午前7時の気温はプラス6度。
大荒れのお天気でござる。
きょう未明には、雨が横やら斜めから叩きつけ、風も吹き荒れて怖いほど。
いまも雨が降っており、強風もビュンビュン吹いておる。
冬枯れの木に残っていたわずかばかりの葉もすっかり吹き飛んでます。
予報によると、きょうは夜遅くまで暴風が続くそうで、お天気は雨か雪で雷を伴うとか…
日中の最高気温も6度止まりというから、いまとか変わりません。
午前中に出かけねばならず、しんどい土曜日なのでござる。
さて、
加計学園の獣医学部が来春の開学に向け動き出したそうな。
「ていねいな説明」もないままの見切り発車でござる。
加計学園獣医学部の最大の特長は、140人という募集する生徒の多さだという。
現在、獣医師を養成する大学は全国で16校ある。
東大、北大など偏差値の高い国公立大学が多い。
私立大も5校あるけどね。
定員は合計で約930人だ。
平均すると1校で60人足らず。
全国で930人の定員だったところへ140人の募集というから、いきなり全国最大規模の獣医学部だ。
愛媛県知事も今治市長も、手放しの喜びようだという。
今治市は36億7500万円相当の土地を無償で譲る。
また、建設費用192億円の半分にあたる最大96億円を補助する。
これだけでざっと132億円もの補助なのだ。
こんなに補助があるなら、経営するのもたいした楽チンだ。
まことに羨ましい。
人口減に悩む今治市にとって、これが「起爆剤」になるのかどうか大注目ですけど、見通しは暗いというのが大方の見方だ。
まずは全国の定員が930人だったところへ140人も増えるわけだから、いきなり学生の質が低下する。
そもそも偏差値は40程度と低いとか。
獣医学部はこれまで、低いところでも偏差値61ですわ。
教員は72人だそうで、これも不足するので定年退職した65歳以上を集めないと、どもこもならんそうだ。
おぢのような高齢者に職場を提供するわけで、「高齢者対策事業」としてはまことに結構だけど、そんなんで「最先端の教育」ができるんだろか?
なんでも「日本の獣医系大学の教員はすべて合わせても700人くらい」だそうだ。
ニッポン中に700人しかいない教員なのに、そのうちの1割を集めるというから、こりゃもう大変ですわ。
でもって「今でも獣医学部の教員は公募をかけても分野によっては応募が少ない。特に臨床経験があって教育もできる人が非常に少ない」とか。
教員も学生も、優秀な人が集まるのかどうか、ハナっから疑問なのでござる。
獣医師会でつくる日本獣医師連盟の委員長は、北海道選出の元自民党代議士北村直人さんだ。
北村さんによると、加計理事長とはこれまで2回面会したそうだ。
2007年2月に名刺交換したそうです。
そんとき加計理事長は北村さんにこう申したそうだ。
「獣医学部をつくりたいんです」
そこで北村さんはこう聞いたという。
「ところで、なんで獣医学部なんですか?」
そしたらこう申したそうだ。
「息子が、鹿児島大学の獣医学科にいるんです。入学式のときに校舎や家畜センターを見て、これなら自分でもできると感じました。獣医学部は受験倍率も安定して高い」
そこで北村さんは「教育ビジネスとしてやるなら、もうからないのでやめたほうがいい」そうアドバイスしたそうです。
国家戦略特区で獣医学部をつくるのに、地元自治体の今治市が総額132億円も補助するのも不思議だ。
公務員としての矜持を示した文科省の前事務次官、前川喜平さんはこう話しておるそうだ。
「獣医学部の申請までのプロセスに疑念があり、具体的な説明が全くなされない中、このまま認可すれば、政府は国民のための政治を行っていないことになるのではないか」
まことにごもっともでござる。
安倍総理による「ていねいな説明」はさっぱりないまま、加計学園獣医学部は見切り発車となるらしい。
ニッポンの文部科学行政、こんなことでいいのか?
これで地域は活性化し、ニッポンの最先端の獣医学はさらに発展するのか?
先月、ご近所Sさんのワンコが亡くなった。
先月と今月、ハニーさんの実家のニャンコ2匹が相次いで亡くなった。
どちらの家も、飼い主が高齢化しており、もうペットは飼わないのだそうだ。
ニッポンの高齢化に伴って、ペット病院の未来もけっして明るくはない。
140人規模という、ニッポン最大規模の獣医学部に未来があるのか???
多額の税金をどぶに捨てることになりそうな気がします。
このアホンダラな獣医学部の先行き、今後も大注目なのでござる。