おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

「アンダーコントロール」???

2017年10月15日 | Weblog

午前6時30分の気温はプラス3度。

すっかり晩秋です。

おぢはきのう一日、風邪で寝込んでおりました。

ちょっとした風邪は今年も1、2度ありましたけど、ここまで酷いのは今年初めて。

喉の痛みから、段々咳き込むようになり、往生いたしました。

いまは喉の痛みもほぼ治まり、咳もしておりませんが、まだ不安定な健康状態でござる。

きのう仕事しないといけなかった分、きょうはなんとかしなきゃならんのです。

少々しんどいけど、ガンバルことにいたします。

さて、

今回の選挙の争点の一つが原発でござる。

13日にお近くの岩内町で「小出裕章さん」の講演があり聞いてまいりました。

岩内町の隣には泊村の北電泊原発があります。

小出さんは、京大原子炉実験所の助教を少し前に定年退職した原子力の専門家でござる。

講演では、日本政府が発表した報告書の数値を引用して、以下のように申しておりました。

福島第一原発事故で大気中に放出されたセシウム137の量は、「大気中だけで広島原爆の168発分」だそうな。

セシウム137は人間にとって一番危険な放射性物質だとも申しておりました。

フクシマの現状については、「溶け落ちた炉心がどこにあるのかもわからない」「労働者の被ばくが進行中」だという。

そしてなにより、原発推進派ですら「炉心の取り出しはできない」とみておる事実だ。

当初は、格納容器を水で満たして、上からデブリと呼ばれる炉心を取り出そうと試みたけど、格納容器のどこから水が漏れておるのかもわからず断念。

ロボットで格納容器の内部を探ろうとしたが、デジタル機器は強烈な放射能で途中で壊れ、これも断念。

小出さんが当初から勧めておったという、胃カメラのようなカメラを、パイプにつけて炉心まで入れることにようやく成功したそうです。

そこでわかったのは、圧力容器の中心部は毎時20シーベルトでしたが、なんとその手前の格納容器内で530シーベルトものとんでもない放射能汚染だということ。

溶け落ちた炉心は、コンクリートの壁(ベデスタル)から外部に出ておって、こうなるとつかみ出すことはできないという。

そんなことで、結論から言えば、100年経っても溶け落ちた炉心を取り出すことなどムリって話だ。

仮にそんなとんでもない放射線を含んだ炉心を取り出したとしても、それをどこへどう保管するかという問題もある。

つまるところ、福島第一原発はチェルノブイリ原発同様、「石棺」で覆うしかないと、小出さんは申しておりました。

現在チェルノブイリでは第2の石棺が建設中だそうですが、それも寿命は100年だそうです。

とはいえ、チェルノブイリは地下が汚染されていないという。

事故当時、軍隊や刑務所の犯罪者などを使って、地下に大量の窒素を流し込み、凍結させて地下への浸透を防いだそうだ。

ところが、フクシマはというと、いまも地下からダダ漏れ。

しかもチェルノブイリは1基ですけどこちらは3基だ。

敷地内は放射能汚染水で溢れて、タンクも限界だという。

そう遠くないうちに、「東電はトリチウム水を海に放出せざるを得ない」とも申しておりました。

「トリチュウム水」は究極の環境汚染だそうです。

東京電力が2014年10月13日に発表した海側の井戸水の「セシウム134」は、61,000ベクレルだそうな。

環境への放出基準が60ベクレルですから基準の1000倍だ。

そして、「セシウム137」は190,000ベクレルで、環境基準90ベクレルの2000倍。

ちょうどこの時期、安倍晋三は福島第一原発について「アンダー コントロール」(コントロールされている)と世界に向けて大見えを切った。

どっからどうみても、世界に向けて大ウソをこいたわけだ。

小出さんによると、福島第一原発を収束させるには、この先70兆円から100兆円のコストがかかり、100年後に解決するかどうかも見通せないという。

東芝がアメリカの原発子会社を巡って大混乱したように、原発の建設コストは相当高いとわかってきた。

しかもフクシマの事故を収束させるための費用は、原発のコストには、もちろん入ってません。

さらには、地域にばら撒かれる原発交付金も、そのコストには入ってない。

「原発は安全」も神話でしたが、「コストが安い」も神話の世界なのでした。

だまされる国民が悪いのか、はたまた、だます総理大臣や国、電力会社が悪いのか!?

そんなことで、あっちでもこっちもで大ウソばかりの総理大臣に300議席を与えていいのかね?

今週号の週刊文春「水道橋博士の週刊藝人春秋」で、水道橋博士が安倍総理と対談したときのことが書かれておったです。

2004年TBSラジオの深夜番組でのこと。

マイケルムーアの映画「華氏911」を巡って二人が論争したという。

詳しくはそのコラムを読んでほしいけど、安倍さんというのは、そもそもケツの小さな男だったのだとよくわかる。

そんな「人柄が信用できない」男は、今回の選挙中、「憲法改正」には全く触れていない。

しかし、これこそが安倍総理の悲願だ。

こんな「人柄の信用できない」男に、憲法なんぞ改正させてたまるか!! と思うおぢでござる。