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女性マーケターから見た日々の出来事

お笑いと風刺

2017-12-18 15:35:55 | 徒然

新聞各社のWEBサイトと同様にチェックをしている、Huffpost。
そのHuffpostに、「政治と風刺と漫才」というタイトルの記事が掲載されている。
Huffpost:ウーマンラッシュアワー、THE MANZAIで沖縄米軍基地ネタ「面倒くさいことは見て見ぬふりをする」

ウーマンラッシュアワーが出演した、フジテレビのTHE MANZAIという番組を見ていないので、実際にはどのような漫才をされたのかは分からないのだが、元々「笑いの芸」には、社会風刺や政治批判のようなものが含まれていることが多かったと思う。
このような傾向は日本よりも欧米のほうが強く、今でも「スタンドアップコメディアン」と呼ばれる、一人漫談をされる方の多くは、社会風刺や政治批判を笑いに変えてステージに立っている。
それだではなく「スタンドアップコメディアン」は、人気が高くテレビ番組などにも登場することがある、という印象を持っている。
そもそも、英国の「モンティーパイソン」や米国の「サタデーナイトライブ」なども、その時々の話題をちゃかしてみたり、風刺や政治批判を笑いにすることで、人気を博してきた番組という印象がある。

日本の場合、漫才をはじめとするお笑い芸そのものが、いつしか「身内の(暴露)話」のような話などが中心になり、話芸というよりも芸人さん自身が、タレント化しご自身の持っているはずの話芸で笑わせるようなことが、無くなってしまったような気がする。

確かに、日本のテレビ番組などは政治色の強い話を避ける傾向がある。
その傾向は、ここ20年ほどでますます強くなり、最近ではすっかり「話芸」としての漫才よりも、タレント化した芸人さんの「すべらない話」になってしまったような気がする。
そのほうが、テレビ番組を提供する側も安心なのかもしれない。
その中で、今回のウーマンラッシュアワーの漫才というのは、「批判」という「毒」があり、その「毒」を笑いにするだけの内容だった、ということなのでは?と、想像する。
むしろ、このような「毒」を笑いに変える力が、漫才師としての技量であり話芸なのではないだろうか?