構成は以下のとおり。
第一章 平和憲法を見直す
第二章 憲法九条の深層
第三章 知られざる「平和憲法」
第四章 憲法研究会案の意義
第五章 真相から見えてきた「平和」
第一章は、なぜ日本国憲法は議会ではなく「国会」なのか、なぜ日本国憲法には、アメリカ憲法のように国家権力の行動を禁止するような条文がないのか、「日本国民」とは誰か、について論じる。憲法九条の制定過程を考察するにあたっての準備運動のような位置にある。
第二章は、本書の中核部分である。九条を誰がどのような経過でつくりあげていったのかを様々な資料によって詳細に跡づけていく。占領軍が示した「戦争放棄」だけの条文に、誰がどのように「平和」を組み込んでいったのかが明らかにされる。
とくにここでは、九条と沖縄との関係に紙数をつかい、沖縄差別の源流を指摘する。
第三章では、「平和国家」ということばの淵源とその使用のされ方に注目する。
第四章は、鈴木安蔵らの憲法研究会の再評価である。ボクらは鈴木安蔵ら憲法研究会の活動については認識しているが、憲法制定史においてはあまり注目されてこなかった、いや「蔭に追いやられていた」要因を探る。
第五章では、現在の「戦争」が国家間戦争ではなくなっていること、そこでの軍隊ではなく警察の役割を浮き彫りにさせる内容となっている。
雑駁な紹介ではあるが、随所に新たな論点が示されていて、集中して読むことができる。日本国憲法制定史の研究をずっと続けてこられた古関さんならではの作品である。
未だ店頭には出ていないようだが、読む価値ありである。
第一章 平和憲法を見直す
第二章 憲法九条の深層
第三章 知られざる「平和憲法」
第四章 憲法研究会案の意義
第五章 真相から見えてきた「平和」
第一章は、なぜ日本国憲法は議会ではなく「国会」なのか、なぜ日本国憲法には、アメリカ憲法のように国家権力の行動を禁止するような条文がないのか、「日本国民」とは誰か、について論じる。憲法九条の制定過程を考察するにあたっての準備運動のような位置にある。
第二章は、本書の中核部分である。九条を誰がどのような経過でつくりあげていったのかを様々な資料によって詳細に跡づけていく。占領軍が示した「戦争放棄」だけの条文に、誰がどのように「平和」を組み込んでいったのかが明らかにされる。
とくにここでは、九条と沖縄との関係に紙数をつかい、沖縄差別の源流を指摘する。
第三章では、「平和国家」ということばの淵源とその使用のされ方に注目する。
第四章は、鈴木安蔵らの憲法研究会の再評価である。ボクらは鈴木安蔵ら憲法研究会の活動については認識しているが、憲法制定史においてはあまり注目されてこなかった、いや「蔭に追いやられていた」要因を探る。
第五章では、現在の「戦争」が国家間戦争ではなくなっていること、そこでの軍隊ではなく警察の役割を浮き彫りにさせる内容となっている。
雑駁な紹介ではあるが、随所に新たな論点が示されていて、集中して読むことができる。日本国憲法制定史の研究をずっと続けてこられた古関さんならではの作品である。
未だ店頭には出ていないようだが、読む価値ありである。