「熊谷直人展/政田武史展/今村哲展」他 五反田・渋谷・西新宿(ギャラリーテオ他)

ギャラリーテオ品川区東五反田2-5-15
「熊谷直人 pd - exhibition『d』 - 」
9/5-19(会期終了)



7月のペンティングに続き、今回はドローイングのみの展覧会。作家本人がこれまでに描きためた無数のドローイングが、扉以外の画廊の壁面の全てに所狭しと貼られている。コラージュから抽象風、また素描風のポートレートなど、色も鮮やかに、どこか華やいだ様相で並んでいた。そう言えばメグミオギタでもこうした形式の展示があったような気がする。(売り易いのだろうか。)一枚3000円からとのことで、手に取られた方も多いのではなかろうか。

トーキョーワンダーサイト渋谷渋谷区神南1-19-8
「大巻伸嗣「絶・景 - 真空のゆらぎ」
8/1-11/8



この方の空間を一変させる力は本当に凄まじいものがある。ワンダーサイトの展示室がかつてないほど変質した。テーマはゴミと環境。と言うと、何やら説教臭いものもあるが、ともかくはそれをさて置いても、これを一つのインスタレーションとして捉えれば圧巻、もしくは逆に呆気にとられること必至ではなかろうか。それにしても二階スペースにあがって驚いた。まさか一階の小山が重力によって出来上がったものだとは思わなかった。好き嫌いはともあれ、渋谷に行った際は是非とも見るべき。

WAKO WORKS OF ART新宿区西新宿3-18-2-101)
「政田武史 - New Works」
9/11-10/10



今回の最大の目当てはこれ。前回展とあまり変わらない点については賛否もありそうだが、まるで木片を合わせたようなストロークによる「ちぎり絵風絵画」は、やはり何度見ても凄まじい。今回は二つの展示室を合わせ、計9点の新作絵画を紹介している。パープルカラーを巧みに用い、映画のワンシーンからも取り入れた人物像などは、そのデフォルメされた不気味な表現とも相まってか、どうやっても目に焼き付いて離れない。遠目から魚眼的な、また映像的でリアルな描写を楽しみ、今度は近づいて抽象面に解体されたタッチのダイナミックな動きを味わうことが出来た。もちろんおすすめ。

ケンジタキギャラリー東京新宿区西新宿3-18-2-102)
「今村哲 - 新作展」
9/11-10/24



何年か前に「アリの巣」という大掛かりなインスタレーション個展の記憶も新しい今村哲の、今回はほぼ絵画のみの新作個展。木の枝の先にそのままくっ付いた木彫の人間を導入に、彼らの言わば冒険が物語風に表されていく。あまり馴染めなかった。
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