午前7時の気温は、マイナス5度。時おり雪が降っておりまする。昨夜から今朝にかけての積雪は数センチと多くはない。
きのうは勇んでスキーに行きましたけど、斜面は風で叩かれ、クラスト状態。さっぱり、ふあふあがないもんだから、トットと帰宅いたしましたです。
帰り際に、スキーと自転車が大好きなアメリカ人のBさんとばったり。で、Bさん曰く「きのうは凄かったよぁ。腰まで埋まったねぇ」とおとといの低気圧の来襲中が、たいそういがったらしい。
いいなぁ。そのころおぢは、餅つきのお手伝いでござった。残念なことです、っていうか、あの吹雪でスキーに行く勇気、じっちゃんにはないかもねぇ。
さて、国際的な「大公害企業」、東電でござる。どうやら国営化とか。東京新聞によると、なぜ国有化なのかといえば、東電がつぶれるのは避けられない。だから、いっそ国有化してしまえってことらしい。
そこで問題になるのは、経産官僚を筆頭とする既得権益者たちの動向だ。まずは官僚さま。これは、国有化すれば、電力業界に対する支配力と既得権益を守ることができる。
金を貸しておる銀行は、国有化ならつぶれないうえ、新しい融資にも政府保証がつく。恐れていたのは、すでに融資した債権の帳消し。つまりは借金の棒引き。それがなくなるのでウハウハじゃ。
東電労組は、会社がつぶれないから、雇用はほぼ確実に確保される。これで四方八方、丸く収まる。
しかし、よく考えてほしい。この図式、丸く収まるのは、既得権益者だけ。彼らだけが得をするシステムじゃ。
つまり、税金による補てん、電気料金の値上げを含め、国民だけが泣きをみる構造。東電がホントに身を削って、スリム化するのは、夢のまた夢なのじゃ。
既得権益のみが確保されるトンデモないシステムが「国営化」の本質でござる。
東京新聞の論説委員はこう申しておる。「東電が被災者への十分な賠償と除染、廃炉を賄う財務能力がなく債務超過が避けられないなら、資本主義と株式会社の原理原則にしたがって株式は100%減資、銀行は債権カットして会社を整理したうえ、足りない分を国民に負担を求めるのが筋だ。」まことにごもっとも!!
つまり、東電をしっかり倒産させて資産や負債を洗いざらい明らかにして、銀行にも泣いてもらい、組合員にも泣いてもらって、それから国費の投入、税金の投入ってことだ。
消費税の増税問題と一緒でござる。やることやってからにしろよ!! って話じゃ。
さらに付け加えて「~債務超過になるからといって国有化するなら、つぶれた会社を政府が国民負担で救済する形になってしまう。まして1兆円の公的資金を投入しても、まだ足らず、電気料金も値上げとはとんでもない話である。それで株主と銀行が素知らぬ顔で通るのか。」まことにごもっとも、民間会社を国が救済するって、社会主義国家じゃあるまいし、変だろが!!
そして「国有化は原発の安全確保からも最悪の選択だ。」としておる。なぜなら「東電社員からみれば、国有化は『日の丸会社になったのだから、もう絶対つぶれない』という話になる。当然、リストラも安全確保にも手を抜く。『国が保有すれば安全』などと考えるのは、まったくの倒錯である。」
「民間企業として厳しい競争を迫られ『事故を起こせば大損失』という規律が働くからこそ、効率を高め、安全確保に力を入れるようになるのだ。国有化で企業統治の規律付け(ガバナンス)はますます働かなくなり一層、でたらめがまかり通るようになるだろう。」と指摘しておる。
さらに許せんのは、「発送電の分離」「電力の自由化」がこの国有化でさっぱり進まない可能性があることだ。
東電は、送電、配電部門だけを残して、発電所は順次売却するか、もしくは、発電所だけ残して、送電、配電を売却するべきだとおぢは思う。それによって電力業界への新規参入が進み、技術革新も新エネルギーも導入が進むと考えられる。
元経産官僚の古賀さんが指摘するように、発電、送電にかかわる新規参入を進めないことには、電力の多様化も、電気料金の値下げも進みませぬ。
家庭で発電してマイカーに充電して走ったり、車で充電して、夜は車のバッテリーを家庭の電力として使ったりというスマートグリッドも、発送電の分離なくして実現はない。今回の原発事故を契機に、電力システムの構造そのものを改革しないと、どもこもならん。
話はゴロンと変わるけど、先日、ニセコのTさんから、福島県で放射能汚染された車によって、その持ち主の孫に健康被害が出ておるというブログが届きましたです。
http://fukushimavoice.blogspot.com/2011/12/blog-post_24.html
事実なら、同じように汚染された車が、中古車として本道にやって来くる可能性、あるんではなかろかね。知らずに他人の車に乗車すると、放射能汚染の被害者になるってことだ。
被災地のガレキの100倍、怖い気がするけど…