えた時、
「ロシアでは、演奏者が挨拶することはありません」
と冷たい顔で忠告された。

演奏中も「根笹派は、寒い雪の中で吹くから、
ブルブルブルと震えて、“コミ吹き”という独特の
奏法が生まれました。こうすると体の中から熱くなります。
みなさんも一緒にやってみてください」と通訳を
通して言ってみたが、反応なし。

サインを求められたときも、冷たい表情で
プログラムやチケットを差し出す人が大半。

尺八を教えているときは、真剣そのもの。でも
食事の時などは、実に明るく楽しい笑顔になる。

あんまり笑顔を振りまいたので、“あなたが好きです”と
誤解されたかも。別れ際に「日本に着いていきたいです」
との彼女の言葉に こちらも ついその気に?・・・・。
いやあれは ロシアの社交辞令かしらん。

「大阪のおばちゃん」

2013-12-29 22:43:50 | 地球人類の問題
「大阪のおばちゃん」が今 話題らしい。
「大阪のおばちゃん」は 必ず飴を持っていて、
知らない人でも、ハイってくれるそうな。
それで「大阪のアメちゃん」とか。知らんかった。


日経新聞(12/29)「文化面」に、その名も
『大阪のおばちゃん』というタイトル。
お堅い内容が多い「文化面」に、(なんや この
タイトルは?)と、ついつい目がいきましたです。
文体も超現代口語体で、日経読むには違和感がある。

内容は、「大阪で、地理が判らず、戸惑っていると、
必ず、見ず知らずのおばちゃんが『どこ行くねん』と
声を掛けてくれ、親切に教えてくれるどころか、
『ウチもそっちへ行くから』と連れて行ってくれる」と
いうもの。

「何度もそのような体験をしており、会う人 皆が皆、
私と同じ方向に行くとは思えないから、“おばちやん”
たちは、わざわざ遠回りしてでも 連れていって
くれているのだろう」と。


執筆者は「新井素子」。これまた恥ずかしながら
知りませんでした。1960年8月8日生れ。1977年
高校2年生のときに、第一回奇想天外SF新人賞に
応募した『あたしの中の……』が佳作入選。

審査員の星新一が絶賛し最優秀作に推したが、
小松左京や筒井康隆らが 目新しい文体に違和感を
覚え反対したため 佳作となったとか。

お堅い日経新聞でも堂々の口語体。「ライトノベル
作家」の草分けだそうだ。


さて、“大阪のおばちゃん”の親切さは、私も
体験したことがある。和歌山に行くとき、近鉄
難波駅で ウロウロしていると、“大阪のおばちゃん”が
「どこ行くんや」と声をかけてくれた。
いろいろ教えてくれたが、大阪弁がよく理解できず、
発車間際の「高野山行き」に乗ってしまった。
すると“おばちゃん”も 後から飛び乗ってきて、
「あかん、あかん、次で降りや」とまくしたて、
“おばちゃん”も、私と一緒に次の駅で降りた。
きつい口調に叱られているようでビクビクしたが、
あの親切は忘れられない。

私も、名古屋駅前などで立っていると、地図を片手に
迷っている人を見かける。つい声を掛けたくなる私。
「どちらへ?」と声を掛けると、今は 大半の人が、
くるっと後ろを向いて、スマホの小さな画面を見つめる。
聞いてくれれば、教えてあげるのに。人間不信の時代に
なってきた。私って不審者に見られるのかな?
(そりゃ虚無僧だもの、しかたねっす)。

ロシアは 今 “日本ブーム”

2013-12-27 23:42:22 | 虚無僧日記
「ロシアは今日本ブーム」と、うすうすは聞いていたが、
ネットでみると「これほどまでは」と驚くばかり。


・ロシア人の54%が「日本は世界にいい影響を与えている」と
 答えている。老若男女を問わず、ほとんどの国民が1日のうち
 1度以上は日本文化や日本製品の何かに触れているようにも
 思える。
・和食ブーム、日本のファッション、コスプレブーム。
・「寿司バー」は日本の次に多い国。
・柔道・合気道は子供の必修。
・尺八の演奏に満場の拍手。
・車も電気製品も日本製。ユニクロもできた。
・どこへ行っても日本語を話せる人がいる。
・ロシア人の日本への熱い思いは“片思い”。

逆に、日本人はロシアに良いイメージを持っていない。
ロシア人は日本びいきなのに、それを報道しようとしない
マスコミに悪意を感じる。たとえば、プーチンも出席して
「東日本大震災の復興を支援するフィギアスケートの大会」が
開催され、オープニングでは、日本の和太鼓が打ち鳴らされたのに、
フジテレビは意図的に報道しなかった」とか。

私も、今回、モスクワに行ってみて肌で感じた。
ロシア語は全くわからなくとも、日本語を話せる人が何人も
いて助かった。通訳をしてくれた「ユーリア」さんは、
「“ユリ”は日本語で“百合の花”と知って、自分の名前が
好きになりました」と。そして 日本の着物を上手に着こなす。
和服の着付けを手伝ってくれる人もいる。彼女は尺八も上手い。
彼女が持っていたパソコンは「TOSHIBA(東芝)」製。
サーシャは「筆ペン」まで持っていた。

何人ものプロの尺八家がロシアに行って公演している。
ロシア人女性と結婚して、ロシアに住んでいる尺八家
「ナザノフ吉田公一」氏もいる。


ああ、それなのに、私のロシア公演などマスコミは
取上げてくれない。な~ぜか?。マスコミはアメリカの
方しか向いていないからだとか。これからはロシアかも。



モスクワで箏・尺八の指導

2013-12-27 00:26:55 | 虚無僧日記

「チャイコスキー記念国立モスクワ音楽院」は、パリ音楽院、
ジュリアード音楽院と並ぶ 世界3大音楽院 のひとつで、
ロシア国内の音楽教育機関としては最高の権威。日本からの
留学生も多い。

そこに 1976年「世界音楽文化センター」が設立され、
世界の民俗音楽の調査研究を行っている。センター長は
マルガリータ・ガラチグイナ女史。

1993年から、京都の筝曲家・沢井筝曲院の「岩堀敬子」師が
客員教授となって、毎年、何日かモスクワに行き、箏や
三絃を教えてきた。

また、最近では、地唄三絃の「冨成清女」師も 度々
訪れて指導している模様。

そして「音楽院」では、毎年『日本の心』と題した
キャンペーンを行っており、日本から筝曲家、尺八家、
雅楽師、歌舞伎役者を招いて、講習と公演を行っている。


私がサーシャに初めて会ったのは10年前。2005年に
詩吟と剣舞のGさんの公演に尺八伴奏者として随行して
いった時。

サーシャは 当時は 木管の尺八だったが『夏の曲』や
『松竹梅』などの外曲(地歌・筝曲の古典)を上手に
吹いていた。モスクワ駐在の日本航空の清水氏から
手ほどきを受けたようである。

清水氏は琴古流の川瀬派。その関係で、川瀬派の家元
「川瀬順輔」師はじめ、竹友会のメンバーも、モスクワを
訪れている。

その翌年の2006年にも、私は、ロシアに行き、マルガリータ
教授の推薦で、モスクワのFMラジオに出演放送した。
なんと2時間の特番だった。

あれから10年。最近ではインターネットの普及で、
サーシャは 尺八や楽譜、CD、着物、虚無僧用具一式を
購入したり、YouTubeで、日本の尺八家の演奏を
見たりして、日本の尺八界のことは大概 研究して、
尺八家として活躍している。今では地唄・筝曲だけでなく、
海童道の「法竹」、西村虚空派の「虚鐸」まで入手して
吹いている。3尺以上もの巨竹、超長管で吹く、静かな
本曲がロシアでは特に好まれるようだ。「禅」や「空手」の
道場、「メディテーション(瞑想)」のサークル、
結婚式などでも呼ばれて演奏するという。

「日本の心」『茶音頭』の演奏
竹友会尺八合奏『雲井獅子』
地唄『松竹梅』箏・三絃・尺八の三曲合奏
サーシャ『本調べ』
『鹿の遠音』

中村明一『鹿の遠音』