グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

楽しい2日間でした!

2011年02月06日 | ツアー
昨日、今日の2日間、毎日新聞旅行主催の大島ツアーのガイドを担当しました。
毎日新聞旅行さんは、登山旅行のスペシャリストです。。
今回参加された25名のお客様も、様々な山を歩いていらっしゃる方達でした。
(毎日新聞旅行のHPです。http://www.maitabi.jp/

昨日は三原山頂口~お鉢周り~割れ目火口~温泉ホテルへ。
今日は 波治加麻神社~海岸遊歩道~行者浜~大島公園というコースを歩きました。

はじめは25名にガイド1名だと、一部の人にしか説明を聞いていただけないのではないかと
思っていたのですが、そんな心配は、全く無用でした。

私が説明しようとして立ち止まると、皆さん集まって全員で話しを聞いてくださいました。

今回は「自然の不思議を楽しもう!」という姿勢を持った方達となら、人数が多くても
まとまりのある、楽しいツアーができるのだな~ということを実感した、2日間でした。

では、その楽しかったツアーの様子を一部、今日のツアーの中から報告します。

最初に立ち寄ったのは、波治加麻神社。
昨日は火山を歩いたので、森と海岸の雰囲気を楽しんでいただこうと考えて、
ここをスタート地点に設定しました。

歩き始めに目についたのは、以前日記に登場したテイカカズラのタネ。
拾い上げて「手に持っていると毛が縮まるのですよ~。」と説明しつつ、数人の方に手渡したところ…

アレ?いつまでたっても毛は開いたまま…(^_^;)
この写真のような状態でした。

どうなっているのでしょう?

「う~ん、これはもしや、落下後時間が経つと、もう発芽することをあきらめて
温度や湿度に対して反応しなくなるのかも…?」

手に持っていると、毛を縮める様子を見ていただけなかったのは残念でしたが、
逆にタネの更に奥深い仕組みに触れたような気がしました(^O^)

来年は、もっと突き詰めて、実験しなければ…。

神社でもう一つ目についたのは、真っ赤な実を一杯つけた見事なマンリョウの姿です。

私が以前食べてみて考えた、「マンリョウの実は果肉が少ないので鳥に人気がないのではないか?」
という仮説をお話ししたところ、お客様から「でもこの前、鳥がマンリョウの実を全部食べつくしているのを見ましたよ。」と意見が出ました。

そして皆で味見をしながら「マンリョウが鳥の好物かどうか」を真剣に協議しました~(^。^)

切り立った海岸線を歩きながら、下で釣りをしている人達に「釣り上げた魚、見せてくださ~い!」
と頼んでいます(^O^)

残念ながら声が届かず、魚は見せてもらえませんでしたが…(^_^;)

切り立った斜面にある椿のトンネルをくぐり、振り返って観賞しました。

「(一周道路の)椿トンネルより、こっちの方が椿トンネルって感じだね~。」という声も(^。^)。

ほんの少しだけ咲き残っていたイソギクにも注目してみました。

葉の赤い色が綺麗でした。

絨毯のように岩場をおおうオオシマハイネズは、皆さんめずらしそうに観賞されていました。

さすが固有種。他の地域ではあまり見られないのですね~。

久々に、火山灰と小石と雨が造った、芸術作品の前を通りました。

崩れやすい火山灰が、この状態のまま保持されているのは、それだけですごいなぁ、と思います。
皆さんからも、見事な模様に、驚きの声が上がっていました(^。^)

そして今回もお客様に、たくさんの素敵なものを、見つけていただきました!
たとえば…

火山灰の壁の小さな窪み中のヤブツバキの芽生え。

「どうやってこの場所(くぼみ)に若葉を出したのだろう?」ということが話題になりました。

根を板状にして体を支え、海に向かって枝をはる、スダジイの巨木。

写真がうまく撮れていなくて大きさが伝わらないのですが、迫力のある姿でした。

葉脈だけが見事に残った、まるでレース編みのような葉!

これには、感動しました!本当に綺麗な模様でした!(^。^)

作者は虫でしょうか?
だとしたら、どれほどの時間をかけて、ここまで完璧な食べ方をするのでしょうか~??

そして最後に…。
ヤブツバキと並んで咲いていたオオシマザクラの花。


終点の大島公園で、楽しかった3時間を象徴するような早春の兆しを、皆で楽しみました。

2日間、本当にワクワクするような素敵な時間を過ごせました。

ご参加いただいた皆様、一緒になって色々な物を探して下さり、ありがとうございました~(^O^)

最後に、今回ご参加いただいた方への、補足です。
(何人かの方には、この記事を見ていただけると思うので)

まず、海岸遊歩道へ抜ける道沿いにあった、タワシのような根っこですが、
自宅に着く頃、やっと名前を思い出しました(-_-;)

キヅタの根だと思います。
下記のページの写真と比べてみてください。
http://www.geocities.jp/greensv88/jumoku-zz-kiduta.htm

神社で「何の葉?」と訪ねられた方へ。
イタビカズラの葉は、こんな模様です。
http://had0.big.ous.ac.jp/plantsdic/angiospermae/dicotyledoneae/choripetalae/moraceae/itabikazura/itabikazura.htm

テイカカズラの毛が縮れているのを報告した日の日記です。
本当はこうなるはずだったのですけど(笑)
http://blog.goo.ne.jp/gscrikuguide6/d/20110120

また先日の日記に絵描き虫の写真を載せてありますので、
絵描き虫ファンになった方(?)はご覧ください~。
http://blog.goo.ne.jp/gscrikuguide6/d/20110203

(カナ)
コメント
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