Yahoo!のバナー広告を見ていると、元気で勢いのある会社だな~と感じさせられる広告を見ることがある。
特に、昨年から「勢いがあるな~」と感じられる広告を出している業種が、自動車メーカーだ。
日産の「やっちゃえ、NISSAN」やスバルの「アイサイト ミニカー」のCMだ。
この二つのCMはいずれも「自動運転」や「運転支援」という、技術的な進歩や技術の挑戦をテーマにした、CMといってよいだろう。
それぞれの表現方法は、違っているが「クルマがここまで進化している」ということを、うまく伝えているCMだと思う。
「クルマの進化」という点で、生活者を「ハッと」させるCMだと思うし、スバルの場合はミニカー(という、視覚的に可愛らしい(?)道具を使うことによって、興味関心が薄い(?)女性などにもアピールすることに成功しているように感じる
そしてもう一つ、勢いを感じさせるのがマツダの「Be A DRIVER」というCMだ。
マツダは、「自動運転」などの技術面ではなく、「クルマを運転する楽しさ」ということを、全面に出している。
その中でも「ロードスター」のCMは、互いに相手の走りを刺激しあいつつ、最後は「じゃぁね!楽しいドライブを」というサインを出して、それぞれの行き先へと疾走していく、という内容だ。
そして、あとの2車種に関しては「女性が、ドライブを楽しむ」というシチュエーションになっている。
これらのCMを見る限り、本当に元気で勢いを感じさせるのがマツダ、という気がする。
しかし、そのマツダの勢いを支えているのは、どうやら広島という地域全体のようだ。
朝日新聞:脱・一極集中 広島あってのマツダ 戦後続く二人三脚
広島に本社を置く企業が、こぞってマツダを支援しているようなのだ。
昭和の頃は、企業の生産ライン工場のある地域を「○○城下町」と、呼んでいた。
今では、企業が生産拠点を海外に移していることもあり、「企業城下町」という言葉そのものを聞くことが無くなってしまった。
同じ自動車メーカーである、トヨタ自動車のおひざ元・豊田市などは、トヨタ自動車で持っている、と言われているが「地域との関係」となると、記事中にあるようなマツダと広島のような関係ではなく、「トヨタ自動車>豊田市」という印象がある。
言い換えれば、トヨタ自動車という企業そのものが大きすぎて、豊田市やその関連企業がある地域が、トヨタ自動車を支援したい、という体制にはなっていないのでは?ということなのだ。
企業が発展していく中で、グローバル化を目指すのは当然だと思う。
それは新しい市場を創っていくという点でも、重要な点だからだ。
だからと言って、自分の足元である地域からも愛されるような企業でなくては、他の地域(=グローバル化)でも愛される企業に成長することは難しいだろう。
そして、厳しい時に地元地域に支えてもらった、という意識が、地域社会への還元となっていくはずだ。
この「地域社会への還元」ということは、グローバル化しても企業として行う必要がある「社会貢献」だと考えれば、その「社会貢献」を知っている企業のほうが、これからは様々な地域で歓迎をされやすい。
そう考えると、マツダの場合「広島」という地域全体が、マツダのファンであり、そのファンに応えるようなクルマ作りをしていく、という思いがあって、今のような勢いにつながっているのでは?という気がするのだ。