グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

 ジグモ いました!

2011年02月25日 | 
このところ雨や曇天の多い伊豆諸島です。
きのう今日、とっても暖かで4月中旬並みの気温とか。

風が強いと思ったら、春一番だそうですね!?

ふと、道路脇の土手を見ると↑ツチグリがタコやってました!
昨夜が雨で、今日は晴れたためか「晴天の旅人」と呼ばれる腹菌類のキノコ、
ツチグリ君は、すたこら逃げ出すタコのようです↓(笑)



でも、今日の主題はツチグリじゃなくて、・・・ツチグモ。
子どもの頃、ツチグモと呼んでいたけど、
フクログモの異名があり、
正式な名は、ジグモ です。

以前、スタッフ勉強会の時だったか、
「大島に ジグモは いる?」という話になりました。

見たような、見てないような? 
他の地域での記憶とごっちゃになってて???



で↑、ツチグリが転がっているような道端の土手で、
いました、いました、会えました!

褐色でほとんど土手に同化しています。
腐りかけた植物の根っこのような・・・でも↓



先をちょっと、つまんで見ると?
筒状と言うか、チューブ状、・・・
実は土の中にまで伸びた、長ーい、長ーい、クツ下状の巣なのです。

まだ、ファミコンや電子ゲームがなかった時代、
子どもたちは、身近にいるアリジゴクやジグモにも
遊んでもらったものでした。

子どもは案外残酷なもので、
(ぼくらだけ?)
空き缶に2匹のジグモを入れて戦わせるのでした。



こんな具合↑に、巣の先端が上を向いているのが通常です。
樹木や壁や石垣などの根もとに袋状の住居を作ります。

丈夫な巣なら、そして上手くやれば、

すーーーっと土の中の巣全体が抜け出て来るのですが・・・

子どもの頃は上手かったのになあ・・・(汗)


ダメでした。すぐ、そこで切れてしまいます。

仕方ない。
失礼して、土手の土をほんの少し剥がしてみました。↓



上の黒丸くなった所から地上部が出ていました。
そして下の指で示している所が、巣の最深部。

長さの割合では、地上部が3分の1くらいですね↓



全体で10センチほどありました。
この↑一番右側が深い部分で、普段は最深部にジクモが潜んでいます。

獲物が地上部に触れると、
すぐにそこまで上がって来て袋の中から噛み付き、
中に引き入れます。

袋の中にいつもいるのはメスで、
オスは地上を歩き回るそうです。

この巣にいたのは↓



ちょっと小さめですが、腹が大きいので若いメスでは?

前方に突出している大あごも加えると、
メスでは2センチを越えます。

8~9月頃に産卵し、
袋状住居の最深部に卵嚢(らんのう)を作ります。

まだ寒いから(冬眠?)なのか、死んだ振りなのか?
動きませんでした。そのまま袋に入れて埋め戻しました。

なので↓



事典のイラスト↑で、スタイルをご覧ください。
この図は、腹が大きいので、たぶんメスです。


いつも、間違えそうになるのですが、
地球、大地、土地、地デジの「地」は「ち」ですね。
それでいくと「地グモ」は、「ヂグモ」かって?

GEO ヂオ・パーク って感じ?!(笑)

でも、ジグモなのですね???

私の住まいは、差木地(さしき・じ)です。
言葉ってむずかしい。

今度、NHKの言葉おじさんに聞いてみよう・・・

(なるせ)
コメント (2)
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