圓頂寺(恵那市上矢作)、清安寺(土岐市泉町久尻)と巡って、
多治見市旭ヶ丘のとても静かな住宅街に
長髙寺はある。路地に入っていくので、少しわかりにくい。
平成18年に新しく開寺された日蓮宗のお寺。
門も社務所、庫裏も近代的で
本堂も広い庭の一角にある茶室でもおかしくないような。
門を入ると右に受付があり、
チャイムを押して、天井画を見させて欲しい由を伝えると
本堂(正面の建物)を開錠してくださる。
akino1942さんのブログから拝借(今は写真禁)
中に入ると、天井いっぱいに雲上双龍。
土岐市出身の彫刻家、神戸峰男さんに
1年かけて描いていただいたのだそう。
灯台下暗しで、遠くに行かなくても、
素晴らしい龍の天井画はあるんだなと、
感動の龍巡りでした。
東濃の龍巡り二つ目の寺は
いつも通勤で車で走っていた国道19号線から
北に少し入ったところにあった。
以前、勾玉作りをした美濃陶磁歴史館の近く。
境内には見事な桜の古木があり、
春が楽しみだ。
恵那の圓頂寺も、ここも、次に行ったお寺も、
事前に電話を入れたほうがよいと書かれていた。
電話するタイミングを逃したり、電話したけど留守、
3つ目ははなから電話する気なし( ^-^; )と。
それも当日の事。(・_・;)
たまたま見れたから良かったけど、
アポ取って行かれた方がよいかもです。
ここは住職様が不在で、奥様が案内してくださった。
残念ながら、御朱印は御住職不在のため
書いていただけなった・・・・・桜の頃、また来よう。
玄関入ると、
「雨がふる 虹が立つ」さんのブログから拝借
実物の縮小写真が飾ってあった。
これだけでもすごい。
本堂入ると、
「
メイクで人生をもっと自由に★フジタハナさんのブログより拝借
外陣の天井全面に五龍圖。
樹齢700年の高知の魚梁瀬杉を
縦191㎝、横108㎝の板にして、
11枚を繋げて描かれているのだそう。
私は見ていなかったので知らなかったけど、
NHK大河「いだてん」のオープニングのタイトルバック絵、
この東京圖を描かれた山口晃さんが、
1ヶ月半ほど、お寺に泊まり込みで、描かれたのだそう。
作品が完成し、張替えをした時、
取り外した天井板の裏に
当時(約350年前)の暮らしの様子が書いてあったそう。
これは面白いという事で、山口さんも勧められ、
『三食共ニシ 何くれ無ク世話ヲ頂クの事 甚ダ有難き事ナレドモ、
風呂の湯チト熱シ。梅ノ頃ヨリ始メ 櫻ノ頃仕上ル』
と裏面に書かれたそう。落書き見たい。(=^・^=)
おそらく何百年か先、再びお寺の修繕が行われ、
天井画が外されたとき、
それを同じように未来の人たちが見つける。
どんな反応をするんだろう。
想像するだけで楽しいね。
一番右の龍
右から2番目の角が1本の黒い龍(「雨がふる 虹が立つ」さんのブログから拝借)
中央の龍
左から2番目の1本の角で火を吹いてる龍(「雨がふる 虹が立つ」さんのブログから拝借)
一番左の白い龍
5匹の龍は左から白、赤、黄色、黒(紫)、緑(青)の
五色を表しているそう。
墨の濃淡だけで、色彩は施されていないけど、
形相から色が推し量られるようだ。
鱗も1匹ずつ違って、それぞれの龍に合っている。
また、方角も表しているそうで、
白は西、赤は南、黒は北、緑は東。
中央の龍は黄で、他の龍より高い位置で護っているのだとか。
そういえば、悟りを開いた長老のような顔をしてる。
天井画をひと時堪能した後、
お堂の奥に案内してくださった。
お堂を修繕された時、
天窓にガラスの角柱を付けられ、
案内された時、
ちょうど、夕日がその柱に反射して、
壁に光のスペクトルが、仏教旗のように。
いやはや、家から二、三十分のところに、
こんな素敵なお寺があったなんて、
全く、知らなかった。
己書で、また、年賀状で
初めて龍を描いたことや
年女であることが、
私の好奇心に火を付けた。(*´з`)
今年の一年は龍巡りに没頭するぞ・・・・・・・!!
いい龍の天井画や襖絵をご存じの方は
教えてちょ。
追記
私が長老だといったこの龍の中に、
隠し文字と隠し絵が。
行かれたら、是非、探してみて。
住んでいる近くに、
龍の天井画や襖絵のあるお寺はないかなと
調べたら、 あった!!
岐阜県恵那市上矢作町本郷にある曹洞宗のお寺。
この須弥壇?の後ろ、開山堂になっているらしいが
その天井に、
元は岩村城にあり、
廃城の際に圓頂寺に移されたもの。
江戸時代中期に狩野派の絵師によって描かれたといわれているが、
作者は不明だそう。
黒一色で、その濃淡で描かれた龍が多いけど、
ここの龍、彩色されている。
赤いのは何だろう、火炎かな・・・・・・
八方睨みの龍と言われている。
どの角度から見ても、睨まれいるという解釈が一般的だが、
それぐらい、地域に心を配る思いがこめられていると。
住職ご夫婦、地域に開かれたお寺として、
色々頑張っておられるようだ。
近場にこんな見応えのある龍の
天井画が有るなんて、
是非是非、岩村城下町の散策と合わせて、
足を延ばして、圓頂寺へ。
3月に入ってすぐに
「いわむら城下町のひなまつり」が開催されるので、
それに合わせて、行かれるといいかも。
足を出している男雛
岩村の商家1
岩村の商家2
龍安寺から南へ歩いて20分くらいの所に
妙心寺がある。
甲子園球場が8個ほど入る広さで、
敷地内に36ヶ寺、敷地外に10ヶ寺の塔頭寺院があり、
龍安寺もその一つ。
また、敷地内の道は生活道路になっていて、
自転車がよく行き交っていた。
ところで、敷地内には妙心寺と名のつく寺院はなく、
図の勅使門、山門、仏殿、法堂、大方丈、大庫裏、浴室の
七堂伽藍を指して妙心寺と呼ぶのだそう。
法堂天井の雲龍図
狩野探幽により、8年の歳月を費やして描かれ、
どの角度からも目が合うことから、
別名、「八方睨みの龍」と言われている。
この法堂には作製年、文武天皇2年(698年)の
日本最古の梵鐘が保管されていて、
録音された音色を聞くこともできる。
ちなみにこの梵鐘、国宝に指定されている。
龍巡り、面白いなぁ。
普段は非公開といった文化財も多いので、
確認をして、巡る順番(アクセスも)もよく練って
出かけるに限るね。
この一年も仕事頑張って、
龍巡り、楽しむぞーっ。(*´з`)
※塔頭とは
本山の住持(長)やそれに相当する高僧の
隠居所、また、菩提寺とした寺院
法堂とは
禅宗寺院で用いられ、お経をとなえたり説法を行う建物
他の宗派は講堂と呼ばれる
追記
妙心寺の三門の楼上には
非公開だけど、観世音菩薩と十六羅漢が祀られ、
極彩色鮮やかに飛天や鳳凰、龍の図が柱や梁に描かれているそう。
6月18日の山門懺法会のときに、特別に拝観できるようだ。
JR嵯峨野線「花園」駅から徒歩8分、市バス26「妙心寺北門前」バス停から徒歩5分
泉涌寺から東福寺駅にもどって、京都駅へ。
ちょうどお昼時。お店も決めていなかったので、
時間も稼げるので、
駅弁買って、ホームの待合室で。
今まで京都、何度も来たけど、初めて。
しかし、美味しかった!
地下鉄烏丸線に乗り換えて、
今出川駅で下車し、相国寺へ。
法堂の鳴き龍をみるはずだったのに、
12日からの公開だった。(・_・;)
気を取り直して、バスで
次の目的の石庭で有名な龍安寺へ。
山門
何十年も前に一度来たことがある。
石庭の風景だけは鮮明に記憶に残っているけど、
他の景色は全く記憶に残ってなかった。
有名な「吾唯足知(われただたるをしる)」のつくばい
昨年の春、細川護熙氏が約3年かけて描いた
「雲龍図」襖絵40面が完成し、
32面第 2~8の龍が公開されている。
龍安寺 令和5年度 細川護熙筆「雲龍図」襖絵特別公開|【京都市公式】京都観光Navi (kyoto.travel)
細川さん、14日で86歳だそう。
40面もの襖絵、すごい体力だなぁ。
それにしても、政界を引退されて、
「雨読耕晴」の生活をされていると、
何かで読んだことがある。
この細川さんの襖絵が
何百年と、後世に残るんだね・・・・・・すごい!