グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

ムラサキツバメ

2012年07月27日 | 
暑い毎日ですが、皆さんお元気ですか?

暑い日中、
歩く時は日陰のある所を選んでしまいますね。
特に木陰は涼しく感じます。

大島は道沿いに防風林が多くあるので、
道を歩く時、木陰を歩けるのが魅力のひとつです。

一昨日、そんな道路脇の木陰で、
目の前を鮮やかな青紫色のチョウが横切りました。

見失わないように注意して目で追うと、
近くのハランの葉に止まってくれました。

それが、この「ムラサキツバメ」です。
見出し写真より、この↑写真の方がぼやけてますが、
後ろ羽についている小さな尾のような突起が
はっきり写っているので、こちら↑もご覧下さい。

この尾状突起をツバメの尾にたとえて、
和名をムラサキツバメというそうです。
シジミチョウ科の中では、比較的大きい方です。

羽を開いて美しい紫色を見せて欲しいと念じました(笑)


・・・が、
素早く飛んで近くにあったマテバシイの葉に止まり、
羽を閉じてしまいました。

マテバシイは大島では南部に多い樹木で、
ムラサキツバメは幼虫時代にこの木の葉を食べて成長します。
ということは、葉に産卵するのかもしれない、と待ちましたが、




しばらくすると、また飛び上がって、
今度は足元のアシタバの葉に止まってくれました。

期待を込めて、再度お願いすると、

おおお・・・!

ゆっくり羽を開いて、明るい青紫色を披露してくれました。
これがムラサキツバメのメスの特徴です。

ちなみに、オスは暗い紫色。


前羽の先が少し欠けていて、ちょっと疲れているようにも見えます(失礼)
ムラサキツバメは成虫が集団で越冬する習性だそうですから、
この小さなメスも、そうして冬を越し夏を迎えているのかも・・・。

ムラサキツバメは、ナガサキアゲハやツマグロヒョウモンなどと同じように、
以前は西日本に分布していて関東周辺では見られませんでしたが、
地球温暖化の影響でしょうか? 北上傾向にあり1998年頃から記録があるとか。
大島では2005年頃から定着したそうです。


【今日のおまけ】
軽井沢の「ピッキオ ビジターセンター」で、
企画展「コウモリの不思議な世界」が催されています。
7月15日~10月31日

大島の認定ネイチャーガイドは、ピッキオのスタッフによる
ガイド講習を受けたのでした。どんな所か1度見学したいものです。

「第18回コウモリフェスティバル2012in軽井沢」
「コウモリ学校講演会」は、9月1日(土)2日(日)
千代田区立軽井沢少年自然の家  (フェスティバルは8月10日が受付締切)
お問い合わせ先:ピッキオ ℡0267-45-7777

コウモリに関心のある方、軽井沢周辺の避暑地にお出かけのご予定がある方、
参加してみてはいかがでしょう。

コウモリへの見方がガラリと変わるかも(^-^)!

(なるせ)
コメント
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