以下、少数意見として。
ウクライナのゼレンスキー大統領はロシアが国境に兵を集めたときに、あくまでNATOに加盟するなどと言わず、ロシアと妥協して戦争を避ける道を探ることはできなかったのだろうか。少なくともその努力はすべきではなかったのだろうか。結局のところNATOもアメリカもウクライナのために直接戦うという犠牲を払う気はなかったのだから。
ヒットラーに妥協して全面戦争を招いてしまったという教訓や、クリミア半島をロシアに占拠されても欧米も含めてそのままにしてしまったという事実はあるのだが。
多くの人が亡くなり、何百人もの人が国を逃れ、悲惨な状況に陥り、国土が破壊されても守らねばならぬというほどのものがあったのだろうか。もちろん過去のことを仮定に基づいて議論することはできなしし、第一義的に悪いのはプーチンなのだが。
例えばの話だが、たとえロシアに東の2州とクリミア半島を数十年間占領されても、何百万人もの人々が国を捨てたり、膨大なインフラが破壊されたり、多くの死者が出たり、今のウクライナの状況より悪い状態になるとは、ヘタレの私には思えないのだが。
ロシアの過酷な支配から戦って逃れた(?)ウクライナの人々はとても以前の状態に戻ることはどんな犠牲を払ってでも拒否するのだろうか?
戦争はどんな場合であっても最大限の犠牲を払ってでも避けなければならないとの思いが私にはある。また、同時に私には、国や国土が大切なものという考えに乏しい。
こんな風に考える私は少数派であろうが、こんな声が全く聞こえてこないので不安になって、ご批判覚悟で一言。
蛇足
プーチンは武力で他国を侵略し、ウクライナの一般の人々に多大な災禍をもたらした。一方では米国の進めた経済制裁も、世界中の一般大衆に広くあまねく経済的損害を与えている。経済制裁も直接関係ない一般人に犠牲を強いるものなのだ。もはや世界は緊密な経済的ネットワークで結ばれているのだから。