nikkurei社長のひとこと**ケアマネは希望の星だ**

ケアマネジャーに笑顔をもたらす会社です
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喜びの言語化

2007-12-07 10:13:40 | ケアマネジメント
ある月刊誌に「Hさんは、介護の中から、新たな喜びを見だした。介護が『喜びの側面』を持っていることを、もっと言語化すべきなのである。
なぜなら、介護の向こうに、人間が人間として生き抜く新たな社会が見えるからである」という記事があった。

家族介護、妻が夫を介護している事例を例にあげて記事にしている。
ポイントが2点ある、1つは喜びの側面を言語化する、今1つは新たな社会が見えてくるという点である。

まず、先のブログでも紹介した奥川幸子氏の著書「身体知と言語」に通ずるところがある。奥川氏はクライアントのこれまでの経過は身体に記憶され状態としてあらわれ、それを言語としてクライアントは表現する、一方援助者はその言語から意味する訴えをいかに聞き取るかというテーマで論述されていると思う。
この月刊誌の記事ではクライアントの負の側面だけではなくいま一つある喜びというプラスの側面にも目を向けている。たしかに負の側面こそがケアマネジメントが扱う部分であるが、インテークしていくときに1つの手段としてプラスの側面も言語化されているケースもあるとすれば、そのプラスの側面の言語をいかに汲み取り(奥川氏:心を寄せて)そのプラスの側面を契機にインテークするという方法もあるのかもしれない。

新たな社会があるとの指摘は慧眼だと思う、幼年期には幼年間での人間関係がありそのこには幼年独特の世界が形成されているし、青年期も中高年とは異なるエネルギーにあふれたこれから世界に挑むというような熱意と希望と同時に独りよがりな側面を持った世界を形成する。これらと同じように高齢者には高齢者の人間関係が構成され世界が作られるのだろうことは肯首させる。そこはかなずしも悲嘆にばかりあふれているはずもなく、歓喜とでもいうべき感情も喚起される世界が構成されていることも想像される。
ケアマネジメントの実現していく世界はこの新たな世界をいかに設計していくか、実現する方法はないか模索し、提案していく作業といえるかもしれない。
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