現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

偽托鉢僧

2007-09-29 08:27:48 | 虚無僧って?
ネットには「偽托鉢僧」の情報が数多く見られる。
「お宝暦」のT易断が、東南アジア系の外国人をバイト
に雇い、托鉢をやらせていたそうだ。これがマスコミに
バレて、今はやめたそうだが、これに触発されて、次か
ら次へと偽者が横行するようになった。

もともと、托鉢=乞食行は東南アジアの小乗仏教系の
慣習だが、驚いたことに、タイでも、偽托鉢僧に手を
焼き、詐欺として逮捕事件にまで発展しているそうだ。

結局、虚無僧について胡散臭いという投稿は無かったが、
この偽托鉢僧について、興味深い意見がいくつかあった。

1.資格にあぐらをかいて、何もしない本物の聖職者より
 暑い中、寒い中、不動の姿勢で、物言わず立っているの
 だから、偽托鉢僧の方がよっぼど宗教性はある。
2.宗教法人の資格で、いかがわしいことをしている団体
 もあるし、何が本物で何が偽物と言えない。そもそも、
 天国や浄土など、信じない人には、宗教はすべていか
 がわしい。信じる人には布施も功徳、善根を積むもの、
 偽托鉢僧も本物と信じて布施すれば、善根を積んだこ
 とになるのだから、いいではないか。
3.布施って、善根を積むためにするんですって。初めて
 知りました。托鉢僧は、お金を集めているのではなく、
 人々に善根を積ませるために立っているんですね。
 だから、托鉢僧はお礼を言わない。布施する方が、
 「善根を積ませていただいて、ありがとうございます」
 と、お礼を言うんですって。


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これって尺八?

2007-09-29 08:25:13 | 虚無僧日記
夜、雨が降ってきた。JRの名古屋駅構内で雨宿り。
虚無僧の格好で立っていると、すぐ警備員が飛んで
くるのだが、雨宿りなら正当な理由がある。

虚無僧姿で立っているだけで、何人かの方が布施を
喜捨してくださる。ちょっと心がむずかゆい。しかし、
伝説の虚無僧「谷狂竹」の言葉を借りれば、「私の
方から物乞いしたのではなく、私の姿をみて道心を
起こした人が功徳として、差し出して下さった」の
だから、断ってはかえって申し訳ない。ありがたく
いただく。

若い男性が寄ってきて、「これって尺八?ほんとに
吹けるの?」「はい、でも駅構内では禁止されてます
ので」と云いながらも、ちょっと音を出してみる。
「すごーい」と、お布施をはずんでくださった。

ほんとに「尺八」の威力はすごい。

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越後獅子と六段の調べ

2007-09-28 03:45:48 | Weblog
午前中は、津から大森さんがみえ「越後獅子」の練習。
今日は、楽譜のチェック。地歌は、九州系、大坂系、
東京(宮城譜)で違うので、いちいち楽譜の突合せが必要
なのだ。大森さんは、すでに全曲暗譜している。あとは
メリハリ、歌詞をどう表現するかだ。何を歌っているか
意味不明の邦楽ではなく、美空ひばりの「越後獅子」を
イメージするような、わかりやすい地歌「越後獅子」に
したいと思っている。
11月10日「第6回一路会」での発表が楽しみだ。

午後は、梶田昌艶社中と「六段の調べ」の合奏練習。
こちらは10月13日(土)の「朝日邦楽」(中電ホール)での
発表。梶田先生も、いつも斬新なことを考えている。
「六段」は、初心者の手ほどきの曲と思われがちだが、
「六段に始まり六段に終わる」と云われるくらい、奥が
深い。永遠のテーマだ。本来、筝の独奏曲だが、今回は
十七絃、三絃、尺八二部、歌二重奏を入れて「運命」の
ような響きを出したいとの試み。筝は、もう全員暗譜し
ているが、私の尺八低音部はまだ完成していない。今日
の練習で、ようやくイメージがつかめた。

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心を静める尺八の音

2007-09-28 03:44:29 | 虚無僧日記
「今日一日、腹を立てず、不足の思いをいたしません」と
毎朝誓っても、人と接すると、いろいろ腹立つことも出て
くる。それをいかにして鎮めるか。それが人間修行だ。

短気ですぐ激高する私だが、歳のせいもあって、だいぶ
腹を立てなくなった。毎日、街頭で尺八を吹いていると
心静まる。尺八は、腹を立てていたり、イライラな気持
では吹けない。心静める楽器だ。虚無僧の修行は“怒り
の心”を鎮めるに最適。

怒りだけでない。物を欲しいとねだる物欲も無くなる。
何もいらない。食欲も無くなる。一日一食で足りる。

目の前で、2、3人の若い女性がしゃがみこんで話を
始めた。ロウウエストのジーンズだから、お尻が半ケツ
状態。割れ目が半分も露出している。色白のぽっちゃり
尻をたっぷり拝ませていただいたが、ムラムラしてこな
かった。もう歳か。虚無僧の格好をしているだけで、
平常心を保てることに気づかされた日だった。

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アダルト・ビデオ

2007-09-28 03:42:37 | 虚無僧日記
牧原で検索すると、アダルトビデオの某女優?にヒットする。
「尺八」でも、フェラの隠語だから、その類のサイトに出会う。
セックス業界のモデル数は5万人を超えるという。それなりの
容姿の人が200万人とすると、40人に1人が、堂々とお股
を曝け出している勘定になる。もう「恥も外聞も貞操も無い」
などと嘆く御人も、ごく一部になった。

最近のモデルの中には、驚くほど綺麗で気品のある娘もいる。
なぜこんな娘(こ)が、と驚かされる。

名古屋駅に立っていると、ちょっときれいな娘を狙って、アダ
ルトビデオや、出会い系のモデル募集をしている輩が、ウロ
ウロしていることに気づく。彼等は結構カッコいい。
彼等の誘いに乗る娘はまずいないと思うのだが、40人に
1人の割りかと思うと、目の前を通り過ぎるきれいなお嬢
さんたちも、皆その業界の人かと思えてくる。

最近では、中高校生からさらに小学生までが狙われている
そうだ。さすがこれには歯止めをかけないとイカン。これを
生業にしている大人たちの良心を疑うが、“良心”なんて言葉、
彼等にはもう死語かもしれぬ。

虚無僧の吹く尺八は、「それ一吹は、諸悪を断ぜんが為、それ
一吹は、善性を呼び覚まさんが為なり」と、心に念じても、
空しく彼等には届かない。

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福田康夫と越智隆雄

2007-09-27 21:39:25 | 政治家
最近の政治家は2代目3代目が主流とか。
ついつい、安倍晋三より「晋太郎」と口に出てしまう。
森喜朗も、安倍晋三のパーティで「安倍晋太郎」と呼んで
失笑をかってましたっけ。それほど影の薄い総理でした。
次の有力候補、福田康夫も、父君の福田赳夫の印象が
私には深い。

福田邸も、私の家(目黒)と妻の実家(世田谷)の丁度中間に
あったのでよく通った。福田赳夫の娘婿、越智道雄氏は、
気さくに、私の妻の後援をしてくれて、いろいろお世話に
なった。いつのまに引退して、その息子の越智隆雄が
国会議員とは、私も歳をとったものだ。私より若い人が、
国会議員だったり、大会社の社長だったりすると、この
国は大丈夫かと不安になる。でも老兵は消えゆくのみか。

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心やすらかに

2007-09-26 00:06:27 | 虚無僧日記
心安らかに過ごしたいと願っているのだが、「人と人の
間でもまれる」という通り、いろいろ試練がやってくる。
嵐は身内からやって来た。親戚から、たまたま私のブログ
を見て「プライバシーに関わることは書かれて困る」との
クレームがはいり、それを知った母が卒倒せんばかりに驚き、
嘆き悲しみ、涙ながらに、ブログを全部抹消するよう懇請
してきたのだ。指摘のあった記事は即、全部消去したが、
このブログを全部閉鎖することには抵抗ある。

生きるために自分の存在をPRしたい私だが、ひっそりと、
目立たず過ごしたい人にとっては、私のブログは、波風立
てる元となっていることを知る。

出家とは家を捨てることだが、親子の縁は切れず、老いて
独り離れて暮らす母に、心配かける親不幸の数々、悔いて
もいかにせん。
虚無僧は、親戚中の恥さらしなのか。「もっとプライドの
持てる生き方をしてくれ」といわれるが、私は日本一の
虚無僧との誇りをもっている。

団塊の世代が、会社人間を辞めたとたん、肩書きも通用せず、
生きがいを見失っている人が多いという中で、私は決して
“負け組”とは思っていない。金は無くとも、心の豊かさは
誰にも負けない誇りがある。

それは、肩書きも地位も名誉も無くとも、未来永劫生き続ける
命を得た一休の禅なのだ。

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今日も一日

2007-09-25 22:32:05 | 虚無僧日記
昼、シンセサイザーの平野さんと打ち合わせ。
「ポピュラーや歌謡曲のカラオケを作ってもらいたい」と
頼んだが、彼女は乗り気でない。「そんなのは、あなた
でなくとも、いくらでも代わりがいるじゃないですか。
虚無僧一路でなければできない曲、他に無いものを作り
ましょうよ」と、納得。
今日も名古屋駅前で、吹きながら曲想を練る。家では
こんなにブーブー吹けないから、名駅前は格好の練習
場所でもあるのだ。でもそういう思いで吹いているからか、
4時間吹いてもゼロ。これでは帰れない。夜9時まで
ねばって、ようやく高校生が入れてくれた。高校生は
珍しい。うれしいことだ。それに続いて、若い女性、
サラリーマン氏は「スミマセン少なくて、お坊様に・・
ナンタラカンタラ」聞き取れなかったが、手を合わせて
くださる。
夜9時半、キャッチセールスの娘たちは、まだ飛び回っ
ている。すると、30前後の女性が、サッと近づいて来て、
「早く帰って」と、500円玉をいれてくれた。

こんな時間に虚無僧がうろついているのは、たしかに
怪しい。もう帰りなさいと諭してくださったのだ。

黒人にアメージンググレース

2007-09-25 11:23:04 | 虚無僧日記
日本人女性を連れた背の高い黒人が、足を止め、
私の方を見ながら、何か質問している。若い女性
だと、虚無僧を知らないから説明できずに、サッさと
行ってしまうケースが多いのだが、彼女は落ち着いた
インテリっぽいタイプ。丁寧に説明していた。
その間、アメージンググレースを心込めて吹く。
「アメージンググレース?」と黒人が彼女に訊いて
いるのが伝わってくる。
そして、「写真撮ってもいいか」と彼女に尋ね、
デジカメにおさめた後、さらに「あそこにお金を入れる
のか」といちいち確認して、こちらへ歩み寄って来、
「ソーリー」と500円玉を入れてくれた。

名古屋駅前を通る外人は多いが、ほとんど無視する。
観光客でカシャカシャ無作法に写真を撮る人はいるが、
布施する人はめったにいない。
黒人でも誠実な人もいるのだ。だから彼女もくっついて
いるのだな。

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写メールでカシャカシャ

2007-09-25 11:11:19 | 虚無僧日記
名鉄デパート前で立っていると、ご婦人がハンド
バッグから財布を取り出しながら近づいてこられた。
1尺9寸管で心込めて吹くと、
「なんてすてきな音色なんでしょ」と、そして
またハンドバッグをゴソゴソ。ケータイを取り出して、
「写真撮らせてくださる?」
それに応じて、2尺7寸管を取り出し、被写体に。
「ステキ、ステキ」を連発して、満足気に帰られた。

こういう方にめぐり会えるのも久しぶり。最近は、
ケータイで撮ってくれる人もグンと減った。今日は
3人目。

私の方も、温かい喜びをいただいた。
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