鉈
新しいの買っちゃった♪
今年のシーズンに向けて、新兵器導入ということで。
買ったのは、両刃、七寸の鞘鉈だ。
オクで、「リメイク品」として出品されていたものだ。
出品者は新潟は燕の金物屋らしく、説明によれば、
刃渡り/210mm(7寸)
厚み/約5mm(一番厚い所)
両刃、割込鋼
産地は新潟県三条市
とあり、注意事項として、
※リメイク品(当社の昔の在庫品で鞘と柄は古すぎて使い物にならなくなったため、柄を入れ替え、鞘も新しくして新品同様にしました。)
※刃は30年以上前のものになります。
※古いもので詳しいことは不明です。
※数本在庫あるため写真は参考にしてください。
とのことだった。
落札して、在庫のうちでいちばん刃と柄の角度が開いている、腰の曲がってないものを送ってもらった。これで4800円だった。
送料、送金手数料は別だが、送料は全国一律500円だったので、全部ひっくるめても5500円くらい。
七寸というと、手軽に入手できる市販品が五-六寸が多いから、かなり長いイメージだ。
しかしこの鉈は、刃幅が約45ミリと細身で、厚みも約5ミリとやや薄めなので、重い感じはしない。
峰は山形に削られていて、刃先は直角でなく、やや鋭角に切られている。
表面は、いわゆるミガキ仕上げだが、銑掛けかな、きれいに水平に表面を削った跡があって、その上にワニスを塗られていてピカピカしている。
切刃の地金部分はブラストで曇り仕上げになっているが、うっすらと杢目模様が見て取れる。折り返し鍛えたあとだろうか、単純に圧延軟鋼の棒にハガネを割り込んで伸ばしただけのものではないようだ。
ハガネの境には、ところどころ小さなスが入っているが、使用に支障はない。
表(握ったときに右になる面)には「名作本手作り 登録 山嵐」の銘が刻印で打たれ、
裏には「安来鋼 7.0」と刻印で打たれている。
30年以上前の刃というから、1970年代の製品ということになる。どんな鍛冶屋が打ったものなんだろう。
地域の野鍛冶が廃れ、流通が発達して、北海道のウチのほうでも、土佐の農山林刃物が主力として売られている。
鉈でいえば、六寸前後、刃厚6ミリくらいの角型の片刃で、柄にはやや角度が付き、柄の尻は大きく広がっていて、黒ビニールレザー巻きの木鞘が付く。5000円くらいだろうか。
仕事場に何本かあるのも土佐の製品だ。
そんな土佐の鉈を見慣れた目には、三条の鉈は新鮮だ。
三条といえば、味方屋、日野浦という有名な鍛冶屋がある。山嵐銘の製品も作っているようだが、今回買った鉈が日野浦家の手によるものかはわからない。
両刃を選んだのは、藪が込んでいるとけっこう左から切り込まざるを得ないことが多いからだ。片刃でも用は足りるのだが、疲れてくるとコントロールが甘くなって、左から切り込むときに弾かれやすくなったりする。
新たに付けられた鞘は、オイルステイン仕上げらしき木鞘で、吊るための「栗」が付き、栗の部分と先端は銅板で巻かれて補強されている。
さらに、腰に吊るためのバンドが付いているが、これがなんと、チョコレート色の本革だ。
土佐の大量生産品によくある合皮の吊具はすぐ切れて役に立たないので、これは助かる。
いい買い物をしたような気がするぞ。
さて、せっかくなので、使いやすいように手を加えることにした。
まずは、柄の溝を埋める。
柄はおそらく樫の出来合いで、刃の柄に入る部分「コミ」の入る部分がテーパーのスリットになっている。コミは柄より細いので、スリット両側が溝になって残り、溝の角が握るときに痛かったりするのだ。あと、溝を埋めればコミの防水にもなる。
ちょうど5ミリ角のヒノキの棒があったので、そいつを溝にあわせてテーパーに削り、口金の下から溝を埋めれるように削る。ややきつめになるように大きめにしとくのがいい。
削ったら、ボンドをつけて溝に叩き込み、
ボンドが乾いたら削って整える。
次は、白木の柄をオイルステインで着色する。かーちゃんが庭用品に使った残りのスプレーがあったので、こいつをウエスに出して、染まり具合を見ながら塗りこんでいった。
最後に、麻紐で柄を巻く。少し太くなった方が俺には握りやすいし、滑り止めにもなる。巻き結びからスタートして、ボンドで固定しながらきつく巻いていき、最後も巻き結びで止める。
いいカンジになった。
この状態で測ってみたら、本体481グラム、鞘込みでも670グラムだった。軽いな。今まで使ってる米軍鉈より100グラムくらい軽いか。
鉈は重さと勢いで切り込むから、軽いとその分勢いがいるが、長ければそれなりに勢いがつく。
ま、使い勝手は現場に持ち出して使ってみなきゃわからない。早く使ってみたい。わくわくするなあ。
あ、オリンピック、上村選手、惜しかったなあ。
今日はバレンタインデーで、かーちゃんとムスメたちに手作りチョコをもらった。
ムスメたちは友チョコ作りで忙しくしていた。いつの時代も、こういうことになると女子は楽しそうだ。
ムスコたちは・・・言わぬが華よ。
今年のシーズンに向けて、新兵器導入ということで。
買ったのは、両刃、七寸の鞘鉈だ。
オクで、「リメイク品」として出品されていたものだ。
出品者は新潟は燕の金物屋らしく、説明によれば、
刃渡り/210mm(7寸)
厚み/約5mm(一番厚い所)
両刃、割込鋼
産地は新潟県三条市
とあり、注意事項として、
※リメイク品(当社の昔の在庫品で鞘と柄は古すぎて使い物にならなくなったため、柄を入れ替え、鞘も新しくして新品同様にしました。)
※刃は30年以上前のものになります。
※古いもので詳しいことは不明です。
※数本在庫あるため写真は参考にしてください。
とのことだった。
落札して、在庫のうちでいちばん刃と柄の角度が開いている、腰の曲がってないものを送ってもらった。これで4800円だった。
送料、送金手数料は別だが、送料は全国一律500円だったので、全部ひっくるめても5500円くらい。
七寸というと、手軽に入手できる市販品が五-六寸が多いから、かなり長いイメージだ。
しかしこの鉈は、刃幅が約45ミリと細身で、厚みも約5ミリとやや薄めなので、重い感じはしない。
峰は山形に削られていて、刃先は直角でなく、やや鋭角に切られている。
表面は、いわゆるミガキ仕上げだが、銑掛けかな、きれいに水平に表面を削った跡があって、その上にワニスを塗られていてピカピカしている。
切刃の地金部分はブラストで曇り仕上げになっているが、うっすらと杢目模様が見て取れる。折り返し鍛えたあとだろうか、単純に圧延軟鋼の棒にハガネを割り込んで伸ばしただけのものではないようだ。
ハガネの境には、ところどころ小さなスが入っているが、使用に支障はない。
表(握ったときに右になる面)には「名作本手作り 登録 山嵐」の銘が刻印で打たれ、
裏には「安来鋼 7.0」と刻印で打たれている。
30年以上前の刃というから、1970年代の製品ということになる。どんな鍛冶屋が打ったものなんだろう。
地域の野鍛冶が廃れ、流通が発達して、北海道のウチのほうでも、土佐の農山林刃物が主力として売られている。
鉈でいえば、六寸前後、刃厚6ミリくらいの角型の片刃で、柄にはやや角度が付き、柄の尻は大きく広がっていて、黒ビニールレザー巻きの木鞘が付く。5000円くらいだろうか。
仕事場に何本かあるのも土佐の製品だ。
そんな土佐の鉈を見慣れた目には、三条の鉈は新鮮だ。
三条といえば、味方屋、日野浦という有名な鍛冶屋がある。山嵐銘の製品も作っているようだが、今回買った鉈が日野浦家の手によるものかはわからない。
両刃を選んだのは、藪が込んでいるとけっこう左から切り込まざるを得ないことが多いからだ。片刃でも用は足りるのだが、疲れてくるとコントロールが甘くなって、左から切り込むときに弾かれやすくなったりする。
新たに付けられた鞘は、オイルステイン仕上げらしき木鞘で、吊るための「栗」が付き、栗の部分と先端は銅板で巻かれて補強されている。
さらに、腰に吊るためのバンドが付いているが、これがなんと、チョコレート色の本革だ。
土佐の大量生産品によくある合皮の吊具はすぐ切れて役に立たないので、これは助かる。
いい買い物をしたような気がするぞ。
さて、せっかくなので、使いやすいように手を加えることにした。
まずは、柄の溝を埋める。
柄はおそらく樫の出来合いで、刃の柄に入る部分「コミ」の入る部分がテーパーのスリットになっている。コミは柄より細いので、スリット両側が溝になって残り、溝の角が握るときに痛かったりするのだ。あと、溝を埋めればコミの防水にもなる。
ちょうど5ミリ角のヒノキの棒があったので、そいつを溝にあわせてテーパーに削り、口金の下から溝を埋めれるように削る。ややきつめになるように大きめにしとくのがいい。
削ったら、ボンドをつけて溝に叩き込み、
ボンドが乾いたら削って整える。
次は、白木の柄をオイルステインで着色する。かーちゃんが庭用品に使った残りのスプレーがあったので、こいつをウエスに出して、染まり具合を見ながら塗りこんでいった。
最後に、麻紐で柄を巻く。少し太くなった方が俺には握りやすいし、滑り止めにもなる。巻き結びからスタートして、ボンドで固定しながらきつく巻いていき、最後も巻き結びで止める。
いいカンジになった。
この状態で測ってみたら、本体481グラム、鞘込みでも670グラムだった。軽いな。今まで使ってる米軍鉈より100グラムくらい軽いか。
鉈は重さと勢いで切り込むから、軽いとその分勢いがいるが、長ければそれなりに勢いがつく。
ま、使い勝手は現場に持ち出して使ってみなきゃわからない。早く使ってみたい。わくわくするなあ。
あ、オリンピック、上村選手、惜しかったなあ。
今日はバレンタインデーで、かーちゃんとムスメたちに手作りチョコをもらった。
ムスメたちは友チョコ作りで忙しくしていた。いつの時代も、こういうことになると女子は楽しそうだ。
ムスコたちは・・・言わぬが華よ。