日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「日本産ウイスキー」と書いてほしかった

2017-12-25 21:47:47 | アラカルト

日経新聞のWEBサイトを見ていたら、「世界が認めた国産ウイスキー」という見出しがあった。
日経新聞:世界が認めた国産ウイスキー サントリーなど増産へ (会員記事の為、一部掲載となっている)
ここ数年、サントリーのウイスキーが、本場英国のコンテストなどで好成績を残している。
当然、ライバル企業であるアサヒなども力を入れるのは、分かる。
日本国内の洋酒の市場が伸びていないと言われているが、海外でのコンテストでの高い評価は、アジア市場では強みとなるはずだ。

ただ気になったのは「国内産」という見出しだ。
確かに日本国内で造られているのだから、「国内産」は間違っていないと思う。
それでもあえて「日本産」という表記をして欲しかった、と思うのだ。
何故なら、日本の自然で造られたウイスキーだからだ。

そう思ったのには、訳がある。
サントリーの山崎の特別サイトに、公開されている動画を見たからだ。
YAMAZAKI MOMENTS-山崎蒸溜所
まるでショートムービーを見ているかのような、映像美溢れる動画という印象がある。
それだけに、サントリーの「山崎」というブランドに対する思いの強さを感じる。
そしてこの動画を見て感じることは、京都の山崎という場所だからこそ、このウイスキーが誕生した、という自信と誇りだ。
サントリーは「山崎」以外にも、「白洲」、「知多」という蒸留所のある地名の付いたウイスキーを出している。
朝ドラ「マッサン」で再び注目されるようになった、ニッカにしても創業者の名前を付けた「竹鶴」の他に、「宮城」などやはり蒸溜所のある地名のウイスキーがある。
それだけ、ウイスキー造りにはその地の自然との関係がとても深いのだと思う。
それは日本酒造りも同じだと思う。

だからこそ、国内産ではなく「日本産」という表記にして欲しかった、という気がしたのだ。
日本のウイスキーが本場で高い評価を得られるようになったのは、ウイスキー造りの技術が上がってきたことも大きいだろう。
それでも、サントリーの「山崎蒸溜所」の動画を見ると、やはり日本の豊かな自然と技術者の熱い思いがあったからではないか?という、気がしてくるのだ。

もう一つ気になったのは、記事に「山梨県と滋賀県の2拠点」とあるのは、たぶん間違いで「山梨県(白洲)と京都府(山崎)の2拠点」ではないか?と思う。