僕はびわ湖のカイツブリ

滋賀県の風景・野鳥・蝶・花などの自然をメインに何でもありです。
“男のためのガーデニング”改め

「アールブリュット・ジャポネⅡ ライブ展」~大津プリンスホテル~

2019-02-13 07:20:19 | アート・ライブ・読書
 フランス、パリにあるル・サン・ピエール美術館では「パリ東京文化タンデム1018」として昨年9月より今年3月にかけて「アール・ブリュット ジャポネⅡ」展が開催されており、日本の作家52名が出展されているようです。
その52名の出展作家のうちの15名の作家の作品が、大津プリンスホテルでの「アールブリュット・ジャポネⅡ ライブ展」として公開されましたので、ライブ展へ訪れました。
出展作家は、青木尊、阿山隆之、井上優、岡一郎、カズ・スズキ、古久保憲満、酒井友章、魲万里絵、高橋甫、鶴川弘二、西山洋亮、はくのがわ、藤田雄、山根暁、渡邊義紘の15名の個性豊かな作家たちです、



出展作家の中には魲万里絵さんや古久保憲満さんなどの出展がありましたが、全15名の作家の作品にはそれぞれの個性や特徴が強く表現されていることから、会場内を何度も巡って見直してしまいます。
特に興味をひかれた作家は「阿山 隆之」さんという作家です。
古い木材に焼きごてで輪郭線を描き、色鉛筆で彩色された作品で、南国的な楽園をイメージさせる作品群でした。



マウンテンゴリラを中心に、カラフルな動物はカバでしょうか。
キリンや象に鳥や小動物に果実。色が豊富に使われているため一目で毒蛇と分かる薄気味悪いやつが地を這っていますね。



音符が空を舞っている背景の前に立つシマウマには何とも言えない可愛さがあります。
シマウマの耳は音楽を聴いているのか?一緒に音を奏でているのか?
「カエルの正面アマガエル」や「まんどりる」という作品にも独特の味わいがあり、南国楽園趣味を刺戟される作品です。





手織り作家の「カズ・スズキ」さんは綿やウール・化繊で造った作品を空間に展示します。
栃木県の「手織り工房 のろぼっけ」で作品を創作しながら、その作品は日本から海を越えて海外でも評価されているそうです。
後方から覗くように顔が見えるのは「青木尊」さんが描いたアブドーラ・ブッチャーの顔です。



超絶技巧で切り絵を造られるのは「渡邊義紘」さん。
ハサミを使ってフリーハンドで作品を造られるようですが、細かい部分まで見ても全く切り損じが見られない神の手といっても過言ではない作品でした。



アクリブボードに挟んで展示してある「渡邊義紘」さんの切り絵の作品の透明板越し左側に見えるポップアートのような作品は「岡一郎」さんの作品。
岡さんの作品は横顔を描かれることが多いようで口や舌は強調して描かれるが、目にはこだわりがないように見えます。
後方右の白い顔はパリの「アール・ブリュット ジャポネⅡ」の様子を伝える映像に写っていた「青木尊」さんの作品です。



「藤田雄」さんは数字や鬼をモチーフにされる作家で、数字を主題にした絵と鬼の面が展示されていました。
藤田さんが鬼の作品を造るのは決まって節分の季節だそうですが、何か感じるものでもあるのでしょうか。



統計では日本人の約7%が何らかの障がいを持つといわれていますが、障がいを理解し、サポートし、支援する人が数多く存在されます。
そういう中で、個人の個性を認めていこうという一つの手段がアールブリュットなのでしょう。
もちろん、支援やサポートといったことを遥かに超えたところにあるのがアールブリュットという考え方も出来るかもしれません。


(大津プリンスホテル)


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする