マックの格差

　ボクはマックには行かない。ハンバーガーのパンなんかまったくまずい。

　最近は、あまり客が入っていないというが、ああいう事故を起こした以上、経営者こそが責任をとるべきで、報酬の全額返金くらいすべきではないか。

　ところが、最近の経営者はそういうことはしない。何とマックは、社員の給与を減額するというのだ。
　経営者が率先して責任をとるどころか、あの米国人社長は、2014年度の報酬として1億700万円を受けとっているそうだ。

　『週刊ダイヤモンド』の記事を貼り付けておく。

　日本マクドナルドが4月から一部社員の基本給を引き下げ、新しい給与体系に移行させることが、週刊ダイヤモンドの取材で分かった。
3億円余りの退職慰労金などを受け取って退任した原田泳幸前会長。賃下げされる現場からは不満の声が上がる

 日本マクドナルドが、基本給に手を付けるのは初めて。関係者によると、4月以降、評価に応じて分けられた4つの等級のうち、上から3、4番目の社員を対象に、昨年の基本給から1～4％カットする。現在、会社側が社員への説明を始めている。

 これまで、業績いかんに関わらず基本給を引き下げることはなかったが、業績の悪化は底なしの様相を呈しており、手を付けざるを得なくなった。好業績を背景に、今春は多くの企業がベースアップを打ち出しているが、こうした流れに逆行した動きだ。

 日本マクドナルドは、昨年7月末の中国産鶏肉の賞味期限切れ問題に端を発し、年明けには異物混入事件が発覚、既存店売上高は対前年同期比でマイナス続き。今年1～3月の月次の既存店売上高も同30％近いマイナスとなっている。4月16日午後に2015年度12月期業績見通しを公表する予定だが、最終赤字は必至の状況となっている。

 一方で、日本マクドナルドホールディングス（HD）が公表した有価証券報告書によると、今年3月25日に退任した原田泳幸前会長には、役員報酬と退職慰労金合わせて3億3900万円、サラ・カサノバ社長には2014年度の報酬として1億0700万円が支払われている。また役員5人にも報酬3億9300万円の役員報酬が支払われており、1人当たり7800万円に上る計算だ。

 日本マクドナルドHDは、3月25日の株主総会で役員報酬の減額を示唆したが、現場との報酬格差はあまりにも大きく、現場からは「現場のモチベーションは上がりようになく、ひいてはサービスレベルの低下につながりかねない」といった不満の声が上がっている。

（「週刊ダイヤモンド」編集部 須賀彩子）

何もしなかった日本政府

　何度も記しているが、日本政府は外国で何らかの非常事態が起きても、国民を救出することはしない。頻繁に外国に行く人たちは、何かあったら日本大使館には行くな、というのが合い言葉だ。ヨーロッパ諸国など、ふつうの国の大使館に逃げ込めということだ。

　さて今日の『朝日新聞』は、「イスラム国」と自称する集団による後藤さん拉致事件の際、日本政府はまったく何もしなかった、ということを検証している。後藤さんの妻から情報を得ることはしても、政府が得た情報を妻に渡すこともせずに、ひたすら傍観していたということだ。

http://digital.asahi.com/articles/ASH4H5GBQH4HUTFK00C.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASH4H5GBQH4HUTFK00C

　さもありなんである。とにかく日本政府はこういう事態が起きても、何もしない、クーデターなどが起きたときには、日本人を救出するのではなく、外交官らは自分らだけ、スタコラサッサと逃げていくのだ。

　「満洲」にソ連軍が侵入してくることが予想されたときにも、関東軍などのエラいさんの家族はまっ先に帰還していったことは、歴史の事実として知っておかなければならないことだ。

　我が国の政府は、そういう政府であることをゆめ忘れずに。