グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

雨と風と霧のツアー。

2011年07月05日 | ツアー
今日は何度かツアーをご利用いただいているお客様と、カルデラの中を歩いてきました。

最近楽しいのが、グングン伸びる植物たちのツルです。
みんな、まきつく先を探して、さまざまな方向へ伸びています。

こちらは巻きつく相手が見つからず、仲間同士で絡み合ってしまったサルトリイバラのツル。

このまま巻き付き合っていたら、解けなくなってしまうのでは?

こちらはめでたくハチジョウイヌツゲの先端を捕まえたようです。

その他、ススキをグルグル巻きにしているものや、所在なげに空中にブラブラするもの、などなど…。
植物たちの生きるための冒険を、のぞき見しているような気分です(笑)

葉っぱにしがみついて動かないゴマダラカミキリ発見。

振り出した雨に動く気持ちがおきないのでしょうか?

こんなに近くに人間の手があっても「それどころじゃない。」って感じでガシっと葉をつかんでいました。


さて、ゴマダラカミキリをからかっていたら、だんだん激しい雨が降ってきました。
風もゴオ~っとうなり始め、大粒の雨が斜め横から降り注いできて、レインコートにバシバシあたります。

「痛た・・・雨って痛いんだ…。」

強い風はどんどん雲を運び、目の前に突然雄大な風景が広がります。
グレーの濃淡が晴れた日よりも景色に奥行きを加え、とても渋くて素敵な景色です。

なんだか晴れた日より感動的でした!

横殴りの雨の中「こんな経験めったにできないし、面白い~。」と口々に叫びながら樹海へ。
こちらは霧がたちこめる静かな森です。

1匹のイモムシが、糸をたらして、目の前にぶら下がっていました。
「エダシャクの仲間?」

あとで名前を調べるために、写真を撮ろうと手に乗せたらイモムシは大パニック。
上半身を起こし、頭を振りながら手の上を這い回ります。

「ここはどこだ~?熱いぞ~!!」…とう声が聞こえてくるような(笑)

あまりに動きすぎてちっともピントが合わないので木の幹に戻したら落ち着きました。

木の枝に化けているつもりのようです。
確かに色は似ているけれど、なんだか不自然なような気がしますが…(笑)。

最近私が気に入っている風景も紹介しました。

お二人とも、熱心に写真を撮ってくれました。

紹介したのはこんな景色です。

以前日記にも載せた(と、思う)クモの巣越しの森の姿。
(クモの巣、ハッキリ写っていなくてすみません~。)

きれいな円形の網の模様の奥には、ざわめく緑の葉。そしてキラキラ輝く木漏れ日。
細い細いクモの糸を通してみる森の姿は格別で、大切に扱わないと壊れてしまう宝物…という感じがします。

雨、風、霧、のカルデラを満喫した良い時間でした。

(カナ)



コメント
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