グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

水神様

2011年02月18日 | 歴史・文化
昨夜、まとまった雨が降って、沢に水音が響いていました。
昼前から晴れたので、普段は流れのない沢に行ってみました。

大島の「沢」は、ほとんど涸れ沢で、
雨の後のしばらくの間だけ水の流れができます。

見出しの写真は、近所の二番ヶ沢の流れです。

中腹のモッコク山という側火山が12世紀頃(?)噴火した時に、
そこから流れ出た溶岩がこの沢を下ったそうです。

溶岩が水の流れでスベスベ滑らかになっていて、
長い年月を感じさせてくれます。



これ↑は、差木地公民館の入り口付近に立てられている水神様の石碑です。
大正元年・・・と彫られているようです。
下の方がコンクリ-トで固められて読めないので、
どこか他の場所から移設されたものかもしれません。

大島では今のように上水道が整備される以前、
ずっと昔には、地下の伏流水が滲み出したものを溜めて汲み、
生活用水にしていました。
その場所をカー(川)と呼んでいました。
そこを大事にして神様として奉り、
スイジンサマ(水神様)、カー神様などとも言います。



こちら↑は、冒頭の二番ヶ沢にある祠(ほこら)です。
御幣が一組と、お賽銭やお神酒もささげられています。

地元に長く暮らす方は、にじゅうさんや様(二十三夜?)と呼んでいます。

木立の下の岩棚の奥で、暗かったのでフラッシュで撮ると↓こんな具合。


山中の谷筋や沢筋には、
こんな水神様の祠がいくつもあるのかもしれません。

炭焼きなどの山仕事で、昔は今より山へ入ることが多かったそうです。
そんな時は、沢の湧き水が頼りだったことでしょう。



こちら↑は、奥山の谷にある水神様です。
御幣、お神酒、お賽銭、それから榊の枝も差してありました。
お正月に奉られたものでしょうか?



余川(ヨハー)と言われるのが、ここ↑だと思います。
あるいは、この近くのはずです(汗)
奥山の入り口にあって、
昔はこの湧き水を下の集落まで引いていたこともあったそうです。



こんな水気の多い所には、
里では、あまり見られないシダ植物が見られます。
この笹の葉のようなシダ↑は、イワガネソウ。

こちら↓は、マツザカシダです。



寒い時季でも緑色がキレイなリョウメンシダ↓。



それから、水神様とは違うのかも知れませんが、
先週、「バアタゴ様」で書いた「砂ノ川」の下流沿いにあるのが、
間伏地区の祠・・・↓



宮の沢橋の近くのヒメユズリハの木立に囲まれた杜の中にあります。
『旧六ヶ村誌』にある「知恵明神」でしょうか?

このすぐ左手は、深い沢ですから、
治山治水をお祈りしたお宮かも知れません。

砂ノ浜やこの地域は、
この沢が運んだ土砂で出来ていますから、
こうして大切に奉られているのが分かります。

木造の祠の中を覗くと、小さな石の祠がありました。

(なるせ)
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ジオパーク展と雪の樹海

2011年02月17日 | 火山・ジオパーク

月曜日から今日までの4日間、ジオパーク展会場で展示物の説明と、

バーチャルツアーのガイドを行いました。

 

ツアーは山頂口~お鉢周り~温泉ホテルのコース上の見どころを、

映像とガイドの語りで紹介する…というもの。

 

ツアー風景はこんな感じです。

 

1日3回の予定でしたが、いらした方には見ていただきたくて、1日4~5回上映しました。

お客様の数はバスの時間によってかなり左右され、少ない時で2名、多い時で30~40

名ぐらいでした。

 

最後までご覧になった方からは、拍手をいただいたり「ありがとう」「面白かった」

「わかりやすかった」などの言葉をかけていただいたりして とても嬉しい気持ちになりました。

 

でも、観光バスなどの山頂での滞在時間はとても短く、最後まで見ることができずに

途中で席を立たれる方も、多くいらっしゃいました。

 

大島らしい火山の物語を最後まで見ていただけないのはとても残念なので、

3日間一緒にツアーを担当していた佐藤氏(観光協会副会長)と相談し、

写真枚数を減らしてツアー時間を少し短くすることにしました。

 

伊東からわざわざ船で往復して、大島のジオパーク展応援のために、

地図を描きに来て下さった方もいます!

 

スクリーン横に貼ってある、その方の作品です。

 

バーチャルツアーのコース上の見どころや、ジェットホイル、大島バスも描かれて

とても楽しい地図が出来上がりました。

 

紙やインクも持参しての大奮闘でした。

“伊東のケンちゃん”さん、ありがとうございました(^^)

 

明日からのガイドは私と佐藤さん以外の、ボランティアガイド、ウォーキングクラブ、

その他の有志の方々が順番で担当してくれます。

 

いよいよ「皆で大島の素晴らしさをアピールしよう!」という取り組みが

本格的に始まります。

 

皆さん、ぜひ応援に来てください~!

 

ところで、話しは全く変わりますが(最近このパターンが多い・笑)

一昨日、雪の樹海を歩いてきました。

 

土曜日に道幅が半分になっていた、温泉ホテルから山頂に向かう道がどうなっているか、

地面にまでついていたハチジョウイヌツゲがどうなっているか、確かめたかったのです。

 

道はこのとおり、いつもの幅に戻っていました。

既に車の通った跡もありました。

 

ちなみに、土曜日は同じ場所がこんなでした。

 

ほとんどの木は、自力で元に戻ったのでしょうか?

人工的に切り落とされた枝はそれほど多くはありませんでした。

 

「人が手入れをしていないはずの森はどうなっているのだろう?」

またまた好奇心にかられ、ひとり樹海に入りました。

 

黒い溶岩に白い雪の帽子、そして傾きかけた太陽が照らす、木の幹の柔らかな色…

いつもより、ずっと静かな森でした。

 

ハチジョウイヌツゲはこんな風に、雪の重さで地面についているものがけっこう

残っていました。

 

でもこの写真の木は、雪をふるい落としてあげたら、“ビュン!”と立ち上がり、

普段よりちょっと傾いている程度の姿に戻りました!

 

しなりに耐えきれずに、完全に折れてしまっているものも何本もありました。

 

 

たくましいイヌツゲたちは、雪の重さに耐えて長い時を過ごし自力で元に戻るものが

圧倒的に多いようでしたが、それでも積雪は彼らにとって厳しい試練なのでしょう。

 

時々まだ重そうに雪をのせてお辞儀をしているイヌツゲの雪を払って、

人助け(?)をしている気分になりながら、樹海を抜けました。

 

何だか以前より、イヌツゲと親しくなった気分でした!(笑)

 

(カナ)

 

 

 

 

 

コメント (2)
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ヤドカリ概論

2011年02月16日 | 海の生物

な~んて、大そうな題名を付けてみましたが
そんなに難しい話を書くつもりはありません。
「知られているのに、実は皆全然知らない」ヤドカリについて
今日は、ちょっと詳しく書いてみます。

ヤドカリは大きく分けて6つの科に分かれます。
●ヤドカリ科
●ホンヤドカリ科
●ツノガイヤドカリ科
●オキヤドカリ科
●オカヤドカリ科
●タラバガニ科

です。

この内、ヒゲナガヤドカリ科&オキヤドカリ科のヤドカリ達は、生息水深が深く
とてもじゃないですが、水中で出会う事はありません。
タラバガニも実はヤドカリの仲間で、ホンヤドカリ科に近縁の科になります。
タラバガニってカニじゃなんですよ~
では、私達が良く「ヤドカリ」と言って見ているのは何か?というと
ホンヤドカリ科 又は、ヤドカリ科になります。(この際、陸生のオカヤドカリ科は入れません)

磯遊びから十分見る事が出来る、この2つの科
実に簡単に見分ける事が出来ます。
まず、両方ともはさみ脚に注目して下さい。
ヤドカリ科ははさみ脚が両方同じ大きさ 又は、左のはさみが大きくなります。
(1つだけ例外の属がありますが・・・)
つまり~~
(フチドリワモンヤドカリ)

これとか~


(イシダタミヤドカリ)

これとか~になります。
左はさみ(向って言うと右側)が大きいのが分りますか?

そして、ホンヤドカリ科は、右のはさみ脚が大きくなります。


(ベニホンヤドカリ)

こんな感じです。

外見はソックリですが、実は科のレベルで既に違いがあるのです。
ちょっとビックリですよね~

これから春に向けて、潮が一番干く時期がやってきます。
皆さんが、次回ヤドカリを見る時に、何科のヤドカリか見て頂けれ嬉しいです。

(有馬)

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常春の島で雪遊び♪

2011年02月15日 | 今日の大島
藍染、すごいですね~!
とても根気のいる作業だと思いますっ。

さて私も週末のお山を歩いてきましたので、やはりその時の写真を・・!


まずは大島バスの車窓より!
すごいですね~♪
登れば登るほど、雪道になっていきます。
左右の木々は真っ白で、いったいここはどこの雪国??とお客様も驚いていました。
もちろん私もかなり驚き!
普通の車ではこんな所まで登れませんから、こうしてツアーに同行させていただけた事で
今まで12年住みながら味わえなかった豪雪の大島に出会えたのです♪
本当に感謝です!!


私は大島バスを貸し切ってのバリバリ山歩きを予定されていたツアーのガイドとして参加しました。
ので、「装備もばっちりなので雨でも雪でも実行しますから!」と前日からの予告アリ。
という事で、じゃ~雪道を歩くんだわね、って事でスノーブーツで臨みました。
と言っても、基本すべてにおいてそれなりの恰好、装備を持っていない私は、レインスーツも
持っていないので、上はいつもの恰好に透明のビニールガッパで、お客様と添乗の方はすべて
完璧なのに・・・、ハハハ(^^; スミマセン、こんなんで(>.
写真はお客様が楽しく雪遊びをする場面で、私もやんなさい、撮ってあげるから・・!
という流れでお客様に撮っていただいたものです^^
すぐに送って下さってありがとうございました!
翌日はすっかり晴れて富士さんも綺麗に見えたようで、本当に良かったですね!!!

この旅行の皆さまは、よくこの旅行会社さんの山ツアーに参加していらっしゃる方も多く
今回のツアーも大島だけで終わらず、その翌日には沼津でやはり登山、という予定だったのです。

雪道ですべらないように靴に装着する便利グッズも持ってたり、ストックもあるし、
すばらしぃ~~!山遊びの達人さん達でした^^

ところで、この雪山の前には海岸の遊歩道を笠松から大島公園まで歩きました。
もちろん下界は雪などありません。雨も時折パラパラ程度。
快適に散策をしました。
ゴール地点の大島公園にはたくさんの大木があります。
椿の木にはメジロがわんさか集まっているシーンを皆さんと観察しました。
そして

この大きなシイの木。
たくさん集まっているように見えますが、どうも根元は1本のようです!
すごいですね~
お客様が数えてみました。
「10本ある~!!」
椿まつり期間でもあります。
大島公園に行かれた方はぜひ探してみてください♪

三原の雪はまだしばらく残るでしょう^^
島内の方もぜひぜひ、雪の三原を満喫してくださいね(^^)/

(友)

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藍染め2

2011年02月14日 | 歴史・文化
前回 1月 10日のブログ続きです。 藍染めもいよいよ中盤で藍色一色に白抜きをし模様を付けます。

初めは防染を試みました。防染とは色がつかないように糊を置き、その他の部分を藍染めにするという物ですが、これは一回で藍染めが終了するのでしたらよいのですが何回(5回)も藍で染めるので糊がすっかり落ちてしまいました。
1回目は薄く色が付きますが、薄い藍の色の名前は“かめ覗き”なんて呼ばれているそうです。(なんかちょっとおしゃれ)徐々に濃くなっていく毎にもそれぞれに色の名前があります。

前回、藍に染めたこの布に

型紙を置いて脱色剤を塗ります

型紙は和紙に柿渋を塗った専用の物好きな模様をカッターで切り抜いた物です

型紙を取ると はい ひと模様出来上がり

い~っ本分出来ました。手前は型紙ではなく手でも書きました。手法はお誕生日ケーキの“おめでとう”を描く要領です。

脱色剤はこんなの使います

その後しっかり脱色出来るように蒸し器で30分ほど蒸し上げます。

洗って乾かしました

一本分ずつ切ります

はい出来ました ふ~

本来ならこれを被った写真を!と思っていたのですが、なかなかその機会が無いのでここにて終了にします。

しかし、去年栽培した藍の葉で染めてみようと計画していますので又チクチク串縫いをしています。
肩凝ったよ~誰か揉んでください!  (しま)
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雪の3日間

2011年02月13日 | ツアー
3日間、雪に翻弄されながら、ツアーに行ってきました(笑)。

2月11日(金)
高速船で到着された2組のお客様とすぐに山を目指しました。
雪が本格的に積もる前に少しでも三原山を歩けないかと思ったのですが…。

しかし山は既に雪が降り積もり、視界も悪くなっていました。
前の車が対向車線の反対側までスリップするのを見て、
「や、やっぱり引き返しましょう。」ということになりました。

森の中の火口や、溶岩の流れた海岸、地層大切断面などを回りました。
海岸でのひとコマです。

寒そうな方もいらっしゃいますね。(笑)

この日は冷たい北東風と共に、ヒョウやアラレ、ミゾレや雪や雨という全ての物が
空から降ってきた感じでした(^_^;)

元町溶岩流の黒い川も白い川に変わっていました!


2月12日(土)
朝、温泉ホテルまでの道は除雪が済んでいるとの情報を得て、
「温泉ホテルから山に向かって歩こう!」と計画を立て、山を目指しました。

しか~し!
温泉ホテル周辺には20cmぐらい雪が積り、車を止める場所が見つかりません(^_^;)

「路上に車を止めたら、バスの邪魔だよな~。」など、様々なことを考えながら
しばらくウロウロ駐車スペースを探したのですが、結局断念。

皆さんに少し雪の上を歩いてもらって、引き返しました。


ヤブツバキも雪をかぶって寒そうでした。


下山後は、2時間ぐらいかけて、海岸の遊歩道を歩きました。
山の上が雪だということが信じられないほど、快適にノンビリ歩くことができました。

この日お客様と「すごい~」と盛り上がったものが以下の2つです。

別のツルに巻きつかれ絞め殺されそうになっているツルが、
さらに他のツルに這い上っていく迫力の光景。


そして複雑に絡み合ったツル。

迷路のパズルができそうでした!(^^)!


夕方、もう一度山に上がってみました。
温泉ホテルに車を止めて、三原山に向かう道に入っていったら…
「ここはどこ?」と思うような光景が広がっていました。

3mぐらいあるハチジョウイヌツゲの木が、雪の重さでしなり、枝が地面についていました。


たくさんのハチジョウイヌツゲが同じ状態で道をふさぎ、
普段の道幅の半分以下の細い雪道になっていました。

このイヌツゲって元に戻るのでしょうか?

イヌツゲの幹が、グニャグニャ曲がっているのは、その時の光の環境によって曲がったのかと
ずっと思っていたのですが、もしかしたら雪が降るたびに雪の重さで曲がっていたのかも?

う~ん、自然から新たな宿題を出された気分です。(笑)

2月13日(日)
さて最終日、今日です。

今日は3組9名の方と、はじめ島の南部を中心に回り、天候が回復したら山に行く計画を立て
出発しました。そして波浮港散策中に山頂口までは車で登れるとの情報を得て、山へ登りました。

しか~し!(3日目のしかしです・笑)
山は真っ白で、まだこんな状態でした。


さらに、またまた雪が降って来ました!
今日は晴れの予報だったはずなのですけど~?(^_^;)。

でも連休の3日目にして、三原山の姿を見ることができた皆さんは、
とても喜んで下さいました。

(皆さんの笑顔の写真、掲示板に貼っておきますのでご覧ください。)
http://9214.teacup.com/gscriku1966/bbs?
最後に…「せめて小さな火口でも、一つぐらい火口を見てほしい。」と考えて
元町林道にある割れ目火口へ立ち寄りました。

しか~し!(この日2回目のしかしです・笑)
あと少しで火口という所から雪が道を覆い始め、車がハマりかけて先へ進めなくなりました。
仕方がないので、ぬかるんだ場所を避けながら、歩いて火口に向かいました。

割れ目火口の上は、これまた一面真っ白で、火口の中まで雪が積っていて普段より穴が浅く見えました。大島らしい、火山の風景を見てもらいたかったのですけれど、全面白なのですよね~。

先端部分の眺めの良いところまで行って、ようやく雪の隙間から赤や黒の溶岩が見えた時は、
嬉しくて「あ、溶岩見えました~。」なんて叫んだような気がします(記憶がさだかではない・笑)


そして帰りは約1kmの行程をヨタヨタしながらずっとバックする事になりました。
無事林道を抜けた時には、皆さんに拍手していただきました。
ハラハラさせてスミマセン~(^_^;)

「今年は雪が少ないですよ。」などとつい最近まで話していたのですが、
今までの分を埋め合わせるぐらい、この3日間たっぷり雪と付き合いました(笑)。

いろいろあった、思い出に残りそうな3日間でした~。

(カナ)





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雨の一日

2011年02月12日 | 今日の大島
今日の伊豆大島は昨日からの雨が続いています。
20:00過ぎですが今も優しい雨音をたてて雨が降っています。

昨日成瀬が書いていたように、雨は標高の高いところで雪になり三原山は薄っすらと雪化粧しました。
↑の画像は弘法浜(こうぼうはま)から臨んだ三原山です。


昨日の強いナライ(北東風)に乗ってやって来たのか、それとも以前から大島にいたものが集まったのか、今日はツグミがたくさん集まっている場所を見つけました。
全部で20羽くらいです。


奥の大きな鳥はキジバトです。
みんなで地面に降りて食べ物を探していました。






ツグミは以前にもご紹介していますが体色にバリエーションがあって見ていて楽しいのです。
ほとんどがお腹の模様が白と黒なのに、よく見てみるとちょっと赤味がかった鳥がいます。




もっと赤い部分が多くてべったりとした感じならハチジョウツグミという亜種になるのですが・・・こういう中間タイプの個体がいるそうです。

先日このくらいの別のツグミを天野に鑑定してもらったところ、私が「ハチジョウではなくて四畳半くらいでしょうか?」と訊いたのに対して「三畳です」との答えが返ってきました(笑)


ひゃあ!!
この寒いのに水浴びを始めました。
テレビの天気予報では今日の大島の最高気温は4.4℃だと言っていましたよ?










雨の中でも懸命に食べ物を探し、身だしなみにも気を遣うツグミをこっそり尊敬したワタクシです。




今日出会った鳥たち(声のみを含む)
ウミウ、オオセグロカモメ、ウミネコ、クロサギ、アオサギ、トビ、ノスリ、コジュケイ、キジ、カラスバト、キジバト、ハクセキレイ、タヒバリ、ヒヨドリ、モズ、ジョウビタキ、ルリビタキ、イソヒヨドリ、アカハラ、シロハラ、ツグミ、ウグイス、メジロ、ホオジロ、アオジ、クロジ、カワラヒワ、マヒワ、スズメ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ドバト

            がんま
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ばあたご様

2011年02月11日 | 歴史・文化
 大島南部でも夕方から雪が降り始めました。
北部や標高の高い所では、積もって道路の通行規制もあります。

 東京や横浜の積雪がTVニュースになってました。
関東周辺でまとまった雨量があるのは久しぶりです。
乾燥対策には、めぐみの水分です。

 九州、霧島連山の新燃岳(しんもえだけ:1421m)の
本格的噴火から半月がすぎました。
今日も午前中に爆発的噴火があったそうです。
大量の火山灰が降り積もったところに、
今日の雨で土石流や泥流が発生した可能性があるとか。

 まだ、明日以降も雨の予報がありますから要注意ですね。

 2000年に噴火した三宅島では、
1時間40~50ミリの雨量でも土石流が発生したそうです。
場合によっては数ミリの雨でも土石流や泥流は起こるそうで、
それが、何と6~7年後まで続いたそうですから・・・
大変なことですね。

 トップ画像は昨日午後、大島の外輪山、南西側にある「赤ダレ」
または「赤沢」と呼ばれている所を中腹から撮りました。

 赤ダレは、連なった外輪山が低くなった場所で、
昔、溶岩や火山灰が流れ下った所です。



 1777-78年に三原山が、安永の大噴火を起こしました。
大量の溶岩がカルデラの中や島の北東側に流れて、
現在の都立大島公園辺りまで達しました。

 その際、赤ダレから島の南西側にも溶岩が一筋流れました。
現在の都道一周道路の地層切断面近くまで流れ下ったそうです。

 この祠(ほこら↑)の場所は、下の間伏地区から登山道を登ると
赤ダレがよく見える、トップ画像の撮影地点です。
祠は赤ダレを背にして建っていますので、
ここでお祈りすると、赤ダレに向かって祈ることになります。
そして、赤ダレのその先には三原山の火口があります。



 この大岩↑は、土石流で流されて来たようです。

 この辺りは、三原山が噴火すると火山灰の降る量の多い地域です。
そのため過去に何度も土石流や泥流が発生したようです。
古地図などを見ても、この辺りから砂ノ浜海岸までの一帯が
砂漠のように描かれています。
現在の地図にも、下流の宮の沢橋の架かる谷を
「砂の川」と表記したものがあります。

 宮崎県と鹿児島県にまたがる霧島連山の南西側に広がるシラス台地は、
火山灰が降り積もって出来ているそうですが、
厚い所では、その厚みが100メートルにもなるとか・・・。

 九州の雲仙・普賢岳の土石流では、1000軒近い家屋に被害がありました。
家ほどの大きさの岩石も押し流されるそうです。



 先程の大岩の東側へ回った所↑。まさに家ほどの大きさがあります。
古い時代の溶岩流の一部が土石流となって流れて来たもののようです。

 実は、先程の小さな祠がこの大岩の上にあります。
土石流や泥流の災害に対して祈りが捧げられたのかもしれませんし、
1950~51年の噴火の溶岩は、
カルデラ火口原に満ち溢れたと言いますから、
赤ダレから流れ下らないように祈祷した祠なのかもしれません。
コンクリート製ですから、その頃のものかも・・・。

 大岩を見ていて、溶岩樹形↓を2つ見つけました。
その1つです。ここも立派なジオサイトですね。



 間伏登山道を下る途中にあるのが、もう1つの祠「バアタゴ様↓」です。
道脇の小高い場所なので、晴れた日には沖の島々がよく見えます。

 そのため、祠の周辺には太平洋戦争中の塹壕跡が残っています。



 この小さな祠も山を背に建っています。
愛宕(あたご)神社は、元町の愛宕山の中腹にあって、
防火防災の神様です。

 頭に「ば」が付いて、どんな意味でしょう?


 最後に、もう1つ。

 
 安永の溶岩が流れ下った先端から、
400~500メートルの所にある鳥居です。
都道旧道沿いで、なぜか、鳥居しかありませんが・・・。
鳥居は、滑らかな石の上に立てられているような?

 近くには、ヤケドマリ(焼け止まり)や
ヤケダチ(焼け断ち)といった地名が残されています。

 神様への祈りが通じて、溶岩流と
灼熱の溶岩による火災が止まった場所なのではないでしょうか。


 ここも沖の島々が見渡せて、広がりが感じられる場所です。


 地球は宇宙のジオパーク。

  (なるせ)


今日の音楽♪
  竹内まりや『人生の扉』

    し・み・ま・す~
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山頂ジオパーク展の最終準備と今日の乳が崎

2011年02月10日 | 火山・ジオパーク

明日から、山頂ジオパーク展が始まります。

 

今日は最後の会場準備に行ってきました。

 

以前準備した写真だけでは、部屋が大きくて何だか寂しかったので

ジオサイトの写真や、夏に展示した写真も置くことになり、数人で作業をしました。

 

協力してバランスを見ながら、写真を配置しました。

 

 

大島支庁の皆さんも、様子を見に来てくれました。

 

10分ちょっとのバーチャルツアーも実際に上映してみました。

 

 

 バーチャルツアーは11時30分、12時15分、13時00分の3回、毎日上映されます。

 

皆さん、ぜひ見にいらしてください!

 

…と言いながら、明日、明後日は、山は雪で通行止めになるかもしれませんね…(^_^;)

 

ところで夕方、久しぶりに犬の散歩で、“乳が崎”を歩いてきました。

 

まず目についたのは、ハチジョウイボタの実です。

半落葉のはずの葉を綺麗に落として、枝先についた実がメチャクチャ目立っていました。

ずいぶん鳥に食べ残されているのですね~。

 

「まずいのかな?」と思って恐る恐る口に入れてみたら…

ザラザラしていて、全然美味しくありませんでした(^_^;)

時期を過ぎてしまったのでしょうか?

 

そこ、ここで見つかるのは、新しい葉を伸ばし始めたカジイチゴたちです

 

「まだ寒いなぁ~。」

 

 

「もう待てない~。」

 

「もう一人前だぞ~!」

…様々な成長段階の葉っぱがあって、小さな春を楽しめました(^^)

 

モクレイシの木も、花の蕾を膨らませていました。

あと1か月ほどで、白くて可愛い花を咲かせることでしょう。

 

シロダモはまだ、冬芽の中に春の新しい葉を大切にしまったままでした。

新しい葉はフワフワの毛を身にまとっているのに、案外慎重なのですね。

 

昨年の秋に結実した小さな実も育っていました。

今はまだ“緑色の小粒”も、秋には立派な赤い実に成長することでしょう。

 

今日の乳が崎からの眺め。

 

葉を落とした木々たち。枯れたススキの薄茶色。

 

まさに冬の風景ですが、この風景の中を、道の両脇をゆっくり見ながら歩くだけで

春を待つ様々な植物たちの個性を見ることができます。

 

明日、明後日の、吹雪が終わったら、きっともっと春を感じられる景色を

探すことができるようになるでしょう。

 

2011年の春を、めいっぱい楽しみたいですね~!(^^)!

 

(カナ)

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性転換

2011年02月09日 | 海の生物

今回は性別について書いてみたいと思います。

私達人間やそれ以外の哺乳類もそうですが生まれた時の性別が変わることはありません。最近はそうでもないですが・・・、人工的以外に性別は変わることはありません。

陸上の生物の殆どは生まれてから死んでいくまで性別が変わることがありませんが、水中ではそんな事が日常茶飯事に起きています。

中には性別が無い仲間もいますが、多くは成長の過程で雄から雌・雌から雄に変わっていきます。

今回の写真はキンギョハナダイという名前で、世界中の海で普通に見る事ができます。このハナダイの仲間は生まれた時は全て雌で、大きくなって生存競争に勝ち残った一部だけ雄に性転換します。

この写真はまだ生まれてからそれ程たっていない幼魚です、まだ2~3cmほどでしょうか。

これが大きくなってくると次の写真、これもまだ雌の状態です。

さらにこの中から成長して大きく・強くなると三枚目の雄に変換します。

ハナダイの仲間はよくハーレムを作ります、つまり少数の雄が沢山の雌を囲うわけですね。まぁなんとも羨ましいお話ですが、雄どうしの喧嘩や縄張り争いに勝っていかなくてはいけないのでそれも大変ですけど。強い子孫を残していこうとする自然の摂理なんでしょうが、時に傷だらけの雄を見かけることもよくあります。最近は陸上の世界も大変ですが、水中もそれ以上に大変な世界なんですね。

 

担当 石田

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