グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

強運の一人旅

2012年07月26日 | ツアー
2日間、一人旅のYさんと大島を歩きました。
火口を見ると地球のパワーを感じるという、火山好きの女性です。

天気予報は両日とも晴れ…のはずでしたが、山に登るにつれ、霧につつまれてしまいました。
やっぱり…ただ晴れるわけはないと思ったんですよね(笑)

でも、Yさんは強運の持ち主でした!
偶然というには不思議すぎるほどのタイミングで、霧が晴れたのです。

火口一周の歩き始めは何も見えない状態だったのに、火口展望所についたとたんに…

火口の中だけが見渡せました!

その後、再び霧に包まれ…


ふと後ろを振り向くと、火口から噴煙のように雲が立ちのぼっていました。

青と白と緑と黒の、色使いがなんとも素敵です!

「火口側は見えたけれど、裏砂漠側は真っ白ですね~。」と話しながら歩いていたら、Yさんが突然
「あ!あれが裏砂漠ですか?」と…

「あ~!そうです!見えた見えた~!!」
裏砂漠だけではなく、割れ目噴火の溶岩流も見渡せました。
すごいタイミングです。

しばらく見とれていたら「はい、おしまい。」とでも言うかのように右から白い雲がやってきました。
モクモク、モクモク、まるで生き物のよう…

白いオバケが景色を飲み込んでいくようにも見えました。

歩く時は霧で涼しく、見所に来ると霧が晴れる…という不思議なタイミングは、2日間のツアー中ずっと続きました。今日の裏砂漠も晴天。

帰りは霧がやってきました(笑)

きっと火山好きのYさんのために、三原山が特別サービスをしてくれたのでしょう。
三原山って、そういう火山です。

さて、ツアー中に見つけたおもしろいもの&素敵なものを紹介します。
まずは、これ。

三原山のゴジラに、毛が生えてきました!
頭の後ろに、ちょこんと1本、毛(?)が生えているのわかりますか?(笑)

森の中では、U字型の虫の噛みあと発見。
隣の葉っぱの、丸い噛みあとと組み合わせてみたら、顔ができました!


いつかやってみたいと、思っていたのです。

裏砂漠から見わたす三原山って“帽子”に見えるのですよね(笑)

最後に、ツアー中、ずっと見とれた風景です。

シマノガリヤスの花が満開で、風に揺れていました。「どこが花?」と思われる方も多いかもしれませんが、近づいてじっくり見ると、1本の茎に1mmあるかないかの雄しべと雌しべが、たくさんついているのがわかります。

シマノガリヤスが、自分の子孫を残すために準備した無数とも言える小さな花たち…
三原山を背景に、たくさんの命が輝いているようでした。

(カナ)
コメント
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