連日、「高止まり傾向の新型コロナ陽性者」という、報道になっている。
既に、米国のように「症状のある人や濃厚接触と思われる人に対する検査を止めている」国もあるので、今現在「日本が陽性者世界最多」ということ自体、どうなのか?という気がしてくる。
「日本と同様の対象検査をしている国々で最多」という言葉が、必要なのでは?
Reuters:米国における新型コロナウイルスの感染状況(最終更新日2022年7月15日)
と同時に、何故米国が日本と同様の検査体制を止めたのか?という理由を知る必要があると思う。
何故このような「検査体制を止めた理由を知る必要があるのか?」というと、8月24日、政府が「感染者の全数把握を見直す」と発表したからだ。
NHK:新型コロナ「全数把握」見直しへ 理由は?変更点は?
理由として挙げられるのが「医療機関の負担軽減」だ。
陽性者=感染者が増えてきたため、政府が運用するデータ管理システム「ハーシス」に入力するのに手間がかかりすぎ、医療現場の大きな負担をかけている、ということのようだ。
確かに、陽性者が増えれば、入力するデータ件数も当然増える。
その理由はわからないではないが、見直す理由として「どうなの?」という気がしてくる。
「全数把握を維持しながら、余分な項目入力を止める」という、発想はないの?ということなのだ。
そもそも、患者さんと接する医療者がこれらのデータを入力する必要があるのだろうか?ということも、疑問に感じる部分もある。
データ入力だけなら、事務スタッフの方がされても良いのでは?
それこそ、データ入力を専門にしている派遣社員の方が、決まった項目に入力するだけなら速いのでは?という、気がしてくるのだ。
もちろん、今以上の感染対策が必要となるが、それが逆に患者さんだけではなく病院全体の安心ととなっていくのでは?
そんな中、YouTubeに名古屋の放送局・CBCが制作した「新型コロナ」による死亡者数に疑問を呈している内容が、Upされていた。
YouTube:新型コロナ第7波 愛知県の死者数400人超、しかしコロナ肺炎での死者数はゼロの実態を解説
数字のトリックというか、データの数字だけではなく、その内容までしっかり知らないと、データで得られた情報が歪曲されてしまうのでは?という、ことを実感するような内容だ。
「新型コロナ死亡者数≠新型コロナで亡くなった人数」というのは、一見おかしなことだ。
しかしその内容を見てみると、他の病気で亡くなった方にPCR検査をしたところ新型コロナに感染していた、ということが判明した、ということなのだ。
このような、問題は以前山梨県(だったと記憶している)で「重症者が0だったのに、死亡者数がいるのはおかしい」という指摘があったのと、同じ話になる。
とすると、政府が定めている「新型コロナによる死亡者数」というのは、「新型コロナ」の感染が認められた時2年数か月前と違う理由で亡くなられた人が、相当数含まれているということになる。
これでは、データとして比較できる内容ではないデータを、同じ条件で比較しようとしている、ということになる。
状況把握の第一原則となるのは、同じ内容のデータを分析・比較することだ。
そこにズレが生じていると、データそのものの意味がなくなってしまう。
このような「データ分析の当たり前」を踏まえた上で、今後どうしていくのか?という検討が必要だと思うのだが・・・。