おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

対象的な二人の公務員、どっちがどっちだ!?

2017年11月19日 | Weblog

Eテレ朝の体操を終えた午前6時40分の気温はマイナス4度。

いよいよ厳しい冷え込みです。

湿った雪がじゃんじゃん降り続いており、豪雪地帯のご当地らしい降り方で積雪は10センチをはるかに超えてきた。

予報によるときょうあすは冬型の気圧配置だそうな。

上空に真冬並みの寒気も流入中だ。

きょうは我が家の除雪機も初出動して、足元を固めるなど「下地」づくりをせねばならんようです。

いよいよ本格的な冬将軍の到来でござる。

さて、

きのう夕方のTBS報道特集を観ておったら元文科省の事務次官、前川喜平さんが出演しておりました。

どこぞでボランティア活動をされておる様子を放映しておった。

前川さんは、これまでも素性を明かさずに低所得者の支援活動をしたり、福島では夜間中学の講師を勤めたりしておるとか。

偉ぶることもなく、社会奉仕、福祉活動を続けておるようです。

文科省のトップにまで上り詰めたけど、天下り問題で引責辞任した方でもある。

退官に当たっては「気は優しくて力持ちの文科省に…」と全職員にメールした。

加計学園の獣医学部の新設については「総理のご意向だと聞いている」と記された「文科省の文書」の存在が報じられた。

安倍官邸は、これを前川さんのリークと疑った。

そしてあろうことか、読売新聞は1面で、東京・歌舞伎町の「出会い系バー」に前川さんが出入りしていたと報道。

これについては、別の全国紙記者が「官邸が警察関係者を利用して入手した前川氏のプライベートを読売新聞に流したとみられる」と述べておる。

天下の全国紙が、法に触れるわけでもない公務員の“下半身事情”を1面で報じることなど聞いたことがない。

異例中の異例、極めて異常な報道ぶりだ。

その後、この出会い系バーで勤めていた女性は週刊文春の取材に応じ、前川さんに感謝している旨を発言。

何一つやましいことなどないし、結婚することがあれば式には前川さんにおいでいただきたいとも述べておる。

「出会い系バーに前川さんが出入りしていたとの記事」は、どう見ても前川さんを「おとしめる」陰謀めいた報道ですわ。

その後、前川さんは記者会見し「総理のご意向」と記された記録文書は間違いなく本物だと述べておる。

薄汚い権力のやり口に屈せず、元文科省のトップとして、その矜持を貫く前川さんの生き方に、おぢは心打たれます。

一方、森友学園問題で「知らぬ存ぜぬ」を貫き、安倍総理の覚えめでたい公務員もいる。

前財務省理財局長の佐川宣寿さんでござる。

「森友学園」に国有地が売却された問題の担当局長だ。

国会で追及を受け、「記録は破棄した。面会記録はない」と繰り返した。

安倍官邸にとっては、まことに都合のいい発言を延々と繰り返したのです。

その佐川さん、官邸に高く評価され、財務省のナンバー2ともいわれる国税庁長官にまで成り上がった。

財務省の事務方トップ、事務次官に上り詰める可能性もあるという。

しかし、どうだろ?

国税庁長官になってこれまで、佐川さんは一度も記者会見を開かないのだという。

居酒屋での写真が週刊文春で報じられただけ。

産経新聞ですら、「佐川氏はいつまで人前から姿を隠し続けるのか。時を経ても、『森友問題』から逃げることはできない。自らの口で、堂々と説明できない事柄を抱えたままでは、長官として不適格であるといわざるを得ない」と書く始末だ。

下半身疑惑をあろうことか大新聞の一面で報じられた前川さん。

それでもなお、テレビや新聞の取材にもきちんと応じ、逃げも隠れしないのが前川さんだ。

ある人は「お坊ちゃん」と評したけど、果たしてそうか?

まったく対象的に、たいしたご出世はしたけれど、世間に丸きり顔向けできない佐川さん。

なんと、記者会見も開かず、こそこそ逃げ隠れしているのが佐川さんだ。

これが果たして「公務員として勝利」なのか?

人生レースではどっちが勝利者だ!?

「たそがれ清兵衛」「隠し剣 鬼の爪」「武士の一分」など、名もない武士の矜持を描いた作家、藤沢周平さんなら、この二人をどうみたろう。