井形慶子著『よみがえれ!老朽家屋』2011年4月新潮社発行、を読んだ。
東京・吉祥寺の商店街にほど近い15坪の古家付き売り地を購入し、「取り壊しが前提」と言われた築31年の建て売り住宅を、さまざまな問題を乗り越えてリホームする。英国での住宅売買、リホーム事情と比較し、日本の住まいのあり方、リホームの問題を問う。
著者は小さな住宅兼お店が出来る場所として、吉祥寺あたりを物色していたが、通常は一戸建てなら7000万円ととても手が出なかった。さまざまに手を尽くすうちに、井の頭公園にもほど近い人気のある商店街の裏手で、隠れ家的小さな店が点在する最も所望していたエリアに出物があった。2980万円、南道路、築31年、15坪の敷地に立つ2階建ての建売住宅だ。まずここまでですでに大変な苦労をしている。
そして、リホームが始まる。
一階の和室を店舗スペースに、庭をウッドデッキに、2階に屋根裏部屋を作るなどの要求を出して、すべて350万円の条件で業者を探し、小さな工務店と契約する。これからが、地獄。部材が届かなかったり、間違ったものが届いたり、工期は遅れに遅れ、あげくは、業者と連絡がとれなくなったりする。著者は毎日のように現場を訪れ、社員と工事を手伝ったりする。そのなかでも、英国で気に入った白いブリック(レンガを白く塗ったもの?)や、お気に入りのシャンデリア、模様入りの白レンガ、絵入りレンガなどにこだわる。
私の評価としては、★★★(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)
しょせん、小さな家をリホームしただけで書いた本だ。「吉祥寺」ということで読んだのだが、まあ、著者の気に入ったものへのこだわりとあきらめない情熱には感心する。そして、現在、リホームというものはあやしげで信頼できず、業者まかせで、依頼者への情報開示、選択の自由がない。もっと明快で、自由になるべきとの著者の主張には賛成だ。
井形慶子
長崎県生まれ。19歳の時、旅したことがきっかけでイギリスに魅了される。
大学を中退後、出版社に勤務。28歳で出版社を立ち上げ、英国の生活をテーマにした情報誌『ミスター・パートナー』を発刊。
『古くて豊かなイギリスの家 便利で貧しい日本の家』『突撃! ロンドンに家を買う』『老朽マンションの奇跡』など、イギリス関係の著書や家のリフォーム、インテリア関係などの著書多数。
その他
おうちショップ情報
薄利少売で儲けは出にくい、雑貨や服は3割が利益(1000円のストールなら利益は300円)
リホーム
開放感求める30代と区切りたがる中高年
定年後は夫婦の寝室は別が多い
欧米では、リホームのための材料が豊富に手に入るし、工事道具もレンタル品などが手軽の手に入る。日本ではリホーム業界が開放的でなく、小規模事業者が多いせいもあって、正常な業界ができあがっていない。
バリアフリー
すべて真平らにするより家の中で段差をつける方が良い。そもそも狭い廊下がある家では曲がることもできず、実際に車椅子の生活は無理。和室は30cm位高くし、洋間と段差がある方がよい。和室で立ち上がらず、段差のところまでずれていって、足を降ろし、洋間で立ち上がる方が楽。
(我が家もほとんど段差のない玄関で身体を屈めて靴紐を結ぶのが苦しく、椅子がほしい)
コンセントの位置
パソコン、テレビなどすべての電気製品の配置を考えてコンセントの位置を決めるべき。
(2回家を建てたが、2回とも途中で面倒になって、結局タコ足配線になった)
東京・吉祥寺の商店街にほど近い15坪の古家付き売り地を購入し、「取り壊しが前提」と言われた築31年の建て売り住宅を、さまざまな問題を乗り越えてリホームする。英国での住宅売買、リホーム事情と比較し、日本の住まいのあり方、リホームの問題を問う。
著者は小さな住宅兼お店が出来る場所として、吉祥寺あたりを物色していたが、通常は一戸建てなら7000万円ととても手が出なかった。さまざまに手を尽くすうちに、井の頭公園にもほど近い人気のある商店街の裏手で、隠れ家的小さな店が点在する最も所望していたエリアに出物があった。2980万円、南道路、築31年、15坪の敷地に立つ2階建ての建売住宅だ。まずここまでですでに大変な苦労をしている。
そして、リホームが始まる。
一階の和室を店舗スペースに、庭をウッドデッキに、2階に屋根裏部屋を作るなどの要求を出して、すべて350万円の条件で業者を探し、小さな工務店と契約する。これからが、地獄。部材が届かなかったり、間違ったものが届いたり、工期は遅れに遅れ、あげくは、業者と連絡がとれなくなったりする。著者は毎日のように現場を訪れ、社員と工事を手伝ったりする。そのなかでも、英国で気に入った白いブリック(レンガを白く塗ったもの?)や、お気に入りのシャンデリア、模様入りの白レンガ、絵入りレンガなどにこだわる。
私の評価としては、★★★(三つ星:お好みで)(最大は五つ星)
しょせん、小さな家をリホームしただけで書いた本だ。「吉祥寺」ということで読んだのだが、まあ、著者の気に入ったものへのこだわりとあきらめない情熱には感心する。そして、現在、リホームというものはあやしげで信頼できず、業者まかせで、依頼者への情報開示、選択の自由がない。もっと明快で、自由になるべきとの著者の主張には賛成だ。
井形慶子
長崎県生まれ。19歳の時、旅したことがきっかけでイギリスに魅了される。
大学を中退後、出版社に勤務。28歳で出版社を立ち上げ、英国の生活をテーマにした情報誌『ミスター・パートナー』を発刊。
『古くて豊かなイギリスの家 便利で貧しい日本の家』『突撃! ロンドンに家を買う』『老朽マンションの奇跡』など、イギリス関係の著書や家のリフォーム、インテリア関係などの著書多数。
その他
おうちショップ情報
薄利少売で儲けは出にくい、雑貨や服は3割が利益(1000円のストールなら利益は300円)
リホーム
開放感求める30代と区切りたがる中高年
定年後は夫婦の寝室は別が多い
欧米では、リホームのための材料が豊富に手に入るし、工事道具もレンタル品などが手軽の手に入る。日本ではリホーム業界が開放的でなく、小規模事業者が多いせいもあって、正常な業界ができあがっていない。
バリアフリー
すべて真平らにするより家の中で段差をつける方が良い。そもそも狭い廊下がある家では曲がることもできず、実際に車椅子の生活は無理。和室は30cm位高くし、洋間と段差がある方がよい。和室で立ち上がらず、段差のところまでずれていって、足を降ろし、洋間で立ち上がる方が楽。
(我が家もほとんど段差のない玄関で身体を屈めて靴紐を結ぶのが苦しく、椅子がほしい)
コンセントの位置
パソコン、テレビなどすべての電気製品の配置を考えてコンセントの位置を決めるべき。
(2回家を建てたが、2回とも途中で面倒になって、結局タコ足配線になった)