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舎那院さんは真言宗豊山派のお寺ですが、芙蓉の花の名所としての方が有名かもしれませんね。
創建は平安時代の初期の814年に、空海(弘法大師)を開基として開山したと伝わっているお寺で、寺号は新放生寺とされています。
新放生寺は長浜八幡宮の神宮寺でしたが、明治の初期の神仏分離令により他の子院は廃寺され、新放生寺の学習院だった舎那院だけが現存しているそうです。
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本尊は愛染明王と阿弥陀如来とされていて、山門の石碑にもその名が刻まれています。
ここには、芙蓉に隠れてしまっていますが、「源義経公都落ちの遺跡」の石柱があり、兄の頼朝に追われた源義経が舎那院へ助けを求めたという伝承があります。
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山門をくぐるとすぐ横にあるのは太子堂。
由来は分かりませんが、真言宗には弘法大師は聖徳太子の化身という伝説があるといわれていますから、その影響なのでしょうか。
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太子堂の前には大きな石碑があり、八幡宮側に「八幡宮 御本地 御本尊 奉安霊場」、裏面に「拝神恩裁佛徳」と彫られています。
神社へ行くと神仏習合時代の名残のように神社の境内に寺院が残されていることがありますが、神仏分離策は「文明化」「近代化」に本当に貢献したのでしょうか。
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本堂は江戸初期に建立されたとされていますが、舎那院さんの縁起によると、1754年に八幡講によって資金を集め・1770年に工事に着手・1810年に落慶と57年を費やして建立されたものだそうです。
堂内には重要文化財に指定されている「木造愛染明王坐像(鎌倉時代)」の他にも10体近い仏像が祀られています。
これは廃仏毀釈により廃寺にされた新放生寺の子院に祀られていた仏像を集めたことによるようです。
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舎那院さんの山号は「勝軍山」で、11世紀後半に後三条天皇(在位:1068年~1073年)から賜ったとされています。
その時代の新放生寺は社坊300あまりあったと縁起にありますから、かつては隆盛を極めた寺院だったようです。
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境内の奥には室町時代に建立されたとされる護摩堂(不動堂)がひっそりと建てられていました。
中には不動明王像が安置されており、建築様式から室町時代後期頃の建築と考えられているようです。
この護摩堂は元々八幡宮の境内にあったものを1939年に曳家されて現在の位置に移動したそうです。
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さて、舎那院さんの芙蓉は、樹勢が衰えてきたとはいわれていますが、本堂に上がり縁側を裏手に歩いていくと100花クラスの数の花が満開でした。
ここの芙蓉はピンク系が大半ですが、いくつか白花の芙蓉もあります。
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舎那院さんは長濱八幡宮の境内の奥にひっそりとある寺院で、芙蓉の花の季節に花を見に行くことがありましたが、調べてみるといろいろな歴史があります。
まさしく“御朱印蒐集に歴史あり!”です。
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