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山中教授の成果で考える・ケアマネジメント

2007-12-13 11:29:57 | ケアマネジメント
山中教授(京都大学再生医科学研究所)の研究成果、人の皮膚細胞からいろいろな器官に培養可能な技術の開発という話が数日前に報道された。
いま、横浜で日本分子生物学会と日本成果学会が開かれており、席上、山中教授が発表したらしいがその人気はすざましいものがあり、500人以上の聴講があったいう。
この話題に私もすこし興奮しているのだが、このレポートBiotechnology Japan Webmaster 宮田 満氏の
 (個の医療サイト:               http://biotech.nikkeibp.co.jp/pmn/index.jsp
                mailto:miyata@nikkeibp.co.jp )
によると
「勿論、これはノーベル賞級の発見ですが、06年にマウスでiPS細胞を開発した
時に起こるべき熱狂です。その時にきちっと国や学会がこの研究を取り上げ、
重点投資をしておれば、米国のグループと同着でヒトiPS細胞の論文を発表する
ということはなかったと思います。」と。

この研究成果から見えることは人細胞から多臓器細胞の培養へとつながる技術であるということ、いままで限定した細胞からのみ培養ができなかったことが容易にできることを可能にする。

宮田氏の指摘にもありますが日本における先進的研究に対する研究費の少なさです。
個の医療、バイオマーカーといった研究分野には多額の費用がかかることであり、また、その研究がもたらす成果とを見比べると決して高い費用ではないと思う。
要は宮田氏も主張されているが、政府として先進的研究に投資をする仕組みがあにとこで、学術研究の吟味と助成は不可欠であろう。

さて、この話題から思うことだが、ケアマネジメントに決定的に抜けていること、それは、臨床と研究と教育が同じフィールドで行われてないことだと思う。

医療の進歩を思うとき、医療にはこの臨床に携わる者が研究を行い、しかも教育も同時に行ってきたし、今もこの形態に変更はない。
これに比べてケアマネジメントには現場と研究は分断されているし、教育は現場から離れて行われている。
このケアマネジメントのあり方を議論する前提は、おそらくケアマネジメントを進歩発展させる意味合いがどの程度あるか、という議論が先行しておこなわれる必要があるのだと思う。
この議論を経過しないとケアマネジメントは制度の中に埋没したままで、この状態からの改革は起こらない気がする。
ケアマネジメントの制度は厚生労働省管轄であり、研究、教育は文部科学省管轄であり、現状の制度からはケアマネジメントの現場、研究、教育の同一的実行は見えない。
ケアマネジメントの確立はもしかしたら制度を設計したことで達成されることはないのではないか、という議論を深めることが必要だとお思う。

コメント
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