東条英機の孫娘東条由布子女史(1939年5月20日 - 2013年2月13日)が、祖父の復権を求めて言論活動を展開していた。
『祖父東條英機「一切語るなかれ」』『東條家の母子草』に続いて、『家族愛』春日出版。「東条英機の知られざる一面。軍人であり、首相であり、そして父であった東条英機の真実の姿」。
ムムムのム・・である。あの戦争で愛する家族を失った多くの人がいる。
その人たちはどのように受け止めるだろうか。私の母も怒っていた。
私の遠縁に中野正剛がいる。人気ブログラーの松岡正剛が「自分の名前(正剛)は、中野正剛にあやかって父が付けた」と述べている。
中野正剛は東条英樹の一党独裁を批判して投獄され、拷問を受けて、主張を取り下げ、釈放されたが、帰宅直後に割腹自殺した。主張を撤回したのは、東条から「息子を南方戦線に送ってやる」と脅迫されたためという。息子可愛さに、自説を曲げ、一死をもって東条に抗議したのだ。
東条の息子であり由布子の父英隆もまた、父とはソリが合わず、戦後、東条英樹が巣鴨プリズンに収監中、英樹から「会いたい」と云ってきた時、「なにをめめしい」と拒絶したそうな。
その娘の由布子が、祖父英機を「家族愛」の人と評価し、あの戦争を聖戦と認め、A級戦犯の靖国神社からの分祀に反対、「慰安婦の強制連行、南京大虐殺などは無かった」と、真正保守の立場をとり、中国、韓国の国民感情を逆撫でしている。
ネトウヨに同調する輩が増えていることに危惧を感じる。