グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

屋敷の神さま

2011年02月04日 | 歴史・文化
「立春」にふさわしく、日中は春らしい暖かさになりましたね。
外で作業をしていたら汗をかく程でした。

急に暖かくなった昨日、ウグイスのさえずりを今年初めて聞きました。
まだヘタで「ホッ、ホケッ」って感じでした(笑)

午後になって海の見える所へ行くと、
穏やかな太平洋は水平線がぼやけて春の海に変わっていました。

見出しの写真は、1月末日の寒い日の海です。
午後の陽に海面はキラめいていますが、風は冷たくて、
遠くの景色がはっきり見えていました。
三宅島の左側にうっすらと御蔵島が見えています。
三宅までは約60キロ、御蔵までは90キロほど。
これからの季節は、だんだん見える日が少なくなります。


それでは、今日も祠(ほこら)めぐりを何ケ所か続けます。



こちら↑は、差木地のお店の駐車場脇にある祠です。
扉を開かせてもらいました。
いつも前を通り掛かってはいても、中を拝見するのは初めてです。

随分、きちんとした造りの祠ですね。
ご商売をなさっているからなのか・・・



中に奉られているのは、小さな石の祠でした。
その前にはお賽銭が上げられ、両脇には御幣が立てかけてありました。

ご主人に伺うと、弁天さんとのこと。
弁天=弁財天さまは、七福神の紅一点。
元はインドの水の神様です。
昔の大島は水資源が乏しかったから水の神様を祭ったのでしょうか?

また、弁天様は、福財、知恵、音曲をつかさどるともされています。


こちら↓は、野増の集落にあった祠です。



野増地区にも小さな祠が多いようです。

周囲は、こんもりとした藪に覆われていて、
その奥にコンクリート造りのガッチリした祠が2つ見えています。
ご近所の方に伺ってみましたが、祠の呼び名は分かりませんでした。

資料を調べましたが、祭神や社号が不明の小祠が多いらしいです。



こちら↑も野増地区にある祠です。
コンクリート製の小さな鳥居も付いていて、

細い路地を入った一角にタブノキの大木が3本、
クワやヒサカキの木々が祠を囲んでいます。



中↑には、御幣が一組立てかけてあるだけのようでした。

「大島巨細帳」に記載されている35社の内、
野増地区には9社あるそうで、

小山明神、花表明神、白浜明神、根崎明神・・・など

だそうですが、どれがどれだか分かりません(汗)

まあ、明神さまと云うことにしておいて下さい(苦笑)



こちら↑も野増の小さな祠です。
やはりコンクリート造りですね。
そう云えば、大宮神社の社殿近くにある祠も
コンクリート製が多いのでした。

このお社には、木立がありません。
その代わり入り口↓に、



「都史跡 武田信道屋敷跡」と彫られた立派な標柱があります。

ある旧家の屋敷神が集落の氏神、
産土神(うぶすながみ)になっている例も見られる。
と町史民俗編にありました。

武田家というご先祖が、
産土神:生まれた土地の守り神になっている例なのでしょうか?

武田信道と七人様については、
また別の機会に詳しくまとめたいと思います。

(なるせ)


コメント
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