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Yahoo!のトップページに表示されるパチンコの広告、いいのかな?

2015-10-19 20:01:50 | ビジネス

ここ数年、Yahoo!のトップページ右側にある「広告」スペースに、パチンコメーカーさんの広告が表示されるようになってきた。
そして、この広告表示に頻度が、最近多くなっているような気がしている。

「パチンコ」が、「娯楽」という範疇のものであれば良いのだが、金銭が関わり「ギャンブル依存症」の要因の一つと指摘されるほどの状況になっていることを考えると、このような広告表示はYahoo!にとって、メリットがあるのだろうか?
もちろん、パチンコメーカー側とすれば、新しい商品の広告という意味で広告費を払い、表示をしてもらっているのだと思うのだが、なんとなく「これでいいのかな?」という、気がしてならない。

我が家にテレビが無くなってから、随分経つので現在名古屋地区におけるパチンコCM事情は分からないのだが、テレビがある頃は、実家のある鳥取と比べると随分お金をかけたCMを制作している、という印象があった。
最も、パチンコそのものは名古屋が発祥の地とされているので、なんとなくわかる気がしたのだが、その頃のCMほどではないにしても、随分頻繁にネット上で広告されるようになってきている、という印象がある。

その理由を考えると、一つは生活者のテレビ視聴時間が減ってきている、ということと関係しているのだろう、と想像している。
実際、テレビを視聴している主な層というのは、10代~20代ではなく、50代以上の世代だと言われている。
そしてパチンコをする人の年齢も、上がってきているのかもしれない。
偶然「新装開店」という文字が躍るパチンコ店の前を通ると、店の前で開店を待っている人たちの年齢が比較的高い、ということに気づく。
もちろん、「新装開店」の時間は勤務時間なので、働き盛りの人がいないのは当たり前なのだが、それにしても高齢者の姿が多い。

とすれば、Yahoo!のトップページにパチンコの広告を頻繁に表示させる、ということはパチンコ業界側としては、客層の若返りを狙っているのだろうか?
それにしては、使われているキャラクターは、私が20代の頃人気があったものが多い。
狙いとキャラクターイメージのちぐはぐさは、否めない気がする。

ただ、年齢関係なく目にすることができるYahoo!などのトップページに対する広告表示というのは、どうなのだろう?
それともYahoo!への広告表示をする企業そのものが、減っていてその穴埋めに表示されているのだろうか?

「パチンコ」という、ギャンブル性の高いモノだからこそ、ネット上の広告表示にあり方を考える時期に来ているような気がする。